事務所のボスとボスの愛犬・祐介、そして、マネージャーのTちゃんと一泊で熱海の温泉へ♪ 本当は、ホン屋の松田裕子さんも一緒に行く予定が、脱稿が間に合わず、残念ながら不参加……
。
待ち合わせは東京駅。あらかじめ乗りたい新幹線の時間を調べていた。それに乗るため、ボスは、出発の二十分前の待ち合わせを指定。が、エガシラ、いや~な予感がして、釘をさしといた。
「一番危ないのはボスですからね」
案の定、ボスは遅刻。いや、いいんです、いつも、原稿遅れて待たせるのはエガシラですからね。少々の遅刻にガタガタ言いません。
切符を買うため、みどりの窓口へ。しかし、希望していた新幹線の出発は五分後。しかも、窓口には行列。
「もう無理だから、一台あとのにしようか」
と、エガシラ。しかし、ボスは慌てる様子もなく淡々と言った。
「大丈夫ですよ」
「そう? 料金払ったりしてると間に合わないんじゃない?」
エガシラ、こういうところは心配性。ボスは、全く動じない。さすが。
順番が来て駅員さんに言うと、もう間に合わないから車内精算で、と言われる。エガシラたちは、東京駅までスイカを利用していた。駅員さんは、そのスイカで中に入れますから、と。あと三分。急ぐエガシラたち。
が!
新幹線の自動改札にスイカを入れると、ピンポン! とアラームが鳴り、扉が閉まった。エガシラ、パニック! もう時間がないのにぃ!!!!
ああいう時は、駅員さんが来るのも遅く感じる。
駅員さんが来て、処理してくれるが、スイカは新幹線の自動改札機に入れちゃいけなかったらしい。
「はぁ?????」
本当は文句のひとつも言いたいところだけど、そんなこと言ってる時間はない。
機械の中から取り出してもらったスイカを受け取ると、ホームへ急ぐ。
無事に乗車。ボスの言った通り、大丈夫だった。すごーく、スリリングな大丈夫だったけど。エガシラの判断なら、きっと、一台遅らせた。そうして時間を無駄にしたに違いない。
それにしても、なんで、スイカが使えないの?
新幹線の自動改札機の切符の挿入口には、デカデカと『イオカード・スイカ』の文字があったのに! どうやら、その下に『入れられない』とか『駅員のいる改札へ』とかいうような内容が書かれていたらしい。不親切すぎる。あんなにデカデカと書いてあれば、急いでるお客には迷惑です。『イオカード・スイカ』の文字には、大きく×印でも書いてくれればいいのに。実際、熱海駅はそうなっていた。
おかげでエガシラのスイカは、カードに傷がつき、読み取り不能になっちゃった。
で、熱海。
ペットOKのその旅館は、何種類も温泉があり、しかも、貸し切り。
やっぱり、冬の温泉は最高だわ。
ボスは会社の副社長。なので、頼んでみた。
「副社長! 福利厚生のために熱海に温泉つきのリゾートマンション買って!」
「連ドラ五本書いてくれたら」
……鬼だ。
今度は、社長に頼んでみよう。
翌日も、エガシラとボスの時間に対する危機感の違いを痛感。
朝食は午前八時半からだったので、エガシラは、目覚ましを八時にセット。もちろん、起きました、午前八時に。でも、ボスは全然起きない。やっと起きたのはたぶん、二十分頃だったと思う。それでも、ちゃんと朝食には間に合った。さすが、ボス。お見事!
朝食を終えて部屋に戻ってきたのは、9時20分。だらだらしつつ、さて、そろそろ、荷造りするか……と思ったら、ボスは、風呂へ行く、と。
「え??????」
アウトは、10時なのに?
時計は、九時半を過ぎていたけれど、ボスは一人、風呂へ。
でも。
ちゃんと、10時にはアウトできた。
あっぱれ!!!
時間の使い方、見習おう♪
画像はボスとTちゃん。