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★人生は趣味です★

ストーリーの尻尾

2005-09-02 23:41:15 | マンガ
朝のワイドショーで、
クラシックを題材にしたマンガ「のだめカンタービレ」という
作品を紹介していたので興味を持ってさっそく買ってみた。

はきだめのような汚い部屋でとても感性の高いピアノをひく”のだめ”という女。

クラシックのような地味な世界をこんなに面白くかけるというのは
こういう対比色を強く出した設定がとても大事なポイントなのだと思う。
大抵の人は異質なモノをうまくとけ込ませるのが苦手で、地味なモノは地味に、
派手なモノは派手に素直に描いてしまう。それでは退屈してしまうだけだ。

そういう意味でたいしたものだなぁと感心していたら、実は逆だったことがわかった。
最初にその「はきだめの中でピアノをひいている実在”のだめ”の写真」があって
それにインスピレーションを得て生まれた話なのだという。

なるほど、この方が納得がいく。
いくら異質なモノをとけ込ませようとしても実際には、
なかなかそうはしっくりとはいかないものなのだ。
テクニックだけでは作品はつくれない。

ストーリーの尻尾はどこで捕まえられるかはわからない。

昔、締めきりは迫るが話がどうしてもつくれない。
喫茶店をはしごし、町をうろつき、また喫茶店に……
もうダメかとあきらめかけた時、通りの斜め向こうに八百屋があって、
何気なく喫茶店の二階からガラス越しに見ていたら、
そこの娘らしい女子高生が帰ってきて店の中に消えていった。
それを見た瞬間に「出来た!!」と思い、あっという間に物語が出来上がったことがある。

この話を塾生にした時、自分の場合は古くて例にもならないので
多分あまりピンと来なかったと思うが(哀)、
創作とはこういう出会いはとても多く、そういう尻尾をつかまえられる
アンテナと感性を育てることはとても大切なことのように思える。

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