里山コスモスブログ

クリ(栗)





クリ (栗 ブナ科 クリ属 学名Castanea crenata  雌雄同株 花期6月 果期9~10月) 野生の栗は柴栗又は山栗と呼ばれ、実は小さいが美味。栗は古く縄文時代から栽培されてきた。材は堅くて腐り難く、建物土台や線路枕木等に利用されてきた。葉は互生、葉身は狭長楕円形、縁の鋸歯は先が緑色の針状。側脈は直線的で間隔が狭く20対ほど。6月になると新梢に長い穂状花序を伸ばし多数の雄花をつけ、むせ返るような芳香を発する。新梢の下部寄りの葉腋には雄花序がつき、その上方の葉腋から出る花序には雌花と雄花が混生する。その花序軸の基部付近に雌花を含んだ突起状の総苞が1,2個つき、その上方から多数の雄花が穂状につく。花には花弁がなく、雄花は長い花糸(10本ほど)が目立つ。突起状の総苞には普通3個の雌花(子房)が含まれ、各々8~10個ほどの花柱を突き出している。受精すると総苞は発達してイガとなり、その中で通常3個の堅果が成長する。秋に成熟するとイガ(総苞)は緑色から茶褐色に色づいて裂開し、成熟した堅果が3個(実際には未成熟もある)現れる。それらには各々棘状の柱頭が残っている。栗の実(果実)はこげ茶色の鬼皮(果皮)と渋皮(種皮)及び栄養分を貯めた白黄色の子葉で構成される。クリと言えば「桃栗3年柿8年」と喩えられるように果実をつけるのが早い果樹である。
属名Castanea    <kastano kastanias> ラテン語castanea 英chestnut
種小名crenata  鋸歯 (鋭く長い鋸歯に特徴)

腹が満ちたことのない児童は学校の帰り道、栗の実を拾うと、鬼皮と渋皮を歯ナイフで剥ぎ落とし、カリコリと音を立てて食った。灰汁抜き(あくぬき)せずに食べることができ、美味しく、又長期間保存ができるこの栗は、縄文人にとっても現代人にとっても魅力的な果実である。天津栗はやや小粒であるが渋皮が剥け易く焼き栗に適している。日本栗は大実であるが渋皮が剥け難いのが難点。ところが大実で剥皮性の新品種「ぽろたん」が開発されて、各地で栽培が広がっているという。


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