世界一周クルーズ (第41章) BY 芝原 稔
お伽の国 キュラソー
6月14日 カリブ海の南、ベネズエラの沖合いに位置するキュラソーに到着。船上から見るこの島は、色とりどりに彩色された、まるで「お伽の国」のようである。建物の壁の色は、パステルカラーの赤、緑、紫、青などに彩色され、ピンクの壁もここでは周囲に溶け込ん でおり、まるで絵葉書のようである。船から見えるドラム缶までカラフルである。カリブ海にある5つのオランダ領島の中で最も大きい島、といっても種子島くらいだ。カリブ海には、オ・イ・フなど近代初期の植民地時代名残の島々が沢山ある。ここキュラソーも17世紀来、オランダの植民地である。何故オランダが多額の維持費をかけな がら、此処を所有するのか不明である。石油産出国ベネズエラに近いことから石油資源があるのか帰国後に調べたい。植民地であることが原住民にとって幸せかどうか分からない。我々観光客にとってはオランダの統治下にあるからこそ楽しめる土地である。投錨する桟橋は岩石の壁の下にあるので、イグアナが穴から這い出すのや、草を食べる鹿が見られる。林立するサボテン、ブーゲンビリアの赤い花が見られ、南米にいることを実感させられた。(後ほど、鹿はヤギであると、つまらぬ船の公式発表・・・)
街の中心地までは浮橋で渡るが、丁度船が航海中のため、橋は閉ざされていたのでフェリー で渡る。住民のほとんどはアフリカ系で、本当に黒く小錦並みの女性もいる。今回のクルーズで痛感したことの一つ、世界でアングロサクソン系の白人が以下に少なく、黒人、黄色系が多いことか。今に白色人種の特別保護政策を図らねば、やがて滅亡するのではないか。街 はアンティークな街並み、17世紀のオランダにタイムスリップした感じ。ただし此処も、貴金属、Tシャツ、レース、かばん、人形など置物の土産物屋、物価は安く評判は良かったが、船上からの美しさとは異なり、再度訪れたい街ではない。川沿いのマーケットで果物、野菜、魚、肉の塊の売り場を冷やかしながら帰船する。ここは小さな街、今日は我々パシフィックの乗船客である日本人とクルーズスタッフのフィリピン人で賑わっていた。18時出港、2日間のカリブ海の終日航海を経て、いよいよパナマ運河である。