ゼミナールMU

星槎大学ゼミナール碓氷尊

RDIの和訳出版について

2008-03-14 17:17:10 | Weblog
昨年暮から明石書店のRDIアクティビティ集の和訳出版プロジェクトに監訳者のひとりとして参加しています。明石書店が版権をもっているのは、2001年版アクティビティ集(=自閉症スペクトラムの児童を対象にしたレベル1~3だけを収めたもの)と、2002年版アクティビティ集(=児童期、思春期、成人期をカバーする全6レベルのもの)です。どちらもA4サイズの分厚い本ですから、それぞれの和訳・監修の作業が独立の2つのチームに任されて進められてきました。 . . . 本文を読む

RDIの最新動向(その4)- Version 6.0について

2008-03-10 12:45:13 | Weblog
 名古屋の白木孝二先生(RDI認定コンサルタント)によるNagoya RDI Connect & Shareの昨年10月のセミナーに引き続き、当ゼミナールMUのヤッチャンパパが今年2月の「保護者むけ」セッションと「専門家むけ」セッションの両方に参加してきました。その素敵な報告がうっかり前稿(白木先生への質問と回答)のコメントとしてまぎれ込んでいました。もったいないので、遅ればせながら、ここで再生して一般の目につきやすくしたいと思います。 昨年(07年)11月に「白木先生との質疑応答」を書いた頃に、RDIがバージョン5からバージョン6にアップグレードされつつあったわけです。以下はそのバージョン6の話です。 . . . 本文を読む

高校生むけケースメソッド(その2)

2007-11-28 10:42:09 | Weblog
11月22-23日六本木ヒルズで催された慶応義塾大学SFCのORF(オープン・リサーチ・フォーラム)は「未来創造塾の挑戦Toward eXtremes」という壮大なキャッチフレーズの下に数々の斬新な研究プロジェクトの成果を一般人に披瀝した。パネル・セッションだけでも30にのぼる多彩なプログラムだった。その一角を占めた西田みづ恵さんのリードするVITA+プロジェクトの『生きる力を地域で育むケースメソッドの実践―高校を核とした地域協働の可能性』(国領二郎教授・飯盛義徳講師監修)を拝聴させてもらった。 . . . 本文を読む

RDI近況に関する白木先生への質問とその回答

2007-11-27 00:21:00 | Weblog
今年からRDI Nagoya Connect & Shareという独自の勉強会を提供しておられるRDIの認定コンサルタント・白木孝二先生にRDIの近況に関する疑問をいくつか投げかけたところ、ご親切に以下のような趣旨の回答をいただいたので、ここに報告させていただく。毎週のRDIニュースレター(mailing list)だけからは窺い知れないような微妙なところを御教示いただいた。遅ればせではあるが、この場を借りて厚く御礼申し上げたい。また、10月の白木セミナーに参加した折に直接間に入って細やかな回答を引き出す役を買ってくれたやっちゃんパパにも謝意を表したい。 . . . 本文を読む

RDIの最新動向(その3)

2007-10-18 23:55:54 | Weblog
RDI Today 3 ・・・かなりのことが見えてきた  (ヤッちゃんパパ) 10月中旬のRDI Nagoya Connect & Share勉強会に参加して . . . 本文を読む

RDIの最新動向(その2)

2007-10-18 23:29:31 | Weblog
RDI Today (2) 自閉症とは何か?について考える    やっちゃんパパ  2007-08-20 この話題について、触れることには、実はかなり勇気がいる。まず第一に私は医者ではないので、私の持つ知見が偏りを持っていることは否定できない。またこの問題の最前線の研究家ではないので、私の知識が最新のものとも言い難い。そのような理由で、この命題に触れることは、意識的に避けて来たともいえる。 . . . 本文を読む

RDIの最新動向(その1)

2007-10-18 23:09:29 | Weblog
名古屋の白木孝二先生(RDI公認コンサルタント)がこの8月から'RDI Nagoya Connect & Share'というセミナー(有料)を開始されたことをご存じの方は多いとおもいます。「親・保護者むけ」と「職業的臨床家むけ」の2本立てになっており、ごく最近のRDIのプログラムの特徴を紹介されている。すでに8月からこのセミナーを受講していた「やっちゃんパパ」にお願いして、10月には保護者むけ、専門家みけの両セッションに参加していただいた。この機に、このブログの以前のRDIコーラムに「コメント」として投稿されていたものをここに移して、以下に何回かの連続ものとして公開させていただくことにします。 . . . 本文を読む

障害者の経済学について(その3)

2007-10-15 17:15:36 | Weblog
第5章「施設は解体すべきか」と第6章「養護学校はどこへ行く」は、これまで論じていた「転ばぬ先の杖」方式=公共政策としての「措置」方式に付随する落とし穴を具体的に描く。「経済学」は元来批判主義的な分析用具として重宝されてきたから、案の定、現状批判には鋭いものが見られる。ただし、ではよりよい政策を具体的にデザインしてくれと問われると、出てくる答は「生むが易し」=「今一度自由市場の自動調節機能に委ねてみよう」というたぐいの投げやりなものになりがちである。 . . . 本文を読む

ニーズ理論とパーソナリティ心理学

2007-10-14 13:57:04 | Weblog
このブログの『障害者の経済学について(その1)』で話題にした「ニーズ」の概念について、ここで少し違った角度、とくに社会心理学的な視野からも検討を加えてみよう。経済でおなじみの需給市場が対象とするニーズとそうでないニーズ(すなわち個別的ないし社会的交渉の行われる「政治的市場」で対応されるニーズ)があるが、ここではとくに後者に注目する。 . . . 本文を読む

「障害者の経済学」について(その2)

2007-09-30 16:28:12 | Weblog
中島隆信著『障害者の経済学』の第2~第4章の輪読で話題になった問題点のうちから3つの事項 ー 「法的制度進化論」、「利他主義と利己主義」、「障害者の差別と逆差別」ー について補足的な議論を提供してみます。 . . . 本文を読む

地域起業家を育てる高校生むけケースメソッド(その1)

2007-09-16 23:22:04 | Weblog
9月はじめの当ゼミのスクーリング授業(横浜・青葉台)の前半を公開にして、慶応義塾大学の「VITA+」グループの代表・西田みづ恵さんをお招きし、この3年来進められてきた「高校生むけケースメソッド・モデルの開発」という研究の成果についてお話しいただいた。実り多い2時間だったが、当ゼミの「ケースメソッド研究」の部ではその後もっと検討したいと思う課題がいくつか浮上してきた。 . . . 本文を読む

中嶋隆信「障害者の経済学」について(その1)

2007-09-15 13:00:31 | Weblog
昨年日経図書文化賞を受賞して注目されたこの「経済学」畑の目で書かれたこの本はたしかに興味深い視点や争点をいくつも提示している。 9月にはいって始まった当ゼミの輪読会では、その序章・第1章をレビューする段階で早くもいくつかの疑問点が提起された。以下にかいつまんでその要点を示しておきます。   . . . 本文を読む

RDIアクティビティ(2002年版)について(その1)

2007-02-16 12:45:59 | Weblog
<16 Feb 2007> 2002年版のRDIのレベルIのアクティビティ(19種類)の吟味を担当していたゼミ生から、やっと中間報告が出てきました。 全部をそのまま公開するのは差し控えられますので、今後の継続評価にとって参考になりそうな部分だけを拾い出して紹介しておきます。さらなる議論を刺激する踏み台になれば幸甚です。 (読みやすくなるように若干当方で文章なども編集してあることをお断 . . . 本文を読む

自閉症児療育と交渉教育(3)

2007-01-11 18:13:29 | Weblog
<(2)からの続きです> 一部の米国式経営手法に見る病的要素1 (ヤッちゃんパパ)               2007-01-11 15:12:11 今回は療育の世界を離れた話を少ししてみたいと思います。 ゴット先生がコメントしてくださった; *** ・やっちゃんぱぱが勉強されたという、スポット市場での売り手と買い手の問題に焦点を合わせたマーケティング論系の交渉術は、たしかにゼロ . . . 本文を読む

自閉症児療育と交渉教育(2)

2007-01-11 18:06:06 | Weblog
「交渉学」に関する誤解を解く (ゴット)         2007-01-06 19:27:21 ちょっとほかごとに気をとられているうちに、やっちゃんパパと白木先生の議論がへんてこな「交渉学」論にまで入っていたのに、びっくりしました。 これはただごとではない、というべきか。 慶応大(藤沢キャンパス)時代以来十数年にわたって『実践的交渉学』を教えてきましたので、あまり単純化された議論 . . . 本文を読む