プラチンブリの風 第20章 東北関東大地震 By Harry H.
3月11日(金)午後1時(タイ時間)少し前、日本のテレビ(NHK)を見ていたが、急に番組が中断され、“緊急地震情報”に切り替わり、地震発生とTSUNAMI警報のことを知った。MAGNITUDEが、9.0と史上最大ということと、それに伴うTSUNAMI、更に福島原発事故で、全てが“想定外”の出来ごとと言える。
ここタイでは、地震は北部・北西部で、たまに起きるが、規模は小さい。ただ、2005年のインドネシア・スマトラ沖大地震がもたらしたTSUNAMIで多くの犠牲者を出しているので、TSUNAMIの恐ろしさは、良く知っている。会う人が、皆、家族の安否と、お見舞の言葉をかけてくれる。タイのプミポン国王、シリキット王妃は、天皇陛下に、また、アピシット首相は、菅首相に、それぞれ、お見舞のメッセージを送っており、国として、①500万BAHTの義捐金 ②日用品等2億BAHTの物資の提供 ③35人の医師団の派遣 を決めた。
今回の被災地である東北地方には、数百人のタイ人が住んでおり、タイ大使館のスタッフは、その安否の確認を急いでいるが、いまのところ死者の情報は、入っていないとのこと。今回の地震の影響で、3月~5月にタイから日本に行く旅行客は、70%がキャンセルしているとのこと。4月は、タイ正月(ソンクラン)で、一週間前後の長い休みがあり、在留邦人の一時帰国に加え、多くのタイ人が、日本に観光に来る。先のニュージーランドの地震、それに次ぐ中国での地震、そして今回の東北関東大地震と、環太平洋火山帯(Pacific Ring of Fire)の国々で、立て続けに起きている。これらが、30年以内にその発生が予想されている“東海地震”の導火線とならないことを願っている。
原発事故は、安全基準の厳しい日本で起きている事故だけに、世界中が注目している。タイでも、早速、アピシット首相が、現在の“原発開発計画”に否定的な見解を表明している。タイには、現在稼働している原子炉はなく、1.2メガワットの実験炉があるだけ。前記計画だと、2025年までに5000メガワット級の原発を5基稼働させることになっており、今は、調査段階。日本政府・関係者の対応は、後手後手の感があるが、人間の英知を集めて、原発が大事に至らないことを、願っている。 (2011年3月17日記)
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(アンクルサム)東京電力は本当に責任を感じているのだろうか?原発の補修に放射線量が大きいので近づけず何もできないと報道があったが、放置することで危険度が増えて国民全体が危険になる。多少危険を冒しても修理に走るくらい責任があるはず。また計画停電についても、さも当然のように広報している。そもそも計画停電になるのも東電の事故が原因していることを忘れているのは・・・。