世界一周クルーズ (第25章)

2007年05月13日 | 世界一周クルーズ

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世界一周クルーズ (第25章) BY 芝原 稔

世界遺産 アルベロベッロ・マテーラ

Shibahara2504 5月8日 バーリから世界遺産アルベロベッロとマテーラの観光である。午前8時2510 ブーリア州都バーリに接岸。今日は1105年に完成したサン・ニコラ教会のお祭りである。サンタクロースの語源になったサン・ニコラの遺骨が安置されている。多くの観光客・巡礼者が集まる。ほとんどの道路は車両の通行禁止、スリが続々と集まるからと注意があった。

添乗員は日本人でジプシーの研究者?、スリの講話を聞く。スリには3種類あり、一つはこのバーリに生まれ育ち、落ちこぼれ、麻薬に嵌まり込んだ人、スリの中でももっとも悪質、危険、要注意。二番目は外国からの不法入国者、海一つ隔てたアルメニアから、EU統合後EU各国から来た不法入国者、若し捕まればただちに送還されるため大口を狙っているとのこと。口には出さないが我々なんて眼じゃないらしい。数が多いのは所謂ジプシー、親分・子分、いやむしろ親子の仲らしい。物心ついた頃より金持ちから頂くのは必定、すり方・逃げ方などを父親から徹底的に鞭をもって教え込まれる。少年・少女たちは朝から稼ぎに出る。スル者、見張りをする者、スル所を新聞で隠す者、それぞれ役割が決まっている。子供たちは昼過ぎに帰宅、鞭を伴った稼ぎの評価があり、そして昼からも稼ぎに出勤、この間親分の父親はトランプか昼寝、外出するときには高級車を乗り回す。車はもちろん盗難車・・・とジプシーの話は延々と続く。 

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ツアーは一路マテーラへ。マテーラには世にも不思議な神秘な町である。新石器時代から谷の岩場に、洞窟が次から次へ掘られ洞窟住居サッシが作られた。その屋根の上に道路が作られ、家の下に洞窟が掘られ、その町並みが作られた。その後無人の町となったが、現在世界遺産に登録され、観光地として賑わい、一部の洞窟は土産物屋に改造されている。我々は洞窟の一軒で昼食を摂ったが、入り口から二階ほど下がった部屋は涼しく、意外と心地よい。

2512 午後はアルベロベッロの町である。南イタリヤには、何故このように世にも不思議な町があるのだろう。アルベロベッロはツゥルッリというとんがり屋根の家である。漆喰塗りの白壁に円錐形のとんがり屋根が石を積み重ねて作られている壁は塗り重ねられているので2mはあるとのこと。モルタルなどの接合材を使わず、先史時代からの工法で建てられた家が密集し、坂道が迷路のようになっている。まるでお伽の国に来たと錯覚させられる。この二つの町は言葉ではうまく表現できない。写真を見て頂きたい。16時30分バーリの港に戻る。パシフィックの停泊場所は廃船のような貨物船が停泊する奥の桟橋、もちろん港の建物は何もない。船へのブリッジの所にはテントが張られ、オリーブの植木鉢が飾られ、「バーリへようこそ」の歓迎幕が張られ、果物が置かれ、我々を歓迎している。

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今回のクルーズに傘を4本持参した。だが上陸時には傘が貸してもらえるので自分の傘は不要である。ところが港ではバーリの観光局より、歓迎の意味で傘を各自1本づつ寄贈された。100円ショップで買えるような傘だが、町をあげての歓迎には正直に感謝すべきである。

 


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