語り得ぬ世界

現実逃避の発展場 Second Impact
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東下り芸術の春_27

2015-04-24 07:14:55 | 東京
『江戸東京博物館』の途中ですが、昨日例のブツが届きましたのでお披露目をば。



『水戸芸術館』のミュージアムショップ『Contrepoint』で予約しておいた山口晃展の図録です。図録というか普通に画集です(一般販売もされます)。もちろん水戸の展覧会を網羅しておりまして、戯画ともいうべき「無残ノ介」シリーズも収録されています。
で、確か予約特典で山口晃の直筆サインがあったはずが…見当たらない…と思ったらそこに書くか…ってなところにありました。



こちらが画伯の直筆サイン。雅号の「山愚痴屋」ですね。
通常サイン本というと表紙裏か裏表紙前の白紙部分に書くと思いますが(なのでまずそこから開けましたので見つからず)中表紙に書いてありました。ここにサインを書いてあるのは初めて見ました。さすが只者ではおまへんな。ファンとしてもたまりませんが、なかなか貴重です。珍コレ収蔵品がまた一つ充実。

さて『江戸東京博物館』に戻ります。
常設展示はリニューアル記念と称し(ちょうど春休みでもあり)このときの4日間(確か金曜から月曜だったかと)無料でした。



施設としては大掛かりで派手なのですが…



明治レトロな東京をイメージしていますね。(どこが江戸やねん…)



こちらはやや江戸でしょうか。



ジオラマで町並みを再現。



こういうミニチュアってけっこうお高いのですが、バブリーに使ってます。



これはこれで凄いと思いますけども、常設のままこの風景がそのままだと(あとは壊れたところを補修するメンテナンスだけが続く)どうしても新鮮な感動は薄れていくような気がしますなぁ。



やっと登場、江戸の文物。螺鈿と漆でしょうか、すばらしい細工ですな。



幻の塔『凌雲閣』のミニチュアです。明治23(1890)年浅草にて開業した12階建ての高層建築物であることから「浅草十二階」とも呼ばれていましたが、関東大震災(1923)に半壊しその後取り壊されました。惜しいですな。以前NHK「ブラタモリ」で見た記憶もありますが(どの番組か定かではないですが)形も明治レトロで不思議の国の建物という雰囲気。現存していれば、耐震化の問題が難しいですが、重要文化財級ですな。しかもスカイツリーと同じフレームに収まるロケーションを得られればユニークな対比もできたことでしょう。珍的にはこの博物館では(企画展も含め)この展示が一番響きました。



展示品はいろいろあるのですが…広いわりにショボい…。



画像は足下にある鹿鳴館のミニチュアで、一定間隔で自動で展開するからくりミニチュアです。



こんな感じで夜の時間帯をイメージした照明になり屋根が開いたりします。
だから何やねん的なからくりですが…。
うーんジオラマやからくりを多用するとどうしても固定化につながり(入れ替えは経費がかかりますから)飽きがきますよね…。外国人観光客には受けるかもしれませんが。



こちらもからくりジオラマ。確認していませんがおそらく市電が動いたんだと思います。本物が残っていないだけに結局ジオラマでの再現に向かわざるを得ないのでしょうね。



サザエさんの磯野家のような1/1の再現家屋。撮影目的が別にあるように思わないでください(笑)



不完全燃焼のまま常設展示を後にしました。このねーさんのスパッツのほうがよっぽどアートですな(苦笑)
(つづく)
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4 コメント

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江戸東京博物館 (六二郎)
2015-04-24 10:19:22
不完全燃焼とのことですが、江戸東京博物館はかねがね行ってみたいと思っていて、未だ実現していないところです。
この博物館が開館したとき、NHKが短い紹介番組を放送したのですが、番組で案内役をされたのが、今は亡き杉浦日向子さんでした。江戸から来た小母さんという風情がとても気持ちよくて、彼女のためにも一度は訪れたいと思い続けています。
公立の博物館って、創るときはそれなりに頑張るけれど、できてしまうと維持・発展に(役人側は)見向きもしないという風潮がありますよね。動くような展示物だと壊れるとそのままという光景もしばしば目にします。
博物館を作るときは、継続的な展示・研究活動の計画をセットにしてもらわないと。国の建設費補助等が杜撰な計画を誘導する面もあるでしょうね。
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杉浦日向子 (珍之助)
2015-04-24 12:47:31
杉浦日向子さんはいつも小粋な着物姿でしたね。(荒俣宏が夫だったというのを後で知って驚きましたが)
珍は、NHK「お江戸でござる」より以前に何か怪かし系の番組(心霊、妖怪)で杉浦さんをよく拝見した記憶があります。
六二郎さまの琴線に触れる方でしたか。切ないエピソードをありがとうございました。(施設はぶった斬ってしまいまして申し訳ないですけども)

江戸東京博物館は今回リニューアルしたとのことで、どこがリニューアルしたのかわかりませんけども、ショボい印象の原因は、博物館なのにやたらジオラマ、ミニチュア、再現物が目に付いて、どこに本物あるの?ということからだと思います(もちろんそれなりにあるのですが)。
博物館というよりテーマパーク…でもテーマパークほど体験型でも参加型でもない…このあたりの中途半端さからなのかもしれません。
本物感のなさというか…。

ちなみに、似た施設が大阪天満にある「大阪くらしの今昔館」です。当然ですが江戸東京博物館のほうが物量ではるかに勝っています。

行政はハコモノをつくると、そのランニングコストをケチりたくなりますが、それをやってしまうと劣化の一方ですよね。で、てこ入れのためにリニューアルする…またランニングコストコストを一段下げる…。この縮小再生産の連鎖が無計画の大元なんですが、そもそも計画しても予算をつけてくれないと担当課は言い訳をすることもあります…。

江戸東京博物館は都立ですけども(運営はおそらく指定管理者)そのようなことのないのを祈るばかりです。
なお、常設展示は普段でしたら入館料オトナ
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百日紅 (六二郎)
2015-04-24 13:28:41
杉浦日向子さんは、テレビに写るだけで何かほっこりする人でした。熟女のエロスは感じませんが。
実は、この記事で日向子さんのことを思い出して、そういえばエッセイ的な本は読んだことがあるけれど、原点のマンガ作品は読んだことがないことに思い至り、先ほど「百日紅」をネットでオーダーしたところです。
「百日紅」はアニメ化されて、このGW明けに公開されるようです。
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さっそく (珍之助)
2015-04-24 15:28:07
先のコメントが途切れておりました。
(gooブログはコメントの編集が削除以外できません)

なお、常設展示は普段でしたら入館料オトナ600円です。

というので完結です。
さて、杉浦日向子さん、確かに匂い立つような色気や熟れてナイスなバディというタイプではありませんでしたね。
(今なら橋本マナミとは対極かと)

さっそく「百日紅」をオーダーされたのですね。
葛飾北斎が主役ですね。おおっ、珍ブログの記事にビミョーにかすりました。
ホラーテイストもある漫画ですね。六二郎さまブログでの感想記事をお待ちしております。
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