Field・Finder -野鳥写真へのいざない-

主に各地の里山環境にて撮影した野鳥写真です。
オオタカ生態写真の完全保存版 『里山オオタカ物語』 のデータを販売中!。

厳冬の林

2015-01-28 11:10:21 | 写真

早朝の薄暗い道、風景も凍ったように静まり返っている。  周りの枝や葉っぱには、粉砂糖を振りかけたように霜が降りている。

ざくざくと霜柱を踏み、所々水溜りに張った氷で足を取られながら進むと小さな広場に出た。 

しばらくすると林の天辺がオレンジ色に染まり、それが徐々に下へと広がっていく。 日の出だ。

しばらく観察し、陽だまりに出るとぽかぽかと暖かい。 霜柱が解けていく音がする。 お日様の力はやはり偉大だ。

梅の蕾も膨らんできた、春は近い・・・・。

枝にとまるアオジ

林縁のツグミ

綺麗なルリビタキ

枝で休むアカハラ

林のウソ♀

霜が降りた林床のシロハラ

青空をバックにカワラヒワ

キャベツをちぎるヒヨドリ

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撮影スタイル

2015-01-26 14:43:37 | 写真

野鳥撮影には目標に決めたフィールドに一人で行く。 他人と違うオリジナリティのある写真を撮りたいからである。  他人に教えてもらって、皆で同じような写真を撮っても、その写真が鳥や自然についての何を語るのか、説明がつかないからだ。

野鳥写真とは、五感を使って観察を重ねた結果として、その鳥の生態を正確に知り得た者のみが、撮れる物でなければならないと思っている。 

そして、オオタカのように、生き残るために生態を少しづつ変えてでも、環境に適応しようとする彼らの変化を観察し続け、真の姿を写真として残したいと思っている。  

観察は成果が出ないと嫌になるときも有るが、続けていれば、始め見えなかったものも、いつか見えてくると信じている。 

人間は常に、楽して得をしたいと考える生き物である。 が、それに流されたなら行く先は見えている・・・・。

交尾直後の都会のペア。

早朝、朝焼けの梢。

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地元観察者とは

2015-01-21 11:24:01 | 写真

私がよく使う地元観察者とは、自分の生活圏内にある森などに通い、その自然を愛し、季節の移ろいや、そこにある花や鳥達を大切に思っている人達。  その自然を壊されたら、我が身を切られるように感じ、その自然がなくなる前に、沢山写真や記録を残しておきたいと、日々カメラを担いでいる人達の事を指している。

もし彼らの通う森にオオタカが棲んでいたら、「今年は何羽巣立った」とか「今年は放棄した」とか一喜一憂し、わが子を見守るように、見守り続けている人達である。  私もある森における、こんな地元観察者の一人である。

公園にたむろして、観察をしているのか自慢話をしているのか判らない方々や、他の人と携帯やメールで情報交換し、1羽の鳥を大勢で追い回している方々の事ではない。 このような方々を地元観察者とは呼ばない。(一説によると珍写団と呼ぶらしい。)

私は一箇所の森だけでは、地形や周囲環境などの制約で、目的としている生態シーンが撮れないので、数箇所の森に通っている。 そしてそこに地元観察者が居る場合、その場所のルールに従い行動し、ルールが無い場合一緒に作ろうと思っている。

地元観察者は、今の野鳥カメラマン全体に占める割合は低いと思うが、このようなカメラマン(観察者)が居るのである・・・・。

地元観察者は珍写団とは一線を隔している。

日々歩いていると色々なシーンに出会う。

霜柱、綺麗だけど早く暖かくならないかなー。

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生態の変化

2015-01-18 11:19:16 | 写真

2~3年前から、オオタカが鳴かなくなったと感じている。 私が観察している場所だけなのかもしれないが、複数個所で感じているので、全体的にそうなのではないかと思う。

以前オオタカは11月下旬頃から鳴いていた。 鳴くのは主に♀だ。 ♀は警戒心が♂に比べ強く、一旦森に定着すると、殆ど飛ばなくなるので、目では確認が難しく、鳴声で居るかどうかの確認を行っていた。

鳴く理由は2つ、①♂とのコミュニケーションのためと、②警戒や威嚇のため、である。 が、どうもこの②番目をやめたように思えるのだ。 特に人が多い都市部では、鳴くと人が来るので学習したのではないかと思う。 ①についても同様に、必要最低限に省略したようである。

このように、鳴かないことにより、極力人目を避けるよう変化しているように思え、以前よりオオタカを見つけることが難しくなったと感じているところだ。 都市部ではこれからますます難しくなるのではないだろうか。

今後、一般のバードウォッチャーが見られるのは、冬場の公園などに来る越冬ダカだけになってしまいそうである。 本当に必要な営巣ダカの個体数を、正確につかめるのはいったい誰なのだろう・・・・。

*上記のように難しくなっていく中、オオタカを見守り続けるには、信頼できる地元観察者の方々と協力し、情報の共有、ルールの浸透などが有効だと思っている。

警戒鳴きする♀。

早朝、林に残る三日月。観察はこの時間帯から始まる。

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寒い森

2015-01-11 08:17:37 | 写真

昨年、最終的には4箇所の森でオオタカを確認した。 今年はその中から撮影場所を決め、集中して撮影を行おうと思っている。

ある森、営巣林から♂が飛び立ち、羽ばたきながら上空で円を描き、時折波状ディスプレイを交えて飛ぶこと約15分間、そして急降下して営巣林に戻った。 この間営巣林では♀が時々鳴いていた。

寒い森でも、ようやく活動が始まったようだ・・・・。

*繁殖期に入ったので、今後はオオタカの営巣地に於けるリアルタイムの観察記録は、極力掲載しないこととします。 
(以前は観察地で撮影する場合、地元の観察グループに一応挨拶を入れ、地元ルールに従って撮影するのが常識であったが、最近は個人個人が勝手な行動をとるので、マナーやモラルが低下し、営巣放棄、自然の荒廃などが非常に増えている。)

上空を羽ばたきながら飛び、波状ディスプレイする♂。

霜が降りた落葉。

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2015年の始まり

2015-01-02 09:38:20 | 写真

下の写真のオオタカは、8年間私の撮影に付合ってくれた、里山テリトリーの主(♂)である。

体が大きく、りりしい顔をしているが、多少のことには動じない、おおらかでのんびり屋、優しい性格だ。 そして狩のうまい大変賢いタカである。  推定年齢は13歳、高齢であるが今も健在だ。 

最近はめったに出会うことは出来ないが、先日林道を歩いていたら、森の中からスーッと飛んできて林道脇の木にとまり、 “ケッ” と声をかけてくれた。 そして20分ほど撮影モデルを務めた後、「じゃあまたネ」 という顔をして森の中に去って行った

彼はきっと、見守り続けてきた地元の先輩観察者達や私の事を覚えているに違いない。 そして決して嫌ってはいなかったのだ。と、安堵感を覚えると共に、不思議な思いにとらわれるのであった・・・・。

今年も多くの方々に、素晴らしい出会いがあるよう祈っております。

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