世界一周クルーズ (第26章)

2007年05月17日 | 世界一周クルーズ

 

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世界一周クルーズ (第26章) BY 芝原 稔

ナポリ アマルフィ海岸

5月10日 イタリアは不思議な国である。一昨日は岩山に洞窟の町、尖がり屋根の家並み2611_2 を見たが、今日は全く異なる絶壁にへばりつく町、アマルフィアの町である。出発地・ナポリはギリシャ・ローマ時代から、25世紀に亘る文化・歴史の町である。一瞬にしてポンペイを廃墟にしたヴェスヴィオ火山(写真:右)とポンペイの遺跡をチラッと見て、バスは一路ソレントへ。そこは美しい紺碧の海と、ホテル・土産物の店、外人が楽しむリゾート地である。今日のガイドは、変な日本語をしゃべるイタリア女性、だが現地でこれだけの日本語を習得したには驚かされた。

2612 ソレントからサレルノの町まで延々40キロと続くアマルフィ海岸である。左手には山裾が間近に迫る。右手には垂直に切り立つ崖との間を縫うように車が走る。車窓からは荒々しい岩の崖と紺碧の海、そして絶壁には色とりどりのホテルや別荘がへばりついている。出入りするのも大変な石段、合間にはレモン・葡萄・オリーブや野菜が作られている。ホテルの窓にはゼラニュウムが飾られ、絶壁のプールには水がはられている。かってゲーテやジイド、スト2613_2 ラビンスキーがここに住み、作品を作り上げたという。ワーグナーもここで楽劇「パルジファル」の二幕を作曲した。何千年とここへの出入りは船だけ、やがて町を築いた。陸路の交通が出来たのは僅か百年前。即ち世紀前、ギリシャ人がここに移住し町を、やがては国家を作り、他民族・イスラムの侵略を防ぎ海運国を築いた。我々島国とは異なり、常に他民族の侵入を防ぎながら。そして統一が遅れたイタリアは、それぞれ独自の文化の小国が誕生し今日に至っている。このアマルフィ海岸は世界文化遺産である。

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