「陸上競技大会」という名称で普通の日に開催だから、体育祭とは違うのかと思った。
保護者だって、そんな訳で来られない人だって多かったんじゃないだろうか?
学園祭では大賑わいだったが、保護者すら少なかったようだ。
内容は・・・体育祭だと思う。
ただし、娘の女子校とは違い競技種目は「リレー」「騎馬戦」「○○メートル走」ばっかり・・・
まったく女子校とは勝手が違った。
リレーで1位2位が抜きつ抜かれつのデットヒートの最終ランナー、ゴールテープの向こうに両クラスメイト達が待ち構え、大声援を送る。
もう青春映画のシーンのような感動である
両者全力を尽くしてゴール、タッチの差で勝敗が決まった。
その瞬間、ランナーに走りよるクラスメイト達
観覧席からもわかる人の渦である。
感動した
しかし・・・よく見ると・・・
クラスメイト達は、いっせいにランナーを取り囲んでタックルして押し倒し、次々と乗るわ叩くわ・・・
男の世界の熱い祝福?ねぎらい・・・?
逆転ホームランを打った選手をベンチの仲間が殴るというのと同じ感覚らしい
それが2箇所で同時に発生し、トラック内は大騒ぎ
後続の3位など、どうなったのか・・・。
「次にレースが始まるので・・・」とアナウンスが流れ・・・・
でも、
男の子って、いいなぁ
他にも、リレーの途中でパフォーマンスにはしってウケをねらう行動に出たり・・・彼らは陽気で無邪気でユーモアのセンスがある。
もちろん、真剣勝負のひたむきさも素敵
実兄も男子高校卒であるが、兄の話でも男子校の行事はワイルドだった。
縦割りのクラス対抗となり、競技とは関係ない部分でも先輩の指揮の元に大騒ぎが繰りひろげられていたと聞いていた。
男子校とは、多少荒っぽくて大らかな世界なのだ。
その後、怪我人がでたりして制約ができ、できなくなった事もあったというが、今はどうなっているのだろう?
文化祭の時は、仮装姿で練り歩き私のいた近くに建つ女子校に入ってきて、太鼓をならして挨拶に来ていた。
女子校も授業妨害だなどと目くじらをたてず、手なんか振っていた。
今思えば、なんだか不思議だが「古き良き時代」がかろうじて残っていたのだろう。
兄の男子校と私の女子校はアベック校と言われ、卒業生の多くは両校の出身者だったりしたものだ。
私の育った県では、そういう学校が多かった。
あれらも、今はどうなっているのだろう?
世の中が急に禁止が増えて、そういう大らかさが急速に消えていった気がする。
伝統のある男子校や女子校では、まだ少しは時代錯誤に見える世界が生き残っているかもしれない。
次女の女子校は「礼法」の時間があり、お茶やお花を経験させていたし、息子は体育で剣道がある。
体育祭でも、娘の女子校でも「部活対抗リレー」で演劇部が派手な衣装で真紅の薔薇をくわえて走ってたり、とくに部活対抗リレーはパフォーマンスの宝庫だった。
最上級生はダンスの最後に担任にむけて感謝のパフォーマンスをするのが恒例だ。
これらは、たぶん異性のいない環境でこそ、思いきり許されるのだろう。
定期テストの後は、必ず登山やスポーツイベントなどで、子供達のエネルギーを発散させているようだから、男子校にとって若いパワーの健全な発散は大切らしい。
帰宅した息子は、やはり突っ伏して寝ていた。
競技以外でも、あちらこちらで追いかけっこしてたり、柔道の真似事をしていたり、無意味に走り回っていたのだから、疲れたのだろう。
来年からは、共学化が始まる。
男子校としての最後の体育行事だった。
わずかでも女子が入ってくるとどうなるのか・・・、来年比較してみたいと思う。