床暖房 工事記録

低温水式床暖房『うらら』の工事記録サイト

エコキュート床暖房

2007-11-19 14:57:14 | 商品紹介

原油の高騰やCO2削減などで、最近の床暖房用熱源機(お湯を作る機器)の主流は、ヒートポンプ式(エコキュート)に変わりました。

一昨年までは、灯油ボイラーがランニングコスト(燃費)が安く、一般的に使われていましたが、今年は灯油式をほとんど見かけなくなりました。実際に弊社へのお問合せの半数がヒートポンプに関する内容になり、とても人気のある商品です。

エコキュート・ヒートポンプ床暖房とはどのような方式か・・・弊社HPより抜粋し紹介させて頂きます。

電気ヒーターとヒートポンプとのちがい

電気ヒーターで温水をつくる方法は、電気が抵抗を大きくした電線の中を流れるときに起きる摩擦熱を利用して温水をつくるのが一般的な電気温水器です。

ヒートポンプとは熱を吸い集める掃除機のようなものです。床に散らばっているホコリを吸い取り、掃除機内の小さな容器に圧縮しながら集めるのが掃除機です。冷たい空気の中にも熱のエネルギーが含まれているのですが、少なすぎて利用することができません。その小さな熱エネルギーを、ファンを使って大量に集め、集めた熱エネルギーを圧縮して、高温にして温水をつくるのがヒートポンプです。

ヒートポンプの加熱する能力は電気ヒーターの4倍

ヒートポンプで加熱すると、使用する電気量が電気ヒーターの4分の1であることを説明している画像です。電気ヒーター方式は電気という燃料を燃やしてお湯をわかすような方法ですが、ヒートポンプ方式では、すでに空気中にある熱を集めるだけですから、同じ量のお湯をつくるのに使われる電気エネルギー(力量)は少なくてすむことにことになります。

ヒートポンプの技術が進歩して、今では同じ量、同じ温度の温水をわかすのに使用される電気エネルギーは電気ヒーター方式に比べて約4分の1以下で済むようになりました。

エコキュート床暖房について

エコキュートとは

電気ヒーターの代りにヒートポンプの技術を利用して温水をつくる方法です。

エコキュート床暖房とは

給湯用の温水をヒートポンプでわかし、給湯用につくられた温水を利用するのがエコキュート床暖房です。

(株)コロナ製のエコキュートを利用した床暖房の写真です。

エコキュート床暖房の特長

エコキュート床暖房の長所
  1. 深夜電力を使用すると暖房費は灯油熱源機を使用するよりも経済的です。
  2. 炭酸ガスが排出されませんので地球温暖化抑制に貢献することができます。
  3. 給油の心配をすることもありません。
エコキュート床暖房の短所
  1. 雨や雪のときには加熱する能力が不足することがあります。また故障すると暖房も給湯も使用できなくなりますから、予備のポータブル暖房機を用意しておく必要があります。
  2. 現在のところ、故障した場合には室外機をそっくり交換することになりますので保障期間が切れたときには修理費が高くなる心配があります。
  3. 床暖房をする部屋の広さを合計した面積が25平方メートルまでが標準です。
    床暖房をする部屋の面積がそれ以上になるときには使用できません。
    ただし、地域によっては30平方メートルまで使用することもできます。

ヒートポンプ床暖房・冷房について

三菱電機(株)製エコヌクール霧ヶ峰を熱源機にしたヒートポンプ床暖房・冷房の写真です。オール電化ハウスを計画する場合、給湯と床暖房を1つの設備にしようとするのがエコキュート床暖房です。
給湯は電気温水器を設備して、床暖房と冷房を一つの設備にして行うのかヒートポンプ床暖房・冷房です。

ヒートポンプ床暖房・冷房の特長

ヒートポンプ床暖房・冷房の長所
  1. エコキュート床暖房に比べて約1.5倍以上の広さの床暖房が可能です。
  2. 冷房設備もいっしょに工事をすることができます。
  3. エコキュートのようにお湯切れのために床暖房が効かなくなることはありません。
  4. 複数の機器を設置することにより大きな面積の床暖房も可能です。
  5. エアコンの室内機から温風を吹いて室温を高め、空気が暖まったら床暖房に切り替えることもできますので、“暖まるまで時間がかかる”という床暖房の欠点を補うことができます。
冷温水を利用したエコヌクールピコの室外機の写真です。冷水を利用した冷房は涼風のように気持ちがいいです。
ヒートポンプ床暖房・冷房の短所
  1. 雨や雪のときには加熱する能力が不足することがありますので、電気ストーブなど補助暖房機を用意しておく必要があります。
  2. 灯油やガス熱源機を設置するのと比べると設備費がかかります。
  3. 夜の11時から朝の7時までの時間に電気を使用すると電気の使用料金が安くなる電力料金契約をしますと、昼間の料金が高くなります。昼間の使用時間の長いとあまり割安感が出ないことがあります。

【うらら】【うららII】はヒートポンプ床暖房と相性ピッタリ

ヒートポンプを利用して床暖房を行うときの経済的な温水温度は40℃から55℃ほどの温度帯です。
それ以上の高い温水をつくろうとするとエネルギーを多く消費することになりますし、ヒートポンプでは60℃以上の熱い温水をつくることはできません。

【うらら】【うららII】の標準にしている温水温度も40℃から55℃ですので相性はピッタリです。ポリエチレン製の床暖房パネルでは放熱効率が落ちるので、このような低い温水温度では、無垢の床材を使用することはできませんが「うらら」「うららII」なら無垢の床材を自由に選ぶこともできます。

(注)エコキュートでは85℃以上の温水を沸かすことができますが、エコキュート床暖房に使用できる温水温度は40℃から55℃の範囲です。

雪国や北国など寒冷地のヒートポンプ床暖房のご要望にお答えします

雪国や北国など寒冷地に建つ建物のイメージ画像です。これまでは「ヒートポンプ・エコキュート床暖房の計画上の留意点」に示したような理由から寒冷地のヒートポンプ(エコキュート)の販売をひかえてきました。

しかし、地球温暖化への関心の高まりとともに寒冷地にお住まいの方からのエコキュートやヒートポンプを利用した床暖房のご要望が多く寄せられるようになってきました。

寒冷地の極寒期はヒートポンプ床暖房だけでは温まらずファンヒータなどを併用する必要もでてきます。

しかし寒冷地での床暖房の使用期間は10月から冬を越して5月ごろまでと長く、真冬に経済的なメリットのない時期があったとしても、シーズンを通して考えれば、CO2の削減にも貢献し、ランニングコストもおさえることができます。

こうしたことから、寒冷地では極寒期に補助暖房を併用することをご理解のうえ、計画を進められるのであれば、ご要望にお応えすることにしました。三菱電機製の「エコヌクールレオ」は北海道電力と共同開発された寒冷地向けのヒートポンプですが、実際に使用してみて、よく温まることがわかったことも技術的な裏づけとなりました。

ヒートポンプ・エコキュート床暖房の計画上の留意点

【エコキュート床暖房】の熱源機の写真です。灯油やガスの熱源機では気温が変化しても暖房能力が変わることがありませんが、エコキュートを含むヒートポンプは、外気温度が低くなるにつれて、加熱能力も低下していきます。また、湿度が高くなっても、雨や雪が降っても同じように能力が低下します。

計画をするときには特に次の点に留意する必要があります。

1.
地域によっては、カタログに表記されている面積以下を床暖房した場合でも温まらないことがあります。
2.
積雪の多い地域や1月、2月の平均気温が0℃を下回る地域では補助ヒーターを組み込めば使用は可能ですが、経済的なメリットはほとんどありません。
3.
昼間の使用時間が長い場合には、深夜に電気の使用力金が安くなる時間帯別の料金契約をしない方がかえって得なこともあります。
4.
現在、灯油やガスを燃料に「うらら」「うららⅡ」はご利用いただいている場合は、気象条件が合えばヒートポンプに入れ替えることができます。また、今はガスや灯油の熱源機を利用して、入れ替えるときにヒートポンプ(エコキュート)にすることもできます。
5.
エコキュート床暖房では、床暖房工事と給水・給湯工事とが必要になります。エコキュート本体と据付工事は地元の設備業者さんに任せて、私ども(富士環境システム)は床暖房パネルの敷き込みと配管及びエコキュートの床暖房温水管への接続のみを行うケースが増えてきました。そのような場合でも、トータルの設計は私どもで行います。
6.
ヒートポンプ床暖房には、高度な専門知識が必要となります。私どもは、ヒートポンプ式床暖房に取り組んで10年以上の実績があります。そこで蓄えられたノウハウをもとに最適なヒートポンプ(エコキュート)床暖房を提案します。

ヒートポンプ床暖房、エコキュート床暖房は床暖房の主流になりつつあります

ランニングコストが安く、暖かなヒートポンプ(エコキュート)床暖房は、床暖房の主流になりつつあるということを説明している画像です。2007年の冬は、ヒートプンプ床暖房、エコキュート床暖房の本格的に取り組んで初めての冬でもあります。その評価が気になるところです。

うれしいことにヒートポンプ(エコキュート)熱源機による床暖房を体験された方が口をそろえたよう「こんなに暖かだとは思わなかった」「思っていたよりもランニングコストが安い」とおっしゃいます。
ヒートポンプ方式は地域によっては床暖房の主流になりつつあります。

これまで低温水式床暖房「うらら」とシステムアップした熱源機は、
ヒートポンプでは、三菱電機株式会社製の【エコヌクールピコ】、【エコヌクールレオ】、【エコヌクール霧ケ峰】です。
エコキュートでは、【株式会社コロナ製】、【東芝機器株式会社製】です。

「うらら」を計画される方のほとんどがムクのフローリングを希望されます。
この他にも各メーカーから床暖房の熱源機が発売されておりますが、メーカー純正の床暖房パネルとのセットの販売という制約もあり、ムク材にも対応できませんので採用にいたっておりません。