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【たっちゃんのバイク沼 第4沼YP250①】 マジェスティー250 解体屋さんから2台復活

2017-03-07 21:53:13 | YP250 SG03J 譲渡済み

近所の同級生が250ccのスクーターが欲しいと言っていたのがきっかけでした。たっちゃんも今迄スクーターというものに乗ったことがなかったのでチョイ興味を持ってたんです。そんな時マジェスティー250がオークションで静岡市から出てたので、落札はしませんでしたが、出品者の住所に行ってみました。その住所にあったのはまさに解体屋さん。まあまともに動く車両はなさそうな感じ…そこでオークションに出ていたのと、もう一台まったく同じようなマジェスティー2台を発見です。まあ、バイクの解体屋さんですから完動の中古車を期待しちゃいけませんし当然保障とかもありません。エンジンは両方ともかかると解体屋さんは言ってます(笑)後でわかりますが、エンジンが始動するってのとエンジンが大丈夫ってのは違うことです。

YP250S 5GM1
エンジン型式 G312E  水冷4ストロークV型SOHC
排気量 249cc 乾燥重量 168kg
ボアストローク 69.0×66.8mm サイズ 2140/780/1350mm
最高出力 22PS/7,500rpm 軸距 1,535mm
最大トルク 2.3kg-m/6,000rpm タイヤサイズ F:110/90-12TL
圧縮比 10:1   R:130/70-12TL
タンク容量 12L Fブレーキ 油圧式シングルディスク
変速機 CVT Rブレーキ 油圧式シングルディスク

オークションに出てた方のマジェスティーはシートに破れがあります。それでもオークションでは50000円スタートで出てました。少し考えて、エンジンが始動するのを条件に2台で7万円で買うことにしました。オークションに出してた方はシートこそ少し破れてますが、解体屋さんも自信ありそうだったので友人用ということにして、もう一方をたっちゃん用にと考えて買ったんですが、こりゃ博打であることは間違いなしですな。2台のマジェスティーの修理開始です。シート以外の外観は両方同じような程度で解体屋さんに転がってた割には良い方だと思いました。でも思ったとおり友人用はシートの張替え以外、比較的簡単に直りましたが、たっちゃん用は悪戦苦闘の連続です。今日ようやく完全に直ったので両方混ぜて紹介します。

パッと見は綺麗ですが近くで見ればそれなりに小傷はあります。写真はもちろんたっちゃん用のマジェスティ250 YP250S  5GM1 SG03Jです。友人用はメインシートが縫製部分で破れてて、マフラープロテクタが無くなっていて、前後ブレーキ共にパッドがベースの金属部分まで磨り減ってました。アマゾンで張替え用シートカバーと前後ブレーキパッドとバッテリーを購入してオークションでマフラープロテクターの付いた純正マフラーを落札しました。使ったのはマフラープロテクターだけなので、マフラー本体は1本余ってしまったんですが、機会を見てオークションで売っちゃいましょう(笑)シート張替えとブレーキパッドの交換そしてバッテリーを新しいのに載せ替えたら友人用のは問題なくなりました。エンジンも問題なく始動して回転の上昇もスムーズ、試乗してもなんの問題もありません。1台出来上がりです。

 

たっちゃん用のウインドスクリーンはかなりコンパウンドで磨いたんですが、まだまだ曇ってます。ハンドルにグリップヒーターが付けられてますがこれが後の苦労の原因だったようですね。タイヤは前後共にまだ溝が残ってます。ヘッドライトや信号系の灯火器類は購入したとき問題ないことを確認してありました。

初めて乗ったんですが、ビッグスクーターって静かですねぇ。それに風もかなり遮るから暖かいし、いいじゃないですか。乗ってて高揚感や楽しさはあんまりないですけど、実用的ですね。通勤にはぴったりでしょう。

広くて大きいテールライトと方向指示器はかっこいいです。ほんとにどノーマルな車両です。

5連メーターのYP250Cじゃないのでメーターも簡素ですし、ハンドル周りも樹脂カバーつきでちょい古い感じ。

ここで友人用の車両のシートの張替えを紹介しときますね。たっちゃん用のはギリ破れてはいなかったので張替え作業は無しです。

 

シートを開けて裏側のスクリュウ4本を外してメインシートを外します。外した後はこんな風に収納スペースの蓋だけが残ります。メインスイッチはOFFでもメインシートが開いていると中の照明がずっと点灯してるのでバッテリーが上がってしまいますから注意が必要ですね。

 

シートカバーの凹んでる形状の部分は裏側から紐で引っ張ってあります。マイナスドライバーでレザーを固定しているタッカーの針をこじて浮かせます。

 

浮いたタッカーの針をペンチで抜いていきます。全部抜けました。

 

紐で引っ張っている部分もタッカーの針を抜いておきます。

 

古いシートカバーをめくると、やっぱり破れたところから水が入ったのか、ウレタン全体が湿ってます。下のほうは手で押しただけで水が垂れるくらいです。しばらく乾かしたのですが3日置いても完全には乾かなかったので最終的にはストーブの前に置いたりして無理やり乾かしたんですよね。

 

外した破れのあるシートカバーです。生地は伸びのあるウーリーナイロンです。破れてたのはメインシートの背中の部分で破れてたところのウレタンが穴になっていてとりあえず洗車用のスポンジをちぎって埋めておきました。

 

新しいシートカバーはアマゾンで1280円払って購入です。生地はメリヤスでほとんど伸びません。純正のシートカバーは生地のつなぎ部分が溶着されてるので水は入ってきませんが、この社外品のカバーは縫ってあるだけなのでウレタンを黒いビニールのゴミ袋で包んでからカバーをかけることにしました。伸びのない生地のシートカバーを組み付けるのは大変です。次やるならもう少し高くてもよいから伸びのある生地のものを使ったほうが良さそうです。ここからが実はたいへんでシートカバーとセットで買ったハンドタッカーに付属してた針を使ってレザーをボトムプレートに固定しようとしたんですが、針が曲がってしまって刺さりません。何度やっても同じなのでDIYセンターで丈夫そうな針を買ってきて再度挑戦したら今度は針は曲がらないんですが途中で止まってしまって完全には刺さりません。樹脂が10年以上の歳月で固くなってしまっていて新品のときなら刺さったんでしょうが今となってはタッカーの針を拒絶してしまいます。仕方ないので途中まで刺さった針に平たい金属工具を当ててハンマーで叩き込みました。めんどくさいのですがこれしか方法がなかったので時間をかけて張り切りました。メリヤスで伸びない生地なのでいくら引っ張ってこていしても純正品のようには奇麗に張れません。でも見方によっては革のソファーみたいな感じにも見えます。特に表レザーの凹み部分を引っ張ってる紐はとにかく強く引っ張らないと奇麗に張れないです。元の純正品の紐の長さを諮って事前に長さを合わせておけばよかったと終わった後おもいました。友人に見てもらって気に入らなかったらたっちゃん用のマジェのシートと交換するつもりでしたが気に入ってくれたのでそのままにしました。正直逆に高級な雰囲気にもなったのでたっちゃんの方が破れたらまた自分で張り直しするつもりです。

友人への引渡しの準備が出来たので2台いっぺんに登録に行ってきました。たっちゃん用はまだ完全に整備が終了してるわけではありませんが平日に登録しなければならないのでいっしょに登録してしまいます。マジェスティは250cc以下の軽二輪ですから軽自動車協会で登録手続きをします。軽二輪の登録には解体屋さんから受け取っていた「軽自動車届出済証返納済確認書」「自賠責保険証」「住民票」が必要です。「住民票」は市役所で300円で入手、「自賠責保険証」はコンビニで1年分9510円で購入しました。

ところが2台のうち1台の「軽自動車届出済証返納済確認書」の右下の譲渡人の欄の赤丸のところに左上の返納者の苗字と同じ印が無かったんです。解体屋さんは印が無くても登録できるとかいいかげんなこと言ってたので真に受けたのが失敗でした。ハンコが無いとだめなんですよねぇ(泣)「軽自動車届出済証返納済確認書」が無いのはだめで当然ですが印が無くても受理されないんですねぇ。たっちゃん、仕方なく軽自動車協会の近くの100円ショップを探しまくって3軒目でようやく発見して登録できましたが、もし超珍しい名前の譲渡人だったらどうなってたことか(怖・・・)

登録自体は無料でナンバー交付料が520円ですから安いもんですよね、やっぱり登録は自分でやるに限ります。ただ、車検がないので乗りっぱなしのユーザーが多くてまともに整備されないまま捨てられる車両も多いんですけどね。解体屋さんで買った今回のマジェもそうした車両でしょうから注意が必要です。

さて、いよいよ状態が怪しいたっちゃんのマジェの整備です。

 

先にも書いたようにヘッドライトや信号灯系は大丈夫なのでフロントフォークを確認するとインナーがポチポチ錆びてますが真鍮ブラシと潤滑油で錆び取りして様子を見ましたが作動もオイル漏れも大丈夫そうです。リヤブレーキはパッドが完全になくなっていたので新品(社外品)に交換しました。でフロントは固着してるのが分かってたのでキャリパーを取り外して真鍮ブラシとブレーキクリーナーで汚れや錆びを取ってからでっかいめがねレンチでピストンを押し込みます。反対側のピストンが押されて出てくるので今度はその出てきたピストンを押し込みます。なんとかピストンが少し動くようになったので今度はブレーキレバーを動かして同時に2つのピストンをどんどん出します。ラッキーなことにまだ抜け切らない範囲でピストンのサイド面が奇麗な部分が出てきたのでその状態でピストンの汚い部分をブラシや研磨クリームでざらつきがなくなるまで拭きまくって今度はエア抜き用のブリーザを緩めて両方のピストンを一番奥までブリーザーを締めて今度はピストンを液圧で押し出します。スムースに動くようになったのを確認して元通り組みなおし、一応エア抜きをもう一度やって出来上がりにしました。ロックしてたのも直ったし、良く効くようになりました。フロントのパッドはほとんど減ってなかったのでそのまま使いました。

この車両はたぶん、普通に乗れてるときに持ち主が堅いブレーキの感じが好きだったのかマスターシリンダーのピストンがフリーな位置に戻れないくらいレバー位置調整のスクリュウが締め付けてあって常にピストンが 押されてる状態になってました。そんな状態のまま新品パッドに交換したんで内圧が抜けないで液温が上がって膨張したときロックしてそのままになっちゃったんじゃないかなぁ~マスターシリンダのピストンは液圧がちゃんと抜ける範囲で調整しなくちゃね。それに常にピストンが押された状態だと押す部分の油膜が切れて操作感もゴリゴリして悪くなりますしね。

エンジンオイルを交換し、冷却水を入れ(なぜかリザーブタンクは空っぽになってました)、フロントブレーキが直ったのでナンバーも付いてるしタイヤの空気圧を調整してから試走してみると走る曲がる止まるに問題なさそうです。大丈夫そうだったんで、そのまましばらく使ってたんですが、あるとき急にセルスターターが回らなくてエンジンがかからず大変な目に会いました。ガソリンスタンドでブースターケーブルを借りてみるとすぐエンジンが始動します。バッテリーが上がっちゃったんですね。帰ってきてテスターで確認すると正常ならエンジンがかかっている状態で14ボルトくらいあるはずが、12ボルト以下でエンジン回転を上げると更に電圧が下がります。こりゃ明らかに充電系の故障です。ガーンです。まず疑ったのはレクチファイヤレギュレータです。よくマジェスティのレギュレータはパンクするってネットでも書かれてたし・・・

  

レギュレーターは右後の外装カバーの内側にあるので、まずリヤシートを内側のナットを2個外して更にシート前端を横に広げてネジを孔からはずしてリヤシートを外します。続いて大きなアルミ鋳造品のアシストグリップを固定している六角ソケットボルトとワッシャを4本外します。この部品を外さないとリヤサイドのカバーが外せないんすよね。

  

アシストグリップを外すとこんな感じ、リヤサイドカバーを抑えてるんですよね。一番前のタッピングスクリューとその後のタッッピングスクリューを外します。

  

下側の左右のタッピングスクリュウーを外すと、テールライト下のカバーが外せてリヤサイドカバーの後を取り付けてるタッッピングスクリューが2本現れるので2本とも外しますこれで全部外れたと思ってリヤサイドカバーを外そうとしたんですが、少し動くけど外れません。どこが引っかかってるんだろって探したら小さなカバーの奥にもう一個タッピングスクリューで固定されてるとこがありました。危うくと割ってしまうとこでした(恐)これでやっとリヤサイドカバーが外せました。やっぱスクーターは外装外すのが難儀やなー↓

 

レギュレーターが露出したのでカプラーを外します。左側の3つがステーターコイルからの線で入力側、右の2つの内、上がマイナス(アース線)で下がプラスの出力側です。充電器でバッテリーを充電してあったので、この状態でエンジンを始動して左側のステーターからの交流電圧を測ったらそこそこ電圧が出ててしかもエンジンの回転を上げたら電圧も上がったのでステーターコイルは大丈夫そうじゃん、と思ってしまったのが大きな間違いで無駄な出費を招いてしまいました。実はちゃんとカプラーをレギュレータに接続した状態で交流電圧を測って20ボルト前後でてないとダメだったようで・・・またこのとき電圧を測るんじゃなくてアース線とステータコイルからの3本の線の絶縁を確認してれば良かったんですよね。導通があったらリークしてるってことでステーターがダメだってことだったのに・・・たっちゃんはレクチファイヤレギュレータがパンクしてると思い込んでオークションでレギュレータを買ってしまったんですよ。更に更にここで慌ててオークション探したんで5連メーターのマジェのレクチファイヤレギュレータを落札してしまう間違いをしでかし(同じSG03Jの車体番号でも5連メータのマジェはレクチファイヤレギュレータが違っててカプラー形状すら違うので取り付けることさえできません)そしてやっと同じ形式のレクチファイヤレギュレータが送られてきたので早速付け替えたんですが充電電圧は低いまま・・・オークションの中古品だったので壊れたレギュレータを掴まされたかと危うく逆恨みしかけたとき友人のとこに健全同型のマジェがあるのを思い出して、クロスチェックさせてもらったらちゃんとアイドリングでも14ボルトくらい出るじゃないですか!ここではじめて犯人がレクチファイヤレギュレータじゃないということに気づいたわけです。

  

中古を買うのも部品の性格上心配なので新品を購入しました。当然ガスケットもあわせて購入。マフラーが邪魔になるのでマフラー取り付けのボルト3本を緩めエキパイを付け根の部分のナットを長いエクステンションを使って外してエキパイとマフラーを一体で外しました。次にAIS用パイプをエキパイ取り付け部のしたから外します。続いてジェネレーターカバーにボルト2本で取り付けられているAISバルブ本体を外してカバーを外すとき邪魔にならない位置まで針金で引っ張り上げておきます。そしてステーターコイルから出ているリード線をクランプしているフレーム溶接タイプの板金クランプを開いてリード線に余裕を持たせて作業しやすくして前の方、ヘッドシリンダーの横あたりで結線されているカプラー2個を外します。フレームの内側にあってステーターコイルから出ているリード線をクランプしている樹脂のクランプを開いてリード線を外します。これでゲネレータカバーを外す前準備が終わりました。10本のボルトを一気に外します。外したボルトは全部同じ長さでした。カバー側に本体側より飛び出している部分が2、3箇所あるのでそこをハンマーで軽く外れる方向に叩いてカバーを浮かせて後はしっかり掴んでまっすぐ外します。磁力で引っ張られるので中身に干渉しないよう注意して外しました。ガスケットは全部カバー側について来たので本体側のあわせ面は奇麗です。そんなに酷くコイルの焼けているようなとこはない気がしますねぇ。もっと真っ黒で焼け焦げてくれてた方が納得しやすかったんだけど・・・

   

まずボルト3本で固定されているステーターコイル本体をはずします。ネジロックが付いているので、取り付けボルトは回すのがいつまでも重いです。でもあせって早く回すとボルトが折れてしまうかもしれないので慎重に回します。本体固定のボルトが無事外せたのでつづいてピックアップの取り付けボルトを外したのですが・・・・・・ここで悲劇が!!(超泣)ここもネジロックが使われてるのを知っていたので慎重に回してたのに、1本折れてしまってジェネレーターカバー側のねじ孔に残ってしまったんです。最悪です。M5は細すぎですよ。ねじロックの強度に勝てないです。細いドリルで残ったねじ部分に孔を開けて無理やり外そうとかしたんですが無理でした。元々ついていたジェネレーターカバーはここでお亡くなりになりました。折れたボルトと生き残ったボルトと同じようなボルトをDIY店で買ってきました。色は違いますけどね。そして運良くオークションに出ていたSG03Jのジェネレーターカバーを落札できたのでラッキーでした。3000円くらい余分な出費をしちゃいましたけどね。落札したカバーはガスケットが本体側に残ったものらしくてこれも合わせ面が奇麗です。スクレーパーで合わせ面に残ったガスケットを擦り取る作業が省けたから良しとしておきます。

後は一気に組み立てます。一応超少しだけロックタイトをつけてステーターコイルとピックアップを元通りに組み付けます。リード線部分のゴムをカー用品屋さんで買ってきたホルツの液体ガスケットをつけて組み付けます。元は黒い液体ガスケットだったのにホルツのは色が真っ赤なんで目立ちまくりです。オークションで落札したカバーについていたピン2個は先が少し変形していたので元のカバーから外して本体側に先に差し込んでおき、ガスケットをそれに引っ掛けてずれないようにしておきます。そして一気に新しいステーターコイルを組み付けたオークションで落札したジェネレーターカバーを磁力に耐えながら組み付け、軽くハンマーで叩きながら隙間がないように合わせます。ボルト10本を手ルクレンチで規定トルクに合わせて締め込みます。少しづつ全体に均等に締めて行きます。外してあった部品を外した順に組み戻して外装カバーをつける前にエンジンを始動させてバッテリー端電圧を測ると・・・・・アイドリングで14ボルトあります!!修理完了です。ささっと外装カバー類を元通り組み戻して、出来上がりです。紆余曲折の修理作業が終わりました(笑)疲れたかも・・・

 


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