一日一笑(^^)だら~り日記

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2006年09月06日 | 病院
今日の朝日新聞で『膵がん、血液で早期診断へ 1滴で精度90%以上』という記事を見つけた。

「 国立がんセンター研究所化学療法部(東京都)の山田哲司部長と本田一文室長のグル
 ープが、患者から採った1滴の血液で、膵(すい)がんの有無を診断する方法を開発し
 た。膵がんの有効な早期診断法はなかったが、90%以上の精度で見つけることができ
 るという。山田部長が主任研究員を務める厚生労働省研究班として今年度、国内6施設
 で協力し、より精度を上げる技術開発にかかる。3年後をめどに人間ドックなどでの応
 用をめざす。

  山田部長によると、日本では、膵がんで年間2万2000人が死亡。がんの死因の第
 5位で、がん全体の約7%を占める。しかも最近20年間で膵がんは2.5倍と急増す
 る傾向にある。初期には身体症状が出にくいため早期診断が難しく、日本膵臓学会の集
 計では多くがステージ3、4期といった進行した状態で見つかる。このため5年生存率
 は、国立がんセンター中央病院の男性患者の場合でも、胃がんをはじめ50%を超すが
 んが多い中で、膵がんは62~66年に入院した患者のデータでは2.7%、97~9
 9年の患者でも4.2%と低い状態が続いている。 (略) 」


この記事は、私達家族にとってはとても興味深いものだった。
膵臓癌については、インターネットや本で詳しく調べた経緯があるので、
一通りの知識はあると思う。

実は…今からちょうど1年前、祖父の膵臓癌が見つかった。
その時私を含め家族皆、膵臓という臓器が一体どういうものなのか知らなかった。
調べるにつれ、血糖値を下げるインスリンを出す、消化酵素を出す…など重要な臓器であることが分かりそれと同時に、膵臓癌は早期発見が難しく、難治癌の代表であることが分かり落ち込んだものでした。

祖父はかかりつけT医院で胃あたりの違和感を訴え薬を処方してもらったが直らず、薬局で胃薬を購入し飲むが直らないので、祖母のかかりつけ『有馬医院』で見てもらうこととした。
エコー・CTの結果、膵臓に影があるということで、その日のうちに家族が呼ばれ説明を受ける。A病院へ紹介状を書いてもらい、入院・検査を受けることとなった。

ここからが、祖父&家族の戦いの始まりデス。

A病院での色々な検査の結果、膵臓癌のステージⅣaと診断された。
担当医(内科)に「手術は出来ないので、抗がん剤での治療になる」と言われた。
(外科で、手術の出来る医師がいなかったのか!?)
抗がん剤は素晴らしい物だと思うが、良い面があるように悪い面もある。
抗がん剤が効けば良いが、直る保障はないし、これからずーっと打ち続けられるものではない。癌は手術で取れるのであれば取ることが一番の方法だと思う。

私達はセカンドオピニオンに行き、他の医師の意見を聞くことを決意した。
祖父の入院中に内緒で、祖母&姉&私で『明和病院』へ。
(院長が肝臓の名医であることを聞き、T先生に紹介してもらう。)
その時資料としてCT画像を持参した。
独特な先生であったが、
「膵臓癌の早期発見は難しいので、私の所に来る患者はほとんどがⅢ期・Ⅳ期の人々です。お腹を開けて見なければ分かりませんが、私なら手術をします。」と言ってくれました。

それから、『明和病院』へ転院し、もう一度細かい検査をし、手術をすることに。
ただ、お腹を空けて出来ないと判断しても、胃と腸を繋ぐバイパス手術はするとのこと。
結局、癌が血管等の周りに巻きついていて、(膵頭部の癌であったため)取ろうとすれば命の危険があると判断し、取ることは出来なかった。

ここで諦めることは出来ないので、家族で漢方相談(T先生に紹介してもらう)に行く。
近畿大学病院から週一回来ているS先生。
話好きな感じで、1時間近く話した。良い先生だった。
S先生には消化を助ける漢方を処方してもらい、「高い薬を飲むなら、気功に行ってはどうか。もし自分なら必ず行く。」と気功を紹介された。
結局、気功には行かずじまいだったが…
それから漢方は、我が家ではずーっと飲んでマス。

その後、入院し術後経過を見ながらも、『兵庫医科大学病院』に放射線治療に通う。
途中『明和病院』を退院し、家から1時間以上かけて月~金曜日まで通った。
放射線終了後、抗がん剤治療のため家の近くの『有馬医院』に通院することになる。
そこで「放射線が効いたのか、癌が小さくなっている。
初めは3~4cmあったものが、CTを見る限りかなり小さくなっている。
もしかしたら、もう一度手術が出来るのではないか。」と言われた。

1回目の手術のとき、祖父は畑仕事をしているので76歳のわりには元気で体力がある。
だから手術が出来ると先生が言っていた。
癌と戦うには体力が必要。手術も、抗がん剤も、放射線も…体力がなければ出来ない。
祖父は糖尿病であったが、この際気にしていられない!
食べたいものを、食べれるだけ食べて、体力が落ちないようにした。
もしかしたら、もう一度…家族の期待が膨らんだ。

『有馬医院』のA先生に紹介状を書いてもらい、もう一度『明和病院』へ。
入院し検査をし…結果、もう一度手術をすることとなった。
ただ、今回もお腹を開けて見なければ分からないと…

なんと、手術は成功!癌は取り除かれた!!
ただ、放射線でカチカチになった部分の膵臓はどうすることも出来ない。

祖父の場合、どこにも転移が見られないことが不幸中の幸いだったように思う。
約3年前には大腸癌でA病院で、さらに半年前には皮膚癌でS病院で手術を受けていた。
定期的に健診に行くべきだったのと、3年も経ったので周りの皆が病気のことを忘れかけ安心しきっていたと…でも、一番後悔してるのは祖父自身だと思う。
今思えば、膵臓癌が発見される約8ヶ月前、糖尿病の祖父の血糖値が異常に上がったことがあった。それが前兆だったのでは…

膵臓癌が発見されてから、約1年。もっともっと長い月日のように感じた。
病気と戦うには、患者自身の体力、生きたいという気力、そして何よりも家族、周りの人々の協力が必要だと思う。
「後悔先に役立たず」という言葉があるが、まったくその通り。
一度きりの人生、納得いくまで病院、先生、治療法を探すべきだと。

今も祖父は『有馬医院』で抗がん剤治療を受けながらも、元気に畑仕事をしています。

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5 コメント

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初めまして (やぶいぬ)
2006-10-15 21:46:47
tommy-starさんはじめまして。

「すい臓がんのいい話」を集めているやぶいぬと申します。

おじいさま、よくがんばられましたね。放射線治療と抗がん剤治療は何ヶ月でしょうか? おじいさまの体力があったのと、あきらめずにセカンドオピニオンに行かれたご家族の努力が実ったのでしょうね。

すい臓がんはどこで調べても本当に厳しい話ばかりなので、こういう話を読むと嬉しくなります。

これからもがんばってください!
こちらこそ… (tommy-star)
2006-10-17 09:34:30
初めまして!コメントありがとうございます(^^)

放射線は今年の1月に入ってから25日間(月~金を5週、放射線を当てられるギリギリまで)兵庫医大で当てました。兵庫県内にピンポイントで放射線を当てるこの機械があるのは3ヶ所(兵庫医大、県立成人病センター、神戸中央市民)と聞いた記憶が…

その後、抗がん剤GEMを週1(3週して1週休み)で約3ヶ月間。祖父は白血球の減少が見られるため思うように量を打てなかったようです。

4月末頃検査した結果、癌がかなり小さくなっていて(放射線が効いたのか、抗がん剤が効いたのかは分からない)もしかしたら手術が出来るかもとのこと。

そして、5月末に手術しました。

7月18日の退院までに、体力が回復してからGEMを1~2回程度打ったようです。

そして、退院後は白血球の減少がみられるため『カンプト注(一般名:塩酸イリノテカン)/ヤクルト』を週1。それでも白血球の減少がみられるため、2週に1回にし様子を見ながら治療を受けています。

また気になることがあれば聞いて下さいね!

あと、今年の夏、胃ガン等の保険適用だった『TS-1』が膵臓ガンにも適用になったと新聞で見かけました。
ありがとうございます! (やぶいぬ)
2006-10-19 17:34:43
早速のくわしいお答え、ありがとうございました!

お祖父さまはいい治療を受けておられるようですね。

tommy-starさんもものすごく詳しくご存じですね。

最初は無理と言われても、いろいろな治療で手術ができるようになる例が本当にあるんですね・・。嬉しくなりました。

今度うちのブログでも引用させていただいてもいいですか?
OKですよ! (tommy-star)
2006-10-23 14:15:56
早速やぶいぬさんのブログを拝見させていただきました!

癌と診断された患者や家族は、少しでも良い病院を見つけ、少しでも良い治療法を捜し、そして少しでも希望を見つけたいという思いがあるものだと思います。

そういう人々を勇気づけることが出来るのなら…本望です!

なので、ブログで引用していただいてもOKですよ!

これからもやぶいぬさんのブログを度々覗かせてもらいますね(^^)

PS⇒本文中に少し間違いがありましたので、訂正しておきます。
記事を掲載しました (やぶいぬ)
2006-10-29 17:00:21
こんにちは! おじいさまの記事、掲載させていただきました。間違いなどありましたら直しますので指摘してください。