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演説論点集

棋譜研17

2008-12-04 02:20:38 | 将棋
竜王戦第5局

1日目 
 第5局はどんな戦形になるのか、1手損角換りは使い難い、振り飛車ならありがたい。まさか矢倉ということはないだろうが、次第に使える戦形が狭められている。7六歩、8四歩、羽生名人観念して渡辺竜王の得意な矢倉に、これが本来1局目になるはずだったもの。飛車先不突きの新矢倉の24手組、ここで3七銀、6八角もあったが6四角を先に受けた。40手目まで手順前後はあっても第2局と同じ、3八飛だと思うが考えていた。羽生名人30分以上考えて昼休憩、ここで迷うのはおかしいが1時間の差がついた。先手矢倉に対して効果的な対策があるとしても、ここで負けてしまうと第六局に影響する。
 8五歩、1八香、4ニ銀、王座戦第2局、幻の角打ちがあった将棋、2五桂とはねると激しくなる。3三桂に1時間25分の長考、先手の勝率が高くよく見る形、6五歩、6六銀は悪くない。逆に後手だったら参る第2局と同じぐらい苦しい、2一王から固めるぐらいだ。4五歩に同桂、同桂、ここで封じ手、1五、6四、7四歩が候補。後手は桂得で気分よく1日目を終わることが出来たが、ここから先手の猛攻が続けば予定通り勝てる。消費時間は渡辺竜王が1時間ぐらい多く使っているが、第4局と同じで羽生名人は受け一辺倒で結果は見えている。

2日目
 封じ手は1五歩、ここを突ければ一番いい、4五銀で桂を取り4四歩なら2五歩から端を攻める。2一王は悪手なのではないか、先手は位を確保したが後手は逃げ出すのに苦労する。このまま受け切れるはずはなく、上から圧迫された状態で終わるような気がする。昨夜12時ごろには勝ちを確信した、王を下段に落とすのに角や銀を使うのにその必要がない。第2局の封じ手9八歩、同王から攻撃したがそれよりさらに下にある。
 2五歩、1三銀、1二歩、同王、3四銀、同金、1四歩、同銀、2六桂、2五金、1四桂、これで銀を取り返した。2六桂は予想されたが飛を取らせるのは辛い、6四、6三歩成で昼食休憩。
 3七角成、2三銀、2一王、1二歩、同香、2ニ歩、3一王、1二銀不成、ここで8六歩、同銀がダメなら1三角成。残り2時間を切って先手優勢だが決めるのは難しい、8七歩成、同金、6五飛が厄介。2一歩成から8六角、4六から交換がなくなったが、後手王が脱出できなければいい。
 6二歩に2ニ桂成、6三のと金がなくなったが7四銀で角道を通す、読みきっているのか手が早い。8五歩に9六角、9五歩、残り時間が同じになった、形勢は先手優勢、6三銀成、8六銀が気になるが同角か。9六歩、3二成桂、同王、4ニ角成、同飛、ここで4三銀、9ニ飛なら9三歩が利く。3四香に3三銀ならと考えていたが9七銀、これを取らないと受け駒に困るので同桂、同歩成。7九王、4九飛、6九歩、2四角で結構危ないが4六銀で勝ちか。4一飛から2一のと金を取られるとまずい、3五銀かと思ったが3五歩が決め手、同角に4六銀。
 この将棋楽勝かと思ったが終盤羽生名人強くて、3五歩がなかったら危なかった。結果は予想通りになったが途中経過は全然わからなくて、序盤の4五同桂、飛、と金を捨てたところ、8六角が難しかった。これでようやくタイトル戦らしくなって、報道ステーションでこの対局が取り上げられていたが、3勝3敗にして最終局で決着というのを願っている。
 

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