トヨタの新高級車ブランド、レクサスが予想通り苦戦しているそうです。今日の日経ビジネスサテライトニュースでは、そのレクサスに、トヨタ自慢のハイブリッド技術を盛り込んだ新型車が投入されたと報道されていました。
しかし、その車両本体価格は680万円とのこと。これだけの高価格車にハイブリッド技術の組み合わせというのは、どうもピンとこないものがあります。
トヨタのハイブリッド技術の将来性はたいへんなものだと思いますが、どうもそれを売らんかなという姿勢が目立ってきたようにも思えますね。
同じ特集の中で、メルセデスは燃費改善を売り物とした新型車として、Eクラスのディーゼルエンジン車を日本市場に数年ぶりに投入したということも報道されていました。
価格は確か740万円くらいだったと思いますが、先のレクサスハイブリッドとの価格差はそんなにないようです。
燃費性能は両車とも遜色ないレベルでしたが、実際に支払う燃料費は軽油とガソリンでは3割くらい軽油のほうが割安ですから、メルセデスのディーゼル車のほうがかなり経済的でしょう。つまり、維持費はメルセデスの方に分があるのです。
こうして考えると、圧倒的なブランド力の差を前にして、積極的にレクサスハイブリッドを選択するユーザーは果たしてどれほどいるでしょうか?
私なら、迷わずメルセデスにします。
ヨーロッパでは以前からトラックなど商用車に限らず、乗用車でもディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車とはその台数の比率は半々くらいで、とてもディーゼル車の需要は高いのです。しかもヨーロッパでは日本ほど軽油とガソリンの価格差はありません。
それにもかかわらず、クルマで遠出する機会の多いヨーロッパ人は、燃費の良さでディーゼル車を選択しているのです。ドイツではタクシーのほとんどがメルセデスEクラスのディーゼル車です。(中には走行距離が60万キロ!という強者のタクシーにも乗ったことがあります。)
実は私が普段使っている車もヨーロッパではディーゼル仕様車があるのですが、残念ながらディーゼル嫌いの日本市場には導入されていません。当初私はそのディーゼル仕様車が欲しかったのですが、仕方なくガソリン仕様に乗っています。
最新型ののディーゼル車は石原都知事が目の敵にした問題の黒鉛も出ませんし、振動もまったくなく、通常のガソリン車とほとんど同じ感覚で乗ることができます。
たしかにトヨタのハイブリッド技術はすばらしいものですが、長年改良を重ねてきたディーゼルエンジンには耐久性、信頼性、トータルでみた経済性でハイブリッド技術を凌駕しているものがあります。
以前、私は会社勤めしているときに、社用で行動するときはトヨタマークⅡに乗り、私用では7年前にモデルチェンジしたばかりのBMW328のクーペを所有して5年ほど乗っていました。
クラスとしてはほとんど同じような2台でしたが、その乗り味は全くの別物でした。
高級さとはなにか、を考えたときに、いかにもぱっと見てわかるこれ見よがしの高級感をふんだんにちりばめているのがトヨタ製高級車であるとすれば、ヨーロッパ車は実際に所有し、しばらく使ってみて初めてわかってくる、じわっと滲み出てくるような、いい道具だけが持つ高級さを持っているのではないかと思います。
ありていにいえば、トヨタの高級はすぐに飽きてしまいますが、欧州車の高級は長く使っても飽きが来ないという違いでしょうか。
この高級さ、いいかえれば本物という感覚が今使っているVWルポという超小型車にも共通して感じられるのには驚かされてしまいます。
レクサスの苦戦を尻目に、BMW、メルセデスといったヨーロッパ高級ブランドはかなりの勢いで日本国内での販売台数を伸ばしています。
日本人は昔からいい道具を選ぶのには相当なこだわりを持ってきました。世界でも有数のいいもの好きの国民といえるかもしれません。
トヨタは得意のマーケティング戦略によって、高級とは何かということを徹底的に学習し、分析し、理解したつもりで店舗の意匠や接客方法、ブランドイメージなどありとあらゆる対応策を講じてきたことでしょう。
しかし、高級とは人為的な計算によって創り出せるものではないということがはからずも証明されてしまったように思えます。
かなり以前に日産が初代セルシオに対抗してインフィニティQ45という高級車を世に問うたことがありました。
高級車にはタブーとされていたグリルレスのつるっとしたフロントマスク、そして七宝で焼結したマークなど、ふんだんに日本の「和」の美しさをいうものをエクステリアやインテリアに盛り込もうとしたとても斬新なクルマでした。
たしかにヨーロッパ車としての基準からすれば、日産のインフィニティはかなり規格外のもので、やはり多くのユーザーには受け入れられず、その後の日産の業績低迷とともにいつしか消え去ってしまいました。
私は今こそ、そのインフィニティのような日本車ならではの「和」の高級感を演出したクルマに登場して欲しいなと思うのですが・・・。
本場ヨーロッパ車と同じ高級という土俵で勝負をする限り、レクサスの苦戦が続くのは間違いないでしょう。
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しかし、その車両本体価格は680万円とのこと。これだけの高価格車にハイブリッド技術の組み合わせというのは、どうもピンとこないものがあります。
トヨタのハイブリッド技術の将来性はたいへんなものだと思いますが、どうもそれを売らんかなという姿勢が目立ってきたようにも思えますね。
同じ特集の中で、メルセデスは燃費改善を売り物とした新型車として、Eクラスのディーゼルエンジン車を日本市場に数年ぶりに投入したということも報道されていました。
価格は確か740万円くらいだったと思いますが、先のレクサスハイブリッドとの価格差はそんなにないようです。
燃費性能は両車とも遜色ないレベルでしたが、実際に支払う燃料費は軽油とガソリンでは3割くらい軽油のほうが割安ですから、メルセデスのディーゼル車のほうがかなり経済的でしょう。つまり、維持費はメルセデスの方に分があるのです。
こうして考えると、圧倒的なブランド力の差を前にして、積極的にレクサスハイブリッドを選択するユーザーは果たしてどれほどいるでしょうか?
私なら、迷わずメルセデスにします。

ヨーロッパでは以前からトラックなど商用車に限らず、乗用車でもディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車とはその台数の比率は半々くらいで、とてもディーゼル車の需要は高いのです。しかもヨーロッパでは日本ほど軽油とガソリンの価格差はありません。
それにもかかわらず、クルマで遠出する機会の多いヨーロッパ人は、燃費の良さでディーゼル車を選択しているのです。ドイツではタクシーのほとんどがメルセデスEクラスのディーゼル車です。(中には走行距離が60万キロ!という強者のタクシーにも乗ったことがあります。)
実は私が普段使っている車もヨーロッパではディーゼル仕様車があるのですが、残念ながらディーゼル嫌いの日本市場には導入されていません。当初私はそのディーゼル仕様車が欲しかったのですが、仕方なくガソリン仕様に乗っています。
最新型ののディーゼル車は石原都知事が目の敵にした問題の黒鉛も出ませんし、振動もまったくなく、通常のガソリン車とほとんど同じ感覚で乗ることができます。
たしかにトヨタのハイブリッド技術はすばらしいものですが、長年改良を重ねてきたディーゼルエンジンには耐久性、信頼性、トータルでみた経済性でハイブリッド技術を凌駕しているものがあります。
以前、私は会社勤めしているときに、社用で行動するときはトヨタマークⅡに乗り、私用では7年前にモデルチェンジしたばかりのBMW328のクーペを所有して5年ほど乗っていました。
クラスとしてはほとんど同じような2台でしたが、その乗り味は全くの別物でした。
高級さとはなにか、を考えたときに、いかにもぱっと見てわかるこれ見よがしの高級感をふんだんにちりばめているのがトヨタ製高級車であるとすれば、ヨーロッパ車は実際に所有し、しばらく使ってみて初めてわかってくる、じわっと滲み出てくるような、いい道具だけが持つ高級さを持っているのではないかと思います。
ありていにいえば、トヨタの高級はすぐに飽きてしまいますが、欧州車の高級は長く使っても飽きが来ないという違いでしょうか。
この高級さ、いいかえれば本物という感覚が今使っているVWルポという超小型車にも共通して感じられるのには驚かされてしまいます。

レクサスの苦戦を尻目に、BMW、メルセデスといったヨーロッパ高級ブランドはかなりの勢いで日本国内での販売台数を伸ばしています。
日本人は昔からいい道具を選ぶのには相当なこだわりを持ってきました。世界でも有数のいいもの好きの国民といえるかもしれません。
トヨタは得意のマーケティング戦略によって、高級とは何かということを徹底的に学習し、分析し、理解したつもりで店舗の意匠や接客方法、ブランドイメージなどありとあらゆる対応策を講じてきたことでしょう。
しかし、高級とは人為的な計算によって創り出せるものではないということがはからずも証明されてしまったように思えます。
かなり以前に日産が初代セルシオに対抗してインフィニティQ45という高級車を世に問うたことがありました。
高級車にはタブーとされていたグリルレスのつるっとしたフロントマスク、そして七宝で焼結したマークなど、ふんだんに日本の「和」の美しさをいうものをエクステリアやインテリアに盛り込もうとしたとても斬新なクルマでした。
たしかにヨーロッパ車としての基準からすれば、日産のインフィニティはかなり規格外のもので、やはり多くのユーザーには受け入れられず、その後の日産の業績低迷とともにいつしか消え去ってしまいました。
私は今こそ、そのインフィニティのような日本車ならではの「和」の高級感を演出したクルマに登場して欲しいなと思うのですが・・・。
本場ヨーロッパ車と同じ高級という土俵で勝負をする限り、レクサスの苦戦が続くのは間違いないでしょう。

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