流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

ラジアル(遠心)型蒸気タービン

2015年04月06日 | 流体機械設計

遠心型蒸気タービンの製作事例が次写真です。

蒸気のような気体用タービンで、特に圧力に対して流量が少ない場合に遠心型タービンが使用されます。

よって上写真を見て頂くと、蒸気が半径方向外側からタービンの放射状羽根入口に入るところには、高さの低い案内羽根(ガイドベーン)が全周に並んでおり、これがタービン羽根に入る旋回流れを作り出すノズルになっています。

高さの低い円筒上入口から羽根内に入った蒸気は、その出口の圧力が充分に低いために大きく膨張して羽根から流出しますので外から内への蒸気が流れる通路の面積拡大率は大変に大きくなっており、蒸気を充分に膨張させて圧力と温度を下げてタービン羽根から流出させます。

遠心型蒸気タービンの利点は、ひとつの羽根で蒸気の圧力降下を大きく取るれ、つまり膨張比が大きいタービン羽根となっている点です。

更に、遠心型蒸気タービン羽根はステンレス素材の塊から5軸加工削り出しで製作出来るので、短納期・形状の精度・高強度と良い点がたくさん出てきます。

ただ、やはり1段で高圧力蒸気を膨張することから回転数は高めであり、高速型発電機や歯車減速機などによる減速が必要になったりします。

<今日の一日>

うちのような小さな会社でも悩むことは色々とあるのだなと感じた今日でした。

新しい分野への進出、それが自分的には急務なことですが、その時にわずかでも人に頼る心を持つのではなく、全て自分でやって、それから展開しなければだめなのだと心に言い聞かせました。

まあ自分のやりたいことなのだから当然と言えば当然なのですが。

まず雛形を造れ、そして皆に展開せよ、が進む方向のようです。

 

この記事についてブログを書く
« 今日の一日 | トップ | オープンクロスフロー水車の... »