「メジャーの打法」~ブログ編

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続・投球のバイオメカニクス(13)

2011年08月06日 | 投法

 DiGiovine(1992) その2

 肩甲下筋が気になった。DiGiovineには「大胸筋、広背筋、肩甲下筋が肩内旋に働く」とある。

 「アメリカン投法は広背筋を使ってないのでは?」と述べたのだった。(9) そうなるうと、肩甲下筋への依存度は高いだろう。『解剖学アトラス』には、確か、「肩を内旋させる力は肩甲下筋が1番で、大胸筋、広背筋より強い」とあった。

 Gowanを見ると、アメリカン投法(アマ)も、アーム式(プロ)ほどではないが、強い放電がある。

 しかし、DiGiovineでは、広背筋同様、ばらつきが大きい。上側1/3が加速期で115±82となっている。つまり、使う投手もいれば使わない投手もいる、ということだ。そこで、もし、

連続型および非連続型は、加速期において、三角筋後部は使うが肩甲下筋は使わない

のであれば、まことに都合がよい。

 筋電図法のデータはないが、動作解析法のものはないことはない。多くが連続型、非連続型であろう石井の数値を見ると、リリース時には、肩トルクが内旋から外旋に転じている。Feltner、宮西、Fleisigがリリースまで内旋を維持していることからすると、内旋が弱いと言えなくもない。

 肩外旋位で三角筋後部を使って上腕を引き下ろしているときに、肩甲下筋の収縮は邪魔なようにも思う。お試しあれ(写真は野茂英雄)。
 

 

 



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