語り得ぬ世界

現実逃避の発展場 Second Impact
since 2014, The First Departure:2005

防人の旅、時々妖怪_67【第4日06】

2024-04-27 08:07:33 | 珍旅道中記
教えられたとおり左内坂を引き返して下りきったところで右へ。



12:52 靖国通りです。ちゃんと「防衛省」って書いたぁるやん。富士そばに見とれてた?どこ見ててん、オレ(苦笑)



12:57 報道などで見かける防衛省正門に着きました。わが国の国土・国民防衛の本拠地の警備は委託なんですね…。守秘義務は契約で縛るとしても、C国のスパイとかいてまへんか?
集合場所はこの正門前でして、集合時間は13:10。ほぼ10分前に到着しましたので、正門と通用門で入口を間違っても結果的にまずまず余裕で間に合いましたけども、珍旅程を前倒しで消化していたのが最後に効きました。何事も余裕を持つことが大事ですな。
さて、10分前に到着はしましたけど、すでに見学者の受付待ちが10人以上いました。その並び方は無秩序な感じでどこが先頭で、どこが最後尾かもよくわからない状況でしたが、とりあえず何となく並んでいる人たちの列の方向から最後尾のつもりで並びました。
集合時間になり、案内係らしきオッチャンが点呼に現れましたけど、最後尾の珍からいきなり受付。って、ええの?先に並んでいる人おかまいなしやで…。本来なら並ぶ場所をロープとかコーンで示しておくのが親せつだと思いますが…周りの誰にも何もに聞かずにいきなり珍が声をかけられました。
氏名を尋ねられ「珍之助です」と名乗ると「ああ、一番に申し込まれた珍さんですね」
点呼も一番なら申込も一番でした。まあ実際のところ受付順は見学にまったく関係ありません。だから点呼のオッチャンも近場の珍に声を掛けたのでしょうね。本人確認のため免許証を提示し、入場料700円也を払い、ここで初めて先頭に並ばされまして、入館証を渡され隊列を組むように入場(ICカード方式でタッチで入場)。結局受付順はこの入場の順だけのことでした。



なんだか懐かしい匂いのする領収証書(注!領収証ではありません)ですね。役所か!(役所です)
収入名目(地方自治体では摘要?)が「大本営地下壕跡入場料」となっています。見学ツアー参加費なら「手数料」でもいいように思いますけど、そこは施設入場料なのですね。しかも使用料ではなく入場料。N市では「施設使用料」はありますけど「入場料」は確かありません(科目設定もなかったと思いますが自信はありません)。美術館・博物館を持っている市町村なら歳入に「入場料」があるのかな。
あと「収入官吏」もまあまあ古い感じがしますけど(自ら官吏と名乗るって…)地方自治体ならこの場合は施設所管部署の所属長だと思いますが、地下壕は広報課長ではなく、事業班長なのですね。係長級ですよね、たぶん。
ちなみに歳入の<項>国有財産使用収入<目>入場料等収入はありますけど<款><節>の記載がありませんね(あるけど省略してる?普通記載するでしょ)。N市の一般会計使用料収入の場合、この地下壕に施設の性格が近い社会教育施設(市民ギャラリー)では、<款>使用料及び手数料<項>使用料<目>教育使用料<節>市民ギャラリー使用料となります。<目>は施設の所管部局、<節>は施設名です。国費の歳入科目の構成ってまあまあ雑ですね(苦笑)
ほかに、今回地下壕以外にも「市ヶ谷記念館」の見学もありますが、そこは入場料無料扱いなんや…。
いろいろツッコミどころが多いな(笑)
いずれにしても、ツアーそのものは直営なのがわかりますね(だから防衛事務官のオッチャンが700円を徴収するわけです)。

なお、防衛省・自衛隊市ヶ谷地区見学(正式名称:市ヶ谷台ツアー)には午前と午後コースが違います。午前の部には「大本営地下壕跡」の見学は含まれません。なので無料だと思います。
事前に予約が必要なのですが、まず電話して参加可否を確認し、次にメールフォームで住所氏名等を書いて申し込みます。webでいっぺんにやってよね。地下壕入場料700円也は当日受付時に現金にて支払います(webにはおつりのないようにと書かれています)。お国もデジタル化を推進してませんでしたっけ?



当日配られたリーフレットです。
一旦見学者の出発前待機場所で待たされ、注意事項などの説明の後、最初の見学場所である「大本営地下壕」へ。



点呼を行ったオッチャン(防衛省事務官)と制服を着たアテンダントさん(見学コース案内のために民間委託で来ている人)のお二人が見学グループを挟むようにしてアップダウンのある敷地内を進み、「大本営地下壕」の入口に到着しました。



13:15 地下壕入口です。赤いダウンコートの女子は(この頃から曇って少し気温が下がってきました)40歳愛想よくてキュートなポチャ子さん。手慣れた様子で案内をしていただきました。



アテンダントさんが先導する形でいよいよ地下壕へ入っていきます。この時見学者にはヘルメットが配られました。そのヘルメット配布などを行うサブ的な立ち位置のもう一人アテンダントさんが地下壕で待っておられました。



雰囲気ありますねぇ。「大本営地下壕」は大本営陸軍部・陸軍省・参謀本部等が市ヶ谷に移転して際、昭和16(1941)年8月から翌年12月にかけて造られた防空壕です。その当時は陸軍大臣室や通信室、炊事場、浴場などを備えていて、現在は区画が辛うじてわかる程度ですけども、地下壕自体はかなり堅牢にできています。昭和20(1945)年8月10日当時の阿南陸軍大臣が陸軍省幹部を集め、前日の昭和天皇のポツダム宣言受諾の御聖断を伝えたのがこの地下壕だそうです。
戦後米軍に接収され、昭和34(1959)年に日本政府に返還されましたが、地下壕内はかなりの湿気と水漏れで使い勝手も悪いので(それこそ防空壕のような緊急時を除き通常は使えないので)米軍/GHQは結局持て余し気味だったらしく、ワイン貯蔵庫ぐらいでしか使っていなかったそうです。陸軍中枢の跡地ですけど、何とも言えない皮肉な話ですな。



見学コースは安全確保のため、通路板・手すりや照明、通気口などが整備されています。照明は灯っていますけど、それなりに暗いです。



ナニが撮りたいねん(笑)



ダンジョンっぽいですね。通信室跡です。ちゃんと写っていませんが、手前が陸軍大臣室跡。



けっこう奥が深いです。通気筒が向こうに見えていますが、その先がさきほどの大臣室・通信室だったかな。
地下壕全体は幅48m、奥行52mある鉄筋コンクリート構造です。



トイレ跡(笑)
壁に野郎用の小便器の跡があるのがおわかりいただけますでしょうか。



トイレの配管跡です。大便器だったかな…(苦笑)
「大本営地下壕」ではけっこう写真を撮りましたが、珍ブログに嬉々と掲載したとしても、どれも同じような景色なのでみなさんにスクロールされるのが関の山ですね。これぐらいにしておきます(泣)
(つづく)
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防人の旅、時々妖怪_66【第4日05】

2024-04-26 07:29:06 | 珍旅道中記
JR御茶ノ水駅に着きました。中央・総武線に乗り換えます。



12:21 御茶ノ水駅です。同じホーム向かい側で中野行きに乗り換え、市ヶ谷駅をめざします。中央・総武線は新宿駅を経由しますが、東京駅には乗り入れていないので御茶ノ水駅で中央線から乗り換えないといけません。中央線は新宿駅を通るのに…このあたりの路線の関係性が珍はいまだにピンと来ていません。



御茶ノ水駅はいわば谷底にあるので独特の形状をしていますよね。



12:23 中央・総武線中野行きが入線してきました。



これに乗ります。当初の珍旅程より20分以上前倒しで動いています。この前倒しが後で生きてきました。



12:30 市ヶ谷駅で下車しました。午後の珍旅程の始まりです。



月曜日のお昼のせいかリーマンがけっこう下車しています。なぜかみんな黒い服ですな。



乗ってきた中央・総武線中野行きを見送ります。この駅も特異な形状ですね。アーチ型の柱が気になります。



白く塗られたコンクリート柱は南欧風というか、ローマ帝国の水道橋みたいな美しい曲線のアーチ。旧駅の遺構っぽいですね。



12:36 改札口を出ました。東京駅で買ったお菓子系おみやげをコインロッカーへ放り込んだら出発です。めざすは防衛省「自衛隊市ヶ谷地区見学ツアー」です。事前予約済です。13:10までに正門前集合。



堀端にあるJR市ヶ谷駅も谷底系ですね。中央・総武線は本来の通称は「中央総武緩行線(かんこうせん)」と言いまして、千葉~御茶ノ水~三鷹を各駅停車で結ぶ路線です。御茶ノ水駅を境に東側の千葉~御茶ノ水が総武本線、西側の御茶ノ水~三鷹が中央本線に属します。市ヶ谷駅はこの区間ですね。なお、この西側中央本線区間途中の新宿~代々木(1駅)は正式には山手線らしいです。また、複々線区間は総武快速線と中央快速線と並走します。もう何が何だか…。



何か列車が来るかなと待っていると中央・総武線各駅停車が入線してきました。ちなみに中央・総武線は中野~三鷹、津田沼~西船橋で東京メトロ東西線と相互直通運転をしていますが、市ヶ谷駅は直通運転はありません。地下鉄としては東京メトロ有楽町線と都営新宿線と連絡しています(地下鉄駅名は東京メトロが「市ケ谷」で都営がJRと同じ「市ヶ谷」ってややこしいな)。東京駅からだと、1駅ですぐのところにある有楽町駅まで歩いて、有楽町線に乗れば乗り換えなしで市ヶ谷駅に来ることができますけど、時間的には中央線~中央・総武線のJRルートのほうが早く着きます(運賃も安いですね)。



JR市ヶ谷駅を出て靖国通りから市ヶ谷大橋を渡ったところにある『名代 富士そば』です。ファンも多くて東京都内ではもっとも有名な立ち食いそばチェーン店ですね。通称としては「名代(なだい)」を読まずに「富士そば」で名が通っています。いまではほぼ全店舗で椅子を設置しているそうで、それが女性客やファミリー層への客層拡大という好影響をもたらしたんだとか。珍的には一度行ってみたかったので「ここにあったんかぁ」という感じです。純粋に駅そばではありませんが、ほとんどの店舗が駅前にあることから、駅そばに分類されているようで、確かに都内で「駅そば」で検索すると「富士そば」がヒットします。次回東下りでは旅程組み込みたいところです。そば以外ではカツカレー丼が人気メニューらしいですけど、食えるかなぁ。なお、JR市ヶ谷駅には正真正銘駅そばの、赤羽駅にもある「大江戸そば」があります。



12:42 Googleマップを頼りに防衛省施設をめざし、富士そばに向かって右手へ進み、けっこうな勾配の左内坂を登っていきます。市ヶ谷駅方面を振り返ったところ。



こちらは進行方向。1月でも気温が高い日でもあり、これだけの急勾配の坂を登ると汗ばみます。



かなり登って来ました。Googleマップではもうすぐ先の左側に門があります。



こちらも市ヶ谷駅方面を振り返ったところ。いよいよ登り切った感があったところに防衛省の門がありましたが、何となくものものしいというか、通用門みたいでやや場違いな雰囲気。門衛らしき若いガードマンがいましたので「見学の受付はこちらですか?」と尋ねるとここではないと…。
オイオイ…Googleマップ見て来たのに…。
そこで気づいたのは、Googleマップに行先入力する際「防衛省」とだけ入力してました。でもこちらは通用門(職員用?)やん。正門なら「防衛省」でもルート案内してよね (-_-;)
ガードマンからは、見学受付は登ってきた左内坂を下り、左に折れ元来た道からそのまま靖国通りを道なりに進むと教えてもらいました。今度は坂を下るんかい…登ってきた苦労はいずこへ ?!
(つづく)
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防人の旅、時々妖怪_65【第4日04】

2024-04-25 07:24:22 | 珍旅道中記
「KITTE丸の内」で少し休憩を取ります。



なんとまあ贅沢な空間なんでしょうね。吹き抜けの雰囲気が欧風ですな。大阪では吹き抜けの建物・施設自体が少ないですからねぇ。隙間があれば思い切り詰め込む…みたいな(苦笑)



4階にあるキャンプ系アウトドア製品で有名なメーカー直営のカフェ『snow peak Cafe』にてしばし休憩。正式な店名は『snow peak LAND STATION TOKYO』です。名前がまたオサレ。



店内にはキャンプ用品など自社製品の展示もあります。販売もしているのかな。椅子はアウトドア用のものですね。



珍は外が見えるカウンターに着座。このカウンターの左端だと東京駅が見下ろせるのですが、すでにカップル客が先客。その隣も(写っている)女子客(おねーさん、ガッツリ食べてます)。さらにその隣が珍なので東京駅及び線路はビルの隙間から。



11:28 珍オーダーの「グリーンティーモヒート」の登場。ノンアルですぜ。税込748円也。高っ。
さっぱりしていて気温も湿度も少し高めのこの日にはピッタリ。しかし高いなぁ。



このときは空いていましたが、そら珍を含めお客さんは窓際へ行きますわな。
ちなみに、確か回転寿司の店だったと思いますが、11時開店のところ11:20頃にはすでに行列ができていました。



11:55 勘定を済ませ店外へ。レトロモダンというかシブいですね。



吹き抜けの天井をアートに撮ってみました。幾何学模様が美しいです。



12:10 再びJR東京駅です。中央線1・2番線ホームです。



先発2番線12:16発の快速豊田行きに乗り、御茶ノ水駅で今度は中央・総武線に乗り換えます。



1番線に回送となったE353系が停車しています。終点東京駅に到着した「特急あずさ」あるいは「特急かいじ」かな。



ついついE353系を撮ってしまいます(苦笑)
グリーン席を備えたサロE353ですね。窓のない部分は洗面所・トイレ・乗務員室などです。



12:15 快速豊田行きの東京駅発車寸前です。
(つづく)
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防人の旅、時々妖怪_64【第4日03】

2024-04-24 07:27:18 | 珍旅道中記
東京駅一番街を出て、お菓子系のおみやげを物色した後、八重洲から地下自由通路を通って丸の内へ。



11:04 やってきたのはKITTE丸の内6階屋上庭園『KITTEガーデン』です。KITTEができた頃、ここは国重要文化財であるJR東京駅丸の内駅舎を見下ろせる抜群のロケーションで話題になりましたね。入場無料です。



いまは青空ですが、ここの夜景の写真を見たことがありますけど、背景の摩天楼とレトロな駅舎の対比とめくるめく大量の灯りでめちゃきれいですよね。ここはやはり夜に来るべきところですな。



珍は外側にいるわけではありません。Cyber-shotを落とさないよう手首ストラップを確認してからカメラ本体を外側へ突き出しパチリ。



おおっ、東京駅の幾重もの線路がよくわかりますね。東海道新幹線、東北・北陸新幹線から山手線まで出入りする列車を飽きることなく眺めていられます。夜景もいいけど列車もね!(笑)



東北新幹線と山手線と丸の内駅舎。って、駅舎右横高架手前(有楽町駅方面)のごちゃごちゃした資材置場が残念ですなぁ。何かの工事が終われば撤去されるのかもしれませんけど、KITTEから丸見えだというのは現場の人を含め誰も意識していないのでしょうね。ここが都内有数の鉄道ビュースポットというのは鉄っちゃんだけでなく、内外からの観光客も知るところですから、このまま放置していてはJR東日本、JR東京駅にとってイメージダウンにもなりかねません。逆に言えば、ここからの眺めを意識した東京駅の空間デザインを効果的に行えば、景観の付加価値はさらに増すというもの。KITTEに加え、眼下の鉄道施設や建物、道路など施設保有・管理者が全部違いますけど、そんな垣根を乗り越え総合的に空間デザインをコーディネートできるデザイナーがいたら、世界屈指の鉄道ビュースポットになりますよ。間違いなくここからの眺め画像がSNSなどで溢れかえるとともに、ここの景色が確実にジグソーパズルになりますね。

それではこのとき珍が撮影した動画をぜひご覧ください。

>>KITTE丸の内から見たJR東京駅(2024.1.22)



丸の内駅舎の2・3階の大部分には東京ステーションホテルの客室などがありますね。
ちょっと曇ってきました。でも気温は高めで蒸し暑く感じるほど。



Cyber-shotをさらに皇居側へ振るとこんな景色に。中央の緑地帯を左方向へ行くと皇居です。堀を越えて左へ折れてすぐが二重橋が見える皇居前広場です。さらに屋上庭園をうろうろしていると…



草花が多いせいでしょうが、蜂が飛んでくるみたいですね。コワいな。それって。



そんなヤツいてんの?(笑)
まあ昨今の不適切動画を撮ってSNSに投稿するアホがやらかしたのかもしれません。併せて日本語・英語だけでなく中国語表記も必要なのでは?



そこはこんな花壇になっています。素足で歩いたら小枝でめっちゃ痛いのでは?



11:16 屋上庭園と言うだけあって、さすがきれいに手入れされています。訪れていたのは外国人観光客が多かったです。写真左端に写っている人もそうですが中国人、韓国人のアジア系が特に。あとなぜか日本人のオババさまも。



一旦屋内に入って、屋上庭園を見るとこんな感じ。ウッドデッキが雰囲気よろしいな。



振り向くとレストラン街。この『平田牧場』には昔来たことがあります(10年前)。
もう一度屋上庭園へ。



かなりこまめに手入れしないとこんな角張った形にはならないですよね。



芝生のある三角地帯の縁には花。芝生にする意味がイマイチわかりませんけどね(苦笑)
見た目すっきりしておこうみたいな?人工的になり過ぎると思いますが、どうでしょう。



あの黄・黒のテープの箇所はもしかしてウッドデッキが破損している?それとも散水栓かな。いずれにしても、せっかく周辺をきれいに手入れされたデッキなのに、何とかなりませんかねぇ。ちなみに、突き当りはのガラス窓はレストラン街の窓際席です。



11:20『KIITEガーデン』を離れます。次の訪問地へ移動するのにまだ時間がありますので少し休憩。
(つづく)
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防人の旅、時々妖怪_63【第4日02】

2024-04-23 07:25:18 | 珍旅道中記
赤羽駅から東京駅に着きました。



9:53 東京駅10番線です。こちらも人が多いです。



珍が乗ってきた上野東京ライン熱海行きの一段高いところに東北新幹線E5系(H5系かも)が停車中です。視線を元に戻すと…



おおっ、9番線にはE257系。この列車は10:00発「特急踊り子7号」伊豆急下田行きです。珍がいつか乗りたい列車。



珍が乗ってきた熱海行きが発車します。(9:54発)
熱海行きを見送ったところで、朝昼兼用を食べに八重洲北口改札から地階へ下り、東京駅一番街へ。



朝昼兼用に選んだのは珍ブログではお馴染みの『富山 白えび亭』です。11時開店の飲食店が多い中で、10時開店というまさに朝昼兼用にはバッチグーなお店です。ちなみに、11時半頃にはすでに順番待ちの大行列です。



ここって、こんなにメニュー多かったっけ…。いろいろそそられるのですが、珍の朝昼兼用は決まっています。
その前に『白えび亭』でもっとも高価な単品メニューはおそらくこちら。



食券機パネル中央7番にご注目ください。「白えび刺身丼スペシャル」4,800円也。先に食券を買う値段とちゃうやん(笑)
白えび約200尾使用とありますね。ノーマルの白えび刺身丼が90尾で2,600円也というのもまあまあ凄い値段ですが、スペシャルの白えび投入数はその倍以上ですからね。それを考えたらお得かも…とまんまとお店の錯覚商法に乗ってしまいそうです(苦笑)
それにしても、200尾って想像の斜め遥か上をいく量ですが、ごはんの量と同等ぐらい?まずは半分ぐらいをアテに日本酒を飲みたいですね。そのあとに丼で。って貧乏くさいな、オイ!(苦笑)



珍が食券を買って入店したのが10:04でした。一番乗り。



すぐに二番客の女子が一人で来店。このあと母子連れだったりちょこちょこと、ランチには早い時間にも関わらず客さんがやってきました。



白えび天丼!
ちょい懐かしい。すまし汁が付いて税込1,540円也。オマケで白えびせんべいが付いています。



珍は富山でも東京でもコレの一点突破です。今回は後述しますけど午後の訪問先が訪問先なので(苦笑)ビールはなし。



すまし汁が白えびの天ぷらによく合いますね。



早よ食えって?(苦笑)
まあまあ落ち着いて。



接写すると白えび天ぷらに虫感が半端ないのは毎度おなじみ。(バニラビーンズみたいな黒点は白えびの眼ですね…)
朝昼兼用を済ませたら午後の訪問地へ行く前に寄り道です。
(つづく)
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防人の旅、時々妖怪_62【第4日01】

2024-04-22 07:32:58 | 珍旅道中記
『防人の旅、時々妖怪』シリーズの連載再開です。まったりとした珍旅東下りをご一緒にどうぞ。

■令和6(2024)年1月22日(月)
珍旅東下り4日目の始まりです。一日の始まりは糖尿薬を飲むための(夜明け前)朝ごはん1号から。



3:37 前日に買った滋賀名物サラダパンとファミマ「ハムたまごサンドBOX」です。



ごく普通のサンドイッチですが、薬を飲むための軽めの朝ごはんにはちょうどいい量。税込368円也。



滋賀県長浜市「つるやパン」(本店は同市木之本町)のサラダパンはケンミンshow !でも紹介されたことがありますが、まさかのJR東京駅構内(B1F)にある『日本百貨店』の店頭で発見。京都(洛中)でも見かけませんし(宇治・伏見にはあるらしい)まして大阪市内では見かけたことがありません。珍が食べたのはこれがまだ2個目か3個目です。税込255円也。なお、つるやオンラインショップだと@180円です。
滋賀県内なら地元長浜木之本以外でも道の駅などで買えると思いますけど(長浜市内の中・高校の購買部でも買える?)東京だと東京駅以外でも「渋谷ヒカリエ」で不定期に販売しているようです。大阪より東京かいっ!
と思っていたら、実は珍宅近くのアルプラザK園店で毎週水曜日に販売しているみたいです(つるやwebページから)。つまりは滋賀つながりの平和堂の一部では売っているということですね。大阪府内では高槻市や茨木市など、京都府内や兵庫県内の平和堂系列のスーパーでも売らているようです。これは買いに行かないと!



見かけは普通のコッペパンですが、食いさし御免のパンを開いてみますと…



白いクリーム状のモノが挟まれています。でも暗くてよくわからんですな(苦笑)
ならばこの角度で…



こちらも食いさし御免の断面ですが、具はたくあんのマヨネーズ和えです。トリミングズームをするとよくわかります。



小さく刻んだたくあんがおわかりいただけますでしょうか。なぜこれが「サラダ」なのかわかりませんが(笑)まったく理解不能というわけでもありません。たくあんも元は大根ですしね。ちなみに、珍は時々自分で再現しようと、きざみたくあんをマヨネーズで和えてパンに挟んで食べますけど、さすがにそれではナマナマしくて(苦笑)オリジナルとは全然違います。まあでもサラダ感は珍パンのほうかな。



7:58 朝ごはん1号の後、珍ブログ更新などのルーチンを済まして二度寝。起きたら赤羽は晴れていました。



9:31 JR赤羽駅上空は真冬の1月とは思えないきれいな青空です。気温も高め。ぼちぼち行動開始。



赤羽駅南改札口です。ひとまず東京駅へ向かいます。本来なら赤羽駅にて朝ごはん2号で駅そばへ行くところですけど、今回は珍旅程の都合上朝ごはん2号・昼ごはん兼用のランチを東京駅周辺で食べることにしています。



9:33 3番線ホーム上野東京ライン乗り場に上がってきました。



9:35発上野東京ライン東海道線直通熱海行きに乗ります。



上野東京ライン熱海行きが入線してきました。月曜9時半過ぎでも上野・東京方面の赤羽駅はめちゃ混み…。乗車待ちのほぼ最後尾です。サービス業のお勤めの方が中心でしょうね。それにしても大阪でも(N市駅やK園駅もそう)同じ傾向なのですが、乗車待ちの列って詰めないですよね。2列にも並ばず、下手したら列が1列ジグザグになって非効率。非効率どころか最後尾だと反対側ホーム端っこスレスレになって危ないのです。スマホを手前に持つのと、コロナの残像もあるのか変に人との距離を取ろうとするからなんでしょうけど、一歩・半歩詰め、2列乗車待ちを心がけてほしいです。K園駅だと2人目の人が1列目の人の横に並ばず2列目に行くと、珍は1列目の空いているところに並ぶようにしています。変な遠慮は後列の人にめちゃ迷惑ですし、横入りを助長しかねませんからね。
(つづく)
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兼業副業東下り2024バレンタイン_16【おみやげ篇】

2024-04-21 08:04:29 | 東京
ここからは兼業副業東下りのおみやげ篇です。
まずはいつもの…



『崎陽軒シウマイBAR』にて購入したシウマイ弁当は税込950円也、特製シウマイ12個入りは税込1,480円也、昔ながらのシウマイ15個入りが税込660円也。東下り【おみやげ篇】のトップバッターは毎回同じで、写真も毎回同じなので(苦笑)簡単にいっときます。



2月17日(土)の珍朝食がシウマイ弁当。帰阪翌朝ごはんがシウマイ弁当というのは東京マンネリズムの流れ。先に通販で買っていた崎陽軒「中華風野菜スープ」とともに。



同日珍夕食もいつもと同じく特製シウマイと昔ながらのシウマイをアサヒスーパードライでいただきました。東京マンネリズムの総仕上げ。



シウマイ2種に入っていた「ひょうちゃん」です。大きいほうが特製シウマイ12個入りのひょうちゃん。リアル特製シウマイ12個入り以上になると大型ひょうちゃんになります(通販で買える冷凍・冷蔵バージョンには封入されていません)。デカいほう、顔の描きが甘いがな。



ここからは訪問順に珍自身のためのおみやげをご披露します。
まずは東博『建立900年特別展 中尊寺金色堂』の図録。さすが金ぴかな製本です。税込2,800円也。



ページをめくっていくと金色堂がドン!
さらにめくっていくと…



展示品にあった国宝「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅 第七幀」は十重塔が中心に描かれた平安時代の曼荼羅図でして、遠目で見たら宝塔の設計図面のようにも見えますが、この写真ではわかりにくいですけど十層の宝塔のフォルムはすべて金光明最勝王経(こんこうみょうさいしょうおうきょう)の経文を金泥で描かれています。実物でも非常に細かく経文が書き込まれていましたけど、技術的なことだけでなく極めて強い根気が必要だと感じました。凄い。大長壽院(岩手県)所蔵の全10幀のうちの一つ。
ちなみに、金光明最勝王経は、古くは聖武天皇が国家鎮護を祈願された経典ですが、太平洋戦争末期の昭和20(1945)年4月12日に脳卒中で急死したルーズベルト米国大統領は、当時の仏教・国家神道で行われていた呪詛によるものだとの説があり、その一つの経典が金光明最勝王経なんだとか。



国宝「金色堂」のポストカードです。いろんな種類のものがありましたが、珍がチョイスしたのは2つ。税込165円也。
いまさらですが、中尊寺金色堂は天治元(1124)年藤原清衡によって建立された東北地方現存最古の寺院建築にして世界遺産。奥州平泉を本拠とした藤原三代の栄華を今に伝える絢爛豪華な建物と11体の国宝仏像を始めたとした収蔵品は、まさに信仰と美が交わる究極の姿。珍はいつか実物を拝みに行きたいと考えています。



金色堂中央壇に安置されている国宝「二天像」のポストカード。左が「増長天立像(ぞうちょうてんりゅうぞう)」、右が「持国天立像(じこくてんりゅうぞう)」です。いずれも平安時代の仏像ですが、鎌倉期慶派(けいは)による躍動感や引き締まった肉体美を感じさせる作風です。奥州の覇者藤原三代ならではですな。同じく税込165円也。ちなみに、今回展覧会では金色堂中央壇国宝仏像11体すべてが展示されていました。



金色堂関連のクリアファイルです。縦型3枚はそれぞれ税込500円也。横型の金色堂中央壇仏像オールスターズは(反射するので撮影が難しい)アルミ蒸着仕様で税込880円也。使うのがもったいないほどの荘厳さ。



こちらは『特別展 本阿弥光悦の大宇宙』の図録。読み応え、見応え十分な図録です。税込3,000円也。
いまさらですが、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)は戦国時代後期から江戸時代初期(1558-1637)に生きた天才クリエーターにしてプロデューサーです。もとは刀剣鑑定名門家系の出身ですが、刀剣・書・漆芸・陶芸・出版など多彩な文化芸術の分野で活躍しました。



ページをめくると展示の目玉でもあった国宝「舟橋蒔絵硯箱」がドン!
さらにページをめくると、展示品の中でも珍が舟橋に負けず劣らず特に感動した…



国重要文化財「鶴下絵三十六歌仙和歌巻(つるしたえさんじゅうろっかせんわかかん)」がドン!
金銀泥で描かれた鶴が飛翔する下絵は俵屋宗達によるもの、平安時代までの三十六歌仙の和歌は本阿弥光悦が書いた巻物です。何気なく書き散らかしているようで、鶴の上昇下降、群れの密度に合わせて文字が配置されています。まさに本阿弥光悦と俵屋宗達の奇跡のコラボ作品にして、本阿弥光悦の数ある作品の中でも舟橋と並ぶ全盛期代表作の一つ。実物はけっこう長さもありまして圧巻の見応えでした。



皇居三の丸尚蔵館『皇室のみやび』図録です。全期(1~4期)共通図録です。図録だけの販売は行われていますが、珍は図録付きチケットでしたので価格を確認していません。本に価格表示がありませんが、図録付きチケットが税込2,500円で、当日券が1,000円ですから差し引き最低でも1,500円はするわけですが、2,000円はしそうな装丁の図録だなと思っていたら、三の丸尚蔵館公式webを見たらやはり2,000円でした。であればチケットは500円となるわけですからお得ですね。でもって、ページをめくると…



伊藤若冲の細密画がドン!



蘭陵王置物も細かいところまでよくわかります。
大きい本ではありませんが(B6判かな)オールカラーで見やすいです。



珍が訪れた『皇室のみやび』第二期の無料配布リーフレットです。おみやげとは言い切れませんけど、何と言っても出来が凄い。



四色刷り変形四面開きです。たぶん館内でしか配架されていないと思いますが、これが無料で配架されているのは贅沢ですな。図録の代わりになるほどの出来映え。ちなみに、珍は第2期に行ったわけですが、最終第4期(5/21~6/23)には安土桃山時代の超名品にして国宝の狩野永徳「唐獅子図屏風」や、鎌倉時代の至宝にして国宝の高階隆兼「春日権現験記絵(かすがごんげんげんきえ)」などが展示されます。珍は「唐獅子図屏風」の実物を京博で見たことがありますけど、絢爛豪華な桃山時代美術の特徴が凝縮された迫力満点の屏風です。もう一度見たいなぁ。



半蔵門ミュージアム所蔵の国重要文化財、伝運慶作・大日如来坐像の解説本「大日如来像のひみつ」です(画像は再掲)。税込300円という驚きの安価です。もちろん薄い冊子ですけど、中身は侮れません。ページをめくると…



オールカラーで解説も充実しています。



同ミュージアムのショップで買った大日如来像ポストカード6種セット(税込900円也)と大日如来像A4判クリアファイル(税込500円也)です。クリアファイルのB面は解説冊子「大日如来像のひみつ」と同様大日如来様の背後画像です。ポストカードはこんな感じ。



端正なお顔だけでなく、全身の画像を6枚のポストカードにしてあります。ショップでは確かバラでも売っていたように思いますけど、これはセットでないとねぇ。



最後に珍ブログお馴染みJR東海「ひととき 令和6年2月号」は東海道・山陽新幹線グリーン席に配架されているフリーマガジンです。実際は税込550円で販売されている月刊誌でして、内容は掲載写真も含め取り上げるテーマや記事がとてもセンスのいい月刊トラベル誌。珍はいつも往路で取り、最終日珍宅宅配便にて他の荷物と一緒に送っています。全部残していますので気が付くとけっこう珍宅にコレクションしています。

以上【おみやげ篇】でした。
それではシリーズ最後にこの曲をお届けしましょう。

Bad Company " Electricland "
今回東下り本来の目的は兼業副業セミナー講師を務めることでした。そのセミナー講師としては2度目の役目を無事に果たしましたので、やれやれ感からこの骨太縦ノリの曲をチョイスしました。フリー、モット・ザ・フープル、キング・クリムゾンのメンバーにより1973年、当時のスーパーグループとして結成されたバッド・カンパニーはこれまでの珍ブログでも引用していますけど、この曲はオリジナルメンバーとしては最後のアルバム " Rough Diamonds "(1982)の1曲目を飾るめちゃかっこいいナンバー。後にクイーンにもヴォーカルとして合流した英国ロック界の至宝ポール・ロジャース(元フリー)のソウルフルでブルージーな歌唱にシビレます。歌が巧いね、ほんと。全米74位、全英2位。アルバムは全米26位、全英15位。
バンドはポール・ロジャースがこのアルバム発表後脱退するも、残り3人のオリジナルメンバーが新しいヴォーカルを加えて活動を続けますが(珍は故人voブライアン・ハウ時代のブルース・ロックなのも好き)ベースのボズ・バレル(元キンクリ)も脱退。しかしながら1998年にポール・ロジャースが復帰しオリジナルメンバーで再結成します。その後ボズ・バレルの病没、ギターのミック・ラルフス(元モット)の病気離脱、ポール・ロジャースの度重なる病気(脳梗塞らしいですが昨年ソロアルバムで見事復活)などに見舞われますが、現在も(ライブ活動はないようですが)ポールとドラムのサイモン・カーク(元フリー)とサポートメンバーで存続しています。

>>Electricland

半珍旅東下り『兼業副業東下り2024バレンタイン』シリーズはこれにて完であります。
次回から『防人の旅、時々妖怪』シリーズの連載を再開します。同じ東下りで訪問先が一部重複しているのに時間を遡るのでビミョーにややこしいのですが(苦笑)あらためて珍旅道中記をお楽しみくださいませ。
(おわり)
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兼業副業東下り2024バレンタイン_15【第3日05】

2024-04-20 08:05:13 | 東京
東京駅マンネリズムの先頭バッター『崎陽軒シウマイBAR』に続くのは黒塀横丁にある『ヱビスBAR グランスタ八重北店』です。
先日の珍ブログ記事で書きましたように、黒塀横丁前コインロッカーで締め出されたときにお世話になった女子店員さんのいるヱビスBARです。1月に来た際にいたホール・リーダーと思われる、愛想も良くてテキパキした野郎店員さん(鉄っちゃんで演歌歌手の徳永ゆうきに似ておられる青木さん)に朝イチの出来事を話し、たいへんお世話になったのでよろしくお伝えくださいと告げました。



16:51 たぶんこの日ここでの4杯目かの生ビールです。グラスからして「ベルベット・プラネット」かな(税込704円也)。アテはホワイティうめだ店にはない「ポテトとソーセージのガーリックバター炒め」(税込693円也)です。



ポテチフライ以外はホワイティうめだ店にはない東京エリアのメニューです。オーダー用タブレットから。
と、ここで青木さんが再び珍席に来ましたが、その背後になんと朝お世話になった女子店員さん!
やはり厨房担当の方のようで、ちょうど退勤されるタイミングだったので、青木さんが彼女に確認し、間違いないということで連れて来てくれました。さすがデキるホール・リーダーですな。そもそもヱビスBARの接客スキルはどの方も高いのですが(ホワイティうめだ店は特に全員が非常に高い)こういう柔軟性と即応性のある接客スキルを持つ人は出世しますよね~。
珍は立ち上がって彼女に深々とお辞儀をして丁寧にお礼を述べました。彼女は恐縮しつつ喜んでおられたご様子。とにかくご本人にお礼を言えて良かったです。ちなみに、その女子(41歳独身)はおきれいな方ですけど写真はさすがにありません。てか、撮れるわけおまへんがな(苦笑)
黒塀横丁前コインロッカー(もはや "コイン" ではありませんが)もう一回同じことをやらかして、再び彼女にヘルプを求めたら、ロマンスに発展するか、拒否られたうえにここのヱビスBARを出禁にされるかの両極端どちらかでしょうな(笑)



お店で出されていた銀座ライオン開店125周年記念の特別なコースター。お願いして未使用のものを1枚いただきました。現在ホワイティうめだ店でもこちらが使われています。
こうして気持ちよく『ヱビスBAR グランスタ八重北店』を出ました。少しお菓子系おみやげを見てまわっても、まだ新幹線まで時間があるのでもう一軒行くことにしました。



18:51 東京駅一番街の最果てにあって、2~3回来たことのある『諸国ひものと』です(珍ブログでも珍旅東下りで記事にしたことがあります)。日本酒と干物がメインのお店です。



カウンター席に通されました。周りを見るといつのまにか女子客がめちゃ多い店になっていました。入りやすいといえば入りやすいですね。



18:59 いつものように日本酒から。これは日高見(冷酒)一合片口です。税込1,115円也。高っ。
と、ここでまさかの事態に…。

一升瓶を抱えてきたけっこう若いバイトちゃんに、珍はいつものように…
「たっぷりこぼしてね」
とネタでをかますと、彼女は
「量は規則で決まっていますので」と一言。
規則やて…マジ萎えるわ(怒)
役所か!
店の内規があるとしても、そこはウソでも「はい」と答えて決まった量を注ぎ、「頑張りました~」と言うとこやろ。
居酒屋でバイトしてんねやったら機転と気を利かせろっちゅーねん。
かつての「萌えるうどん屋」のように、こぼしてねとお願いするとほんまにテーブルにこぼすぐらい注いでくれとは言わんし、決まった量でええねんから、せめて気持ちよく飲ませろっつーの。まったく客に寄り添ってない最低の接客ですな。エビスBARを見習えよ。



しまほっけの半身です。薄いな。でも税込968円也。これだけの値段設定にするなら社員教育を徹底してもらいたいものです。
そもそも惜しまず10ccでも余分に注いだら、酔っ払いは喜んでお替りもしますし、お店もリピートしまっせ。「萌えるうどん屋」におけるF&珍がまさにそう。

勘定の際、くだんの彼女よりずっと年上の女子店員さんにそのことを言っていましたら、店長かフロアマネージャーらしき若い野郎店員が飛んできて「どうされましたか?」と。クレーマーちゃうっちゅーの。
・客に規則で決まっていると言うなんて、ここはマクドじゃなくて居酒屋でしょ。
・ここは居酒屋であって、酔っ払いを機嫌よくさせたらまたオーダーが入るでしょ。真逆のことをしてる。
・バイトであろうが店員さんには、経験もあるけど機転を利かせることができる社員教育をしてほしい。
・なんでもマニュアルどおり。責任を取りたくないからアドリブもしない、しないからできない。気も利かなくなる。
・こういう意見があったということを彼女にも伝えてほしい。
と野郎にも言っておきました。クレーマーやん(笑)
初めて来た頃(5年以上前)はもうちょっと接客は良かった印象でしたけどね。
まあ、もう二度とここには来ないです。



その後気分悪いまま復路の東京20:09発「のぞみ259号」新大阪行きに乗り込み、グリーン9号車11番A席に着席。
すると東京駅での発車時、車内は空いているのに珍の隣に若くてチャラい野郎客。どうやら通路挟んだ向こう側の女子二人客の連れのよう。女子二人もケバいうえにうるさい。隣席に置いていたリュックをどかしましたけど、またまた気悪い。珍はすぐに寝ました。
新横浜駅に着く前に(20:28着)目が覚めたら、3人ともいなくなっていました。東京からグリーン車に乗ってまさか品川で下車したとは考えにくいですから、おそらく勝手に座っていたんでしょう。車掌さんに指摘されて移動していったと考えるのが妥当かと。それにしても、なんで珍の横に来んねん。
先日の報道では東海道新幹線にグリーン席より上等な個室が復活するとのこと。のぞみでの運用は確実としても、一編成あたりの席数や運賃(新大阪-東京ならグリーンより5千円ほどUP?)、運用区間等はまだ不明ですし、運用開始も2~3年後(令和8年度内)ですが、そちらに期待するしかないですね。個室ですからアテンダントとの会話も周りに気兼ねなくできますしね。ムフフ。



20:26 新横浜駅寸前です。珍横を通っていったアテンダントさん。Xperiaでの撮影。ならばトリミングズームをしておきましょう。



いいねぇ。笑顔がとってもチャーミング。マスクをしていないのもいいですな。



21:46 定刻どおり名古屋駅に到着。めずらしくタクシーが大量に停まっています。Xperiaでの撮影。
名古屋駅を出てからビールとおつまみをモバイルオーダー。
商品を持ってきたのが上の写真のアテンダントさん。お名前は猿橋さん。これまたコミュ力が非常に高い女子でして、やっぱり車内販売からの生き残りアテンダントさんはエース級が揃っているという珍仮説は正しいかも~。
「新幹線に乗ったら往復車内販売を利用していましたよ」といつものパターンで始まる会話が弾み、ついにこんなことに!



どや! (`・ω・´)
こちらがかねてから予告していました大ネタです。珍は頑張りました。しかもマスクなしですぜ、旦那。
トリミングズームもしておきましょう。(21:54Cyber-shotで撮影)



笑顔が素敵!ほんとにキュートで愛想のいい猿橋さんでした。お世話になりました。ありがとうございました。
彼女とは「車内販売のときはワインもありましたし、鯛ちくわもありましたよね?」「いまはもうないんです。ごめんなさい」という結果は残念でも心地いい会話のキャッチボールができました。
ちなみに、写真を撮り忘れましたが、このときオーダーしたのはプレモル350ml(税込360円也)と「おつまみセレクション」(税込500円也)でして、ビールだけ飲んで、おつまみセレクション(チーズ鱈やナッツ、カルパスなどの小袋入り)は開封せずに持ち帰り、猿橋さんとの想い出に浸りながら家飲みのアテにしました。また東下りでお会いできますでしょうか。



22:11 京都駅まであと10分ほど。兼業副業東下りもいよいよ終わりです。
最後の最後に「諸国ひものと」と東京駅のバカモノ3人組の後味の悪さを猿橋さんの笑顔で一気に払拭され、珍は上機嫌に。



22:47 大阪メトロ御堂筋線新大阪駅です。のぞみ259号は定刻どおり22:36に新大阪駅に着きました。
この次の兼業副業半珍旅は3月末の博多でした。またあらためて半珍旅のトレースを記したいと思います。
今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

◎第3日:2月16日(金)の歩行データ(dヘルス)
・歩数:16,674歩(累計:34,624歩)(平均:11,541歩)
・歩行距離:11,172m(累計:23,199m)(平均:7,733m)
・歩行消費カロリー:525kcal(累計:1,090kcal)(平均:363kcal)
この日は3日間で一番歩きました。歩行距離累計が惜しい…。
それでは3日間の兼業副業東下りのトレースの最後にこの曲をお届けしましょう。

Bomshel " 19 And Crazy "
お世話になった二人の女子、ヱビスBARグランスタ八重北店の厨房女子と東海道新幹線(JR東海リテイリング・プラス)のアテンダント猿橋さんにこの曲を捧げます。同じく女子二人、米国女性カントリーデュオ、ボムシェルの実質的なデビューアルバム " Fight Like A Girl "(2009)の1曲目です。シングルカットもされ、ビルボードのカントリーチャート33位のスマッシュヒット(アルバムは同チャート24位、全米87位)。
正直日本では知名度は大阪市港区の天保山ぐらい低いと思いますが(苦笑)どのような経緯で珍が彼女たちを知ったのか今となっては覚えていません。カントリーも好きな珍が美女デュオのパケ写に惹かれ(笑)サンプル曲(それがこの曲の一部)を聴いたらこれがすごく良くてAmazonで衝動買いしたということではないかと思います。アップテンポで疾走感があって、でもどこか切なくてこころに刺さるいい曲だと思います。歌詞は(自動翻訳からの推察ですが)19歳の頃無茶をしたけど、自由でワイルドだった。後悔しているのはしなかったこと(がある)だけだ…という青春ソングかも。ぜひお聴きください。
ちなみに、グループ名は爆弾・砲弾を意味するbomshellから名付けたと思うのですが、なぜか最後のLを省いています。bomshell自体はセックスシンボルを意味するスラングでもあるそうです。

>>19 And Crazy

次回の【おみやげ篇】でシリーズ完とします。最後までお付き合いくださいませ。
(おわり)
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兼業副業東下り2024バレンタイン_14【第3日04】

2024-04-19 07:26:26 | 東京
東京メトロ大手町駅は皇居(大手門)の目の前に入口があります。



13:25 東京メトロ半蔵門線にて中央林間行きに乗り、半蔵門駅をめざします。



この日3つめの目的地は東京メトロ半蔵門駅直結の「半蔵門ミュージアム」です。某仏教系(真言密教系)宗教団体が運営する内外の仏教美術を集めたミュージアムです。平成30(2018)年4月オープンですからまだ新しいですね。前から気にはなっていたミュージアムなのですが、新興宗教団体系ということで二の足を踏んでいました。でも今回の半珍旅程としてはコース的にも行けそうなので立ち寄ることにしました。ガンダーラ石仏から有名な伝運慶作大日如来像までけっこう見ごたえのあるミュージアムです。目当てはやはり運慶仏像。このときは『初公開の仏教美術~如意輪観音菩薩坐像・二童子像をむかえて~』展が開催中でした。如意輪観音菩薩坐像もお約束どおりエロティックな仏様でして(苦笑)素晴らしかったです。入場無料ですが、残念ながら全館撮影NGです。ここも妙齢の女子スタッフさんが多いです。信者さんなのでしょうね。
館内は空いていました。なぜか女性グループ客がほとんどでして、たまにオジジ一人客か高齢者夫婦がいるぐらい。館内には小型シアターもありまして、ガンダーラ石仏の解説や大日如来像の精細画像の映像作品などがローテーションで上映されています。珍は2本見ましたけど、入替制のようで、空いているのに一旦退場しないといけません。不幸にもオババグループと一緒になってしまい、上映が始まっているのに遅れて入ってきたり、お喋りしたり、仏罰が当たるで、ほんま。
撮影NGなので館内写真はありませんけど、せっかくなのでこちらをご覧ください。



伝運慶作『大日如来像』です。ミュージアムショップで買った図録的な冊子『大日如来像のひみつ』の表紙です。税込300円也。
この鎌倉時代の傑作『大日如来像』は2008年3月ニューヨークのクリスティーズでオークションに掛けられ、海外流出の可能性が高まりましたが、この某宗教団体が約14億円で落札したとされています。確かオークションのときにはすでに運慶作ではないかとされていたと記憶していますけど(だから付加価値が高まって高値が付いたのでしょうね)某団体は翌年調査のため東博へ寄託し、『半蔵門ミュージアム』オープンとともに、収蔵・公開されています。平成21(2009)年に国重要文化財に指定されていまして、その後の調査から運慶作としての決定的証拠(一次資料の古文書や本像における署名など)は見当たらないものの、運慶らしい造作や様式が確認されていることから「ほぼ」運慶作で間違いないとされています。運慶作でなくとも、珍が見ても極めて素晴らしいと思える仏教美術品です。鎌倉期仏像にしては金箔もよく残っていますよね。さほど大きくはありませんが、ガラスケース越しながらじっくり見ることができました。



同冊子の裏表紙。珍ブログでいつも書いていますけど、仏像も鎧も土偶もゆるキャラも、よくできていて価値の高いものは背後も素晴らしいです。こちらも美しくも力強さをが伝わってきます。金箔の剥げも景色になっていますよね。



15:22 再び半蔵門駅です。『半蔵門ミュージアム』は帰りしなにカフェも併設されているミュージアムショップに寄って大日如来像グッズを購入してから退出しました。東京メトロ半蔵門線、押上行きに乗って大手町駅へ向かいます。



15:37 大手町駅です。半蔵門駅から皇居のお堀を半周するようにして到着しました。地下道をJR東京駅へ向かい、まずは、いつもの東京駅一番街『崎陽軒シウマイBAR』へ。



15:57 売り切れないうちに(いつものパターンで)翌日用の崎陽軒シウマイ類やシウマイ弁当を購入し、さらにシウマイ飲みオーダーと勘定を済まして店内へ。ちなみに、『崎陽軒シウマイBAR』にも中国人従業員が登場していました。ホール係と厨房に一人ずつ。イートイン・オーダーを担当するホール係がその一人。慣れた感じでしたので、アルバイトかどうかはわかりませんが、オーダー用のタブレットの反応が鈍いと流暢な日本語でぼやいてました(笑)



15:59 最初のオーダーは「崎陽軒セット」です。特製シウマイ3個+キリン一番搾りジョッキで税込1,030円也。1月に来た際は「シウマイ弁当のマグロのネギ和え」がオマケしてもらいましたが、今回はなし…。



御開帳ぉ~!
相変わらず片寄っていますが(苦笑)熱々の特製シウマイです。



16:11 お次は昔ならのシウマイ5個+横浜ラガーの「横浜セット」(税込1,030円也)ではなく、横浜ラガー単品(税込@690円也)とシウマイ6種盛り合わせ(税込860円也)をチョイス。今回はマグロがオマケされないと判明したので、ここで「シウマイ弁当のマグロのネギ和え」もオーダー。税込320円也。



御開帳ぉ~!
って、ピントがビールにイッてしまっていますので…



真上からの俯瞰画像でどうぞ。やや右に寄っていますが、数が多いのでさほど片寄り感はありません。
シウマイ6種は<特製><えび><かに><黒豚><昔ながらの>に加え<季節の>ですが、写真一段目右の<季節の>は今回何だったかな…あさり?食レポは毎回珍旅でお届けしていますので省略させていただきます(苦笑)



16:21 さすがにさほど空腹感がありませんので、シウマイはここまで。追加したのはハイボール単品です。税込480円也。ジョッキからすると、スコッチのホワイトホース?それはキリンが販売しているので(崎陽軒はキリン系列の酒類を販売していますので)たぶん間違いないでしょうな。ウイスキーは薄いですけど(笑)一応レモンも入っています。『崎陽軒シウマイBAR』はここまでにして、お次の店もいつものアソコ。
(つづく)
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兼業副業東下り2024バレンタイン_13【第3日03】

2024-04-18 07:28:25 | 東京
展示室は空いていました。ただし、宮内庁直営なのか指定管理なのかわかりませんが、やたらスタッフの数が多いです。展示室内のスタッフさんたちは全員制服を着た40代から50代の女性(珍's eye)。もしかしたら30代の方もおられるかもしれませんけども(失礼)。館外にいたスタッフは制服ではなくスーツに腕章だったかな。若い女子もいましたが、彼女らは宮内庁の職員なのかも。
それでは『開館記念皇室のみやび』展示品から珍が気になったものをご覧ください。すべて皇室所蔵の御物(ぎょぶつ)です。



御料馬「友鶴号」置物
小型ながら躍動感があります。明治時代の彫塑家、大熊氏廣による明治天皇の愛馬、即ち御料馬(ごりょうば)「友鶴号」の置物です。明治天皇大婚25周年をお祝いし、明治政府賞勲局総裁、西園寺公望侯爵以下20名の高等官より献上された品です。「友鶴号」は福島県産在来種の牡馬で、宮内省買い上げ当時は調教師も手を焼く荒馬だったのが成長とともに、御料馬としての大役を担えるようになっただとか。調教師の血のにじむような世話と仕込みが想像できますよね。



金魚
質感も生々しい金魚は瑪瑙(めのう)でできています。明治時代に作られました。瑪瑙は石英などの結晶が重なって構成されていて、その複雑かつ偶発性の模様が特徴の鉱物です。そもそも着色したのか天然色なのかわかりませんが(キャプションが一切書かれていない)繊細な細工から金魚鉢に沈めて鑑賞したい置物ですね。



鍵付き帳面
まるで魔法教典か錬金術本みたいなミステリアスな雰囲気のノートです。模様が怪しげですよね。キャプションには革製で「マケ社」製作とだけ書かれていましたが、マケ社をGoogleで検索しましたけど出てきませんでした。造作からして欧州の文具会社か製本会社だと推察しますが(19~20世紀とも書かれていました)輸入品なのでしょうね。今回が初公開作品だそうです。



菊に小葵蒔絵手焙り(きくにこあおいまきえてあぶり)
伝統的な和の逸品ですな。明治時代の作品です。「手焙り」とは炭を熾して暖を取る道具です。電気ストーブみたいに近場を暖めるものですね。皇室らしく菊花型に成形した木地に菊の折枝模様(おりえだもよう)と、有職文様(ゆうそくもんよう)の小葵文を金の高蒔絵で装飾した凝った手焙りです。折り畳み式の高脚台が見えますので椅子の傍らに置かれていたと思われます。明治天皇の皇后であらせられた昭憲皇太后(明治天皇崩御の2年後、大正3年崩御)の御遺品でして、その後秩父宮家に引き継がれました。こちらも今回初公開作品。



波に雁図(なみにかりず)
明治時代の四条派の画家、村瀬玉田(むらせぎょくでん)の作品です。四条派とは江戸中期以降日本画界最大の派閥でして、与謝蕪村を師とし、円山応挙とも親交の深かった呉春(現在の大阪府I市に居住していたこともあり、有名な地酒の銘はこの人から?)を祖とする絵師集団から始まり現代に到ります。呉春は蕪村の南画を基礎としつつ応挙の写実性を巧みに取り入れて画風を確立させたとされています。近年の画家で言いますと竹内栖鳳、堂本印象、上村松園なども四条派です。村瀬玉田は当時の皇室や宮内省の依頼を受けて制作していた皇室御用達の日本画家なわけです。作品は対幅になっている掛軸ですが、右側の雁の群れの編隊飛行など奥行き感があり、左側は一羽の雁で存在感を際立たせています。この対比が見事ですな。



銀製御髪(おぐし)ブラッシ
キャプションによると、当時横浜市にあった鴻池美術店が納めたものです。獣毛とだけ書かれているので、どんな動物の毛が使われているのか不明ですが、見た感じはそこそこ長い毛ですよね。それにしても銀製の持ちての細工が見事です。柄は菖蒲のように見えます。



金製ケース付き鉛筆
ピントが甘いのですが、ケースにはダイヤモンドとルビーがあしらわれています(一番向こう側)。鉛筆も専用の形っぽいですね。なかなか贅を尽くした逸品です。こちらも鴻池美術店が納めたものです。大正天皇の御遺品として高松宮家に伝わっています。やはり今回初公開作品。



日傘
オサレですなぁ。レースのフリルが付いています。デザイン的には今でも通用しますよね。大正天皇の皇后であり、昭和天皇を出産された方でもある貞明皇后の御遺品として高松宮家に伝わっています。貞明皇后は九条公爵家出身でして、今のところ旧藤原氏(朝廷において摂政・関白・太政大臣に昇任できる藤原氏直系の五摂家)最後の立后でもあります。ちなみに九条家は五摂家では近衛家・一条家に次いで3番目に序される家柄です(その後が鷹司家・二条家)。



和傘のテイストもそこはかとなく漂っていますよね。



菊花型燭台
明治27(1894)年、彫金の大家、鈴木長吉(すずきちょうきち)による作品です。皇室御用達ということで菊花をモチーフにしていて格調の高さを感じますね。明治御所の皇族待機所「候所(こうしょ)」に飾られていた燭台です。



色絵金彩菊貼付花瓶(いろえきんさいきくはりつけかびん)・色絵金彩菊貼付香炉(中央)
不謹慎というか不敬ながら海中に沈んでいてフジツボが付着した壺に見えました。それだけ立体的な細工が際立っているということなんですけどね。宮内省発注で花瓶一対と香炉の3点セットです。明治26(1893)年、薩摩の陶工、十二代沈壽官(ちんじゅかん)による作品です。沈壽官は現在十五代目ですが(本名:大迫一輝 氏)初代沈当吉は慶長の役の際に島津義弘によって朝鮮から連れてこられた技術者の一人で陶工です。その後薩摩藩主島津家が庇護し、いまや薩摩焼陶芸家の大名跡ですね。



色絵金彩菊貼付香炉
さきほどの3点のうちの香炉です。扁平な陶器に菊の花束の彫刻を貼り付けた作品です。とにかく菊花が細かいです。気の遠くなる作業だったでしょうな。



蘭陵王置物(らんりょうおうおきもの)
これまた細かいですなぁ。しかも今にも動き出しそうな臨場感と力感があります。舞楽「蘭陵王」を演じる姿をかたどった金属製の置物です。明治23(1890)年、明治時代の彫金家、海野勝珉(うんのしょうみん)による作品です。皇室所蔵の美術品は国宝・重文級がぞろぞろあるものの基本的に文化財指定しないらしいのですが(もちろん国宝も所蔵されてありますけど)こちらは珍しく国重要文化財。同年開催第3回内国勧業博覧会出展作品で「一等妙技賞」受賞、宮内省御買い上げ品です。鍛造(たんぞう)・鋳造(ちゅうぞう)・象嵌(ぞうがん)などの様々な金工技法が用いられているそうです。トリミングズームしてみますと…



今で言うところのフィギュアですけど、超絶技巧に裏打ちされた手作りの精巧さは小さくても迫力満点です。
さらに驚くべきは…



面を外すと演者の素顔が出てきます。ここまで作り込んであるのですね。端正なお顔。そりゃ重文でしょう。



当然ながら背後も完璧です。素晴らしいの一言に尽きる名品。



「日出処日本(ひいずるところにほん)」横山大観
昭和15(1940)年の作品です。横山大観は生涯2千点に及ぶ富士山の絵を描いたと言われていまして、本作品はその中でも最大級です。紀元2600年(神武天皇即位2600年)を記念して制作し、そして横山大観が昭和天皇に自ら献上したんだそうです。
この作品の前に床几型の椅子が置かれていてそこに座り正面から撮影しました。凄い迫力ですよね。



展示室の一番奥に「日出処日本」が置かれています。どれだけ大きいかおわかりいただけるかと。



12:50 見終わって館外に出てきました。今回の展覧会は昨秋完成した「三の丸尚蔵館」第1期リニューアル工事後の開館を記念して開催されているものです。展示室は2つだけなので、あっちゅー間に見終わりますけど、それだけに第2期工事の完成と完全開館が待たれますね。
ちなみに、展示室内にやたら女子スタッフが多いと書きましたけど、みなさん愛想はいいのですが、やや機械的(マニュアルまんま)な印象を受けました。ミュージアムってどこもそうなんですけど、" 開かれた皇室 " ということですから、そこは他より高いホスピタリティ・マインドを示していただきたいものです。
なお、館外に出てから向かいにあるみやげもの店(前回と変わらないプレハブのボロい建物ですが、公益財団法人菊葉文化協会による運営)で仏壇御供用にここでしか買えないという菊の御紋入り饅頭(6個入り税込900円也)を買いました。みやげもの店も二期工事が完成したらそちらへ移るのかな。
強風はマシになり、晴れて気温が上がってきました。みやげもの店前の自販機でカップのアイスコーヒーで休憩してから東京メトロ大手町駅へと向かいました。
(つづく)
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