里山コスモスブログ

キンモクセイ(金木犀) & ヒイラギモクセイ・ヒイラギ






キンモクセイ (モクセイ科 モクセイ属 学名Osmanthus fragrans var. aurantiacus 常緑小高木~高木 雌雄異株 花期9,10月 原産地中国)  ギンモクセイOsmanthus fragransの変種。樹皮は灰褐色で皮目が目立つ。葉は対生、葉身は卵状楕円形で、チャノキの葉を薄くししたような感じ、縁は全縁が多く見られる。枝に対生する葉腋に花序がつき、散形状に伸びた7,8個の長い花柄の先にオレンジ色の花をつけ、強い芳香を放つ。枝に無数の花がびっしり群がって咲く。花冠は肉厚で4深裂、雄蕊は2個、不完全な雌蕊1が僅かに見える(見えない花も多い)。これらは雄株の雄花である。日本には雄株のみが伝来し、取り木・挿し木で増殖させたもで、雄株ばかり見かける。雄株に果実は生らない。
属名Osmanthus  osmes+anthos (芳香のある+花)
種小名fragrans 香りの強い var. aurantiacus 変種.橙色の花の aurantiacis = オレンジ色


上:葉が全縁でギンモクセイと思ったが、他の枝に下のような有鋸歯の葉がかなりありヒイラギモクセイと判断


ヒイラギモクセイ (モクセイ科 モクセイ属 学名Osmanthus×fortunei 常緑小高木 花期10月) ギンモクセイとヒイラギの雑種(キンモクセイの雄株とヒイラギの雌株が交配か)と言われる。交配し結実した種子から実生すれば雄株、雌株が見られるはずであるが、雄株ばかり見かける(植木屋さんに訊くと何故か分かるだろう)。葉は対生、葉身は卵状楕円形で、縁に棘状の鋸歯が7,8対ほどあるがヒイラギに比べ浅い。成老木では4対ほどと少ない葉そして全縁の葉も見られる。
fortunei :スコットランド出身の植物学者Robert Fortune(ロバート・フォーチュン 1812-1880) 中国のチャノキをインドに持ち出し、ダージリン地方に普及させたことで有名。インド・セイロンにおける茶産業の発展は彼の貢献が大きい(wikipedia参照)。



上:雄株の雄花 下:雌株の両性花

ヒイラギ (モクセイ科 モクセイ属 学名Osmanthus heterophyllus 常緑小高木 雌雄異株 花期11,12月 関東以西に分布) 雄株、雌株が見られる。葉は対生、葉身は卵状楕円形で、縁に4対ほどの深い棘状の鋸歯がある。この鋸歯は成老木では次第に少なくなり或いは全縁となる。花は初冬に咲き、花冠は4深裂し強く反り返る。雄花は雌蕊が貧弱で痕跡程度、雌株の花は花柱が長く伸び雌蕊と長く突き出た雄蕊(2個)が備わっており両性花と考えられる。雌株には果実が生る。
種小名heterophyllus 不均一の葉 


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