TURNER COLOUR WORKS

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エースカラー

2007-06-21 | Weblog

東京オリンピックが終わり、日本が本格的な高度成長期に入ったのが1960年代後半から1970年代前半のことです。それにあわせて1967年にターナーがまた新しい製品分野に挑戦したのが、エースカラーです。

エースカラーはアメリカの文献を参考に、当時としては最新技術であった「水性アルキド樹脂」を取り入れた水性のツヤ有り看板用塗料です。それまでのターナーの特徴である、ネオカラーやポスターカラーなどのマットな仕上りではなく、光沢のある中~長期の屋外看板用として開発され、従来の溶剤系塗料に代わってターナーのエースとなることを期待して命名されました。

当時は屋外看板にはまだまだ溶剤系塗料が主流でしたが、この頃から既にターナーは環境、安全を考えた水系の塗料や絵具に転換を図ってきたのです。

大いなる期待をもって挑んだ新分野でしたが、水性アルキド樹脂は溶剤系のツヤ有り塗料に比べると、まだまだ十分な性能とはいえませんでした。特に硬化乾燥に時間がかかり、ベト付きがなかなか取れないことがネックとなり、残念ながらあまり高い評価は得られませんでした。その後、改良を続けましたが、発売当初の評価を覆すには至りませんでした。

それでも、水性でツヤ有りの原色塗料、金属面を含む様々な素材への優れた密着性など、他にはない特徴により、一部のユーザーの方々には根強い人気があり、その後も30年近く生産されてきたのです。

そして1996年に後継製品としてアクリルシリコーンエマルションを使った水性ツヤ有り塗料「カンバンアート」の発売と共にその使命を終えました。


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