里山コスモスブログ

イチョウ(銀杏) 












上:樹下に落ちた雄株の雄花序

イチョウ (銀杏 イチョウ科 イチョウ属 学名Ginkgo biloba L. 落葉高木 裸子植物 雌雄異株 花期4,5月果期10月) 葉は短枝に束生し、葉身は特徴のある扇形をしている。切れ込みのあるものとないものが見られる。裸子植物で、雌株は柄の先端に(子房に包まれず)裸出した胚珠を2個ほどつける。胚珠が成熟して(果実ではなく)種子となる。種子はギンナンと呼ばれ、黄色に熟した果肉状の外種皮、白く固い殻の中種皮、その中の茶色の薄皮状内種皮、そして胚乳で構成される。胚乳は熱すると鮮やかな緑色になる。一度に沢山食べると中毒の恐れあり、又、小児に食わしてはならない。
大阪市内御堂筋の銀杏並木(雌株)は種子をつけるので、市清掃局が(種子を落とし)収集して回り市民に配布しているようである。雌株の街路樹はこうした手間がかかるので、一般には雄木が植えられることが多く滅多に種子の生る雌木は見ない。
お葉付きいちょう 柄の先に葉と種子がついている珍しいイチョウ。当地神奈川県では茅ケ崎市の浄見寺のお葉付きイチョウ(樹齢約400年)が有名。浄見寺は江戸町奉行大岡越前家の所縁の寺。名奉行大岡忠相(ただすけ)の墓もある。
属名Ginkgo ドイツの医師・博物学者ケンペルが銀杏をGinkjo(ギンキョウ)、Itsjo(イチョウ)と筆記したものがGinkgoと誤植され、リンネがこれをそのまま引用して属名をGinkgoとした。
種小名biloba  two lobes二つの裂片の意(葉が大きく二つに裂することを指す)
E.ケンプファー<E.ケンペル> (Engelbert Kaempfer 1651-1716) はドイツの医師・博物学者で、1690年にオランダ商館付医師として出島に赴任、約2年間の滞在期間中に、江戸参府を経験(綱吉に謁見)し、植物等の資料を収集した。帰国後,出版した「廻国奇観」で日本のイチョウを紹介、イチョウはヨーロッパで生きた化石として受け止められた。彼は又「日本誌」を草稿し、その中で、日本には聖職的皇帝(天皇)と世俗的皇帝(将軍)の二人の支配者がいることや鎖国令を紹介している。(wikipedia参照)
いちょうの実  宮沢賢治

・・・今年は千人の黄金色の子供が生れたのです。 そして今日こそ子供らがみんな一諸に旅に発つのです。お母さんはそれをあんまり悲しんで、扇形の黄金の髪の毛を昨日までにみんな落してしまいました。・・・。東の空が白く燃え、突然光の束が黄金の矢のように一度に飛んで来ました。子供らはまるで飛びあがる位輝やきました。北から氷のように冷たい透きとおった風が ゴーッ と吹いて来ました。「さよなら、おっかさん。」「さよなら、おっかさん。」 子供らはみんな一度に雨のように枝から飛び下りました。・・・


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