世界一周クルーズ (第40章) BY 芝原 稔
大西洋からカリブ海へ
この世界一周クルーズもほぼ三分の二を終える。あと僅か1ヶ月という人や、まだ1ヶ月という人もいる。船上での毎日の生活を見ていると、自身を含め前者と後者の区分は、何とか分かるような気がする。結論は急ぎたいが、此処のところは我慢して1ヶ月後とする。
6月9日 乗員全員の避難訓練、非常サイレンと船内放送で、各キャビンにある救命胴衣を着け、8階のボートデッキがある救命艇6隻の5号艇の下に集合、所要時間約15分、救命艇には乗らず解散。非常のとき、かくも整然と実施できるか?果たしてうまく救命艇に乗り移り、海上に下ろせるか。モンテカルロの上陸のとき、波が少々高く、上陸できなかったことを思い出す。
6月10日 何時もの通り6時に起床。何だかおかしい。思えば前 日、時間調整で、時計を1時間戻すのを忘れていた。今更寝るわけにもいかず、早朝のデッキでのウォーキングに出かける。温度26度、早朝とはいえ赤道近くで。昨日テレビで見た札幌より低い。3日より始まっているヨガ教室で汗を流す。講師はインド人と結婚している女性、この分野では夫婦そろって著名、本やビデオを出版、朝日新聞アスパラプレスにも記事を連載中らしい。
- 無理をしない、でも諦めない
- どんなポーズも出来るところまで行う
- 隣の人と比較しない、先生も見ない
これが優れた心身の修練法・ヨガの基本。はじめて約1週間経つが今のところ変化なし。下船のときは、果たして・・・。
午前9時27分 赤道を南から北へ通過した。物好きか、暇なのか、その瞬間をカメラに収めたいという人がかなりいた。9時でも、10時でも同じ景色が写る。試しに私はその瞬間の9時27分にサロンにあるナビゲータの地図を、9時32分に8階のデッキで水平線をカメラに収めた。帰国してから、これらの写真を見る機会があろうか訝りながら。
6月13日 今日は全7回のウクレレ教室の修了書を有難く頂き、メインラウンジで修了演奏会。生徒数30名、オチコボレを除き 25名が修了。私たちのクラスは「バラが咲いた」、「アロハウクレレ」、「月の夜は」、「アロハオエ」、4曲を演奏した。普通のウクレレ教室では4ヶ月かかる教程を僅か7回で・・・よほど音楽才能がある生徒が偶々集まったのか、先生の指導が良かったのか・・・。
午後の民謡教室は、佐々木先生の指導で「花笠音頭」、「黒田節」、「よさこい節」、「ソーラン節」を歌う。帰国後のカラオケが楽しみだ。夕食はカリブ海入りを祝ってデッキでのカリビアンデッキディナー、日没15分前、日差しは厳しく早々にダイニングルームに引き上げる。アロハシャツなど日本では着れないような派手な衣装をわんさと持ち込み、楽しんでいる人が沢山いるそうな。(写真右は6月12日船長達と)