ミルクは真夜中の部屋で

あれは確か
一週間ほど前の真夜中過ぎ。
私は図書館の本を読みながら
じゃれるミルクと遊んでいました。
そのうちミルクは
少し離れた猫草の辺りでひとり遊びを
はじめ、私は本に没頭しました。
ウミャウミャ…いいながら
夢中で遊ぶミルク。

と、
突然、
ミルクは猛ダッシュで部屋の反対側まで
走って行き、まるで漫画のように
半分滑りながらキューと止まり
身体ごとくるっと向き直り
今まで自分がいた辺りをじっと見つめて
動かなくなりました。
背骨に沿ってひとすじ毛が逆立ち、
極太になったしっぽを
ピンと立てています。
ツンとしたら、ビリッと電流が
走るんじゃないかと思うほどの緊張。
あんまりいつまでも動かないので
一体何をそんなに夢中に遊んでいたのか
遊んでいた辺りを見に行きました。

…………………。

そこにあったのは、
もも の首輪。

ももが旅立ってから、ももの物は全て
まとめてしまってあります。
ここにあるはずがありません。
だいたい、ももの物に限らず、ミルクがくるにあたり、じゃれそうな細々した物一切は片付けて何にもなかったはず。
どうしてここに首輪が？
一瞬、鳥肌がたちました。

が、
きっと、
と、私は思いました。

のんびりくつろいでいたところを
あそぼう、あそぼう、と
しつこくじゃれつくミルクに
ももの教育的指導があったんじゃないかと。

たぶん、
きっと、
そう。

これからも指導よろしく、もも。
(「かんべんして…」といってそう…)

今日の一枚