伊都人(いつじん)

2000年前からの歴史に想いを馳せる人

農業土木の未来

2010年06月28日 | Weblog
今月農業工学の記念講演会に出席する。
平成22年度の予算にて大幅な削減の憂き目にあっている農業工学(土木、機械)についてのことである。
半島経由で鉄の技術が入り古代より灌漑用、排水用の水路を作る農業土木の発展により農業生産力が増大し民の生存基盤を作ってきた歴史がある。治山治水と農業土木こそ世を救う道であった。 現在この成果は基幹的農業水路の整備約45,000km、水田の整備率ここ50年間で3.2%から60%になり、稲作の労働時間は約4分の1、麦作の労働時間は約10分の1と大きく集約され、生産性の向上、農業の機械化の進展と農村の生活環境の改善に大きく寄与してきた。
今まで推進してきた大規模指向の農業が見直されているこの時期、農業と農村を場とした分野で工学的な発想と技術対応ができるのは農業工学である。バイオマス、地域エネルギー等の研究開発に予算を振り向けることこそ新しい分野が創出される。