「たにぬねの」のブログ

いつも、閲覧いただき、大感謝!!

今月のお薦め_03.2008(書きかけですが、いち早くお薦めを!)

2008-05-06 22:22:25 | 今月のお薦め_XX.20XX
ジャック・フィニィの”ゲイルズバーグの春を愛す”から特に1篇を紹介。

”ゲイルズバーグの春を愛す”は短編集です。短編集は前から読む義務も必要性もないがいつも、なんとなく前から読んでしまう。ゲイルズバーグの春を愛す、もその例に漏れることなく、頭から順に読み始め、”クルーエット夫妻の家”で関心、”おい、こっちをむけ!”で共感、”もう一人の大統領候補”で愉快に、”独房ファンタジア”で大感動、”大胆不敵な気球乗り”、で楽しく!、”コイン・コレクション”で巧みさを、読み進みながらそれぞれを感じ、最後に収められていた”愛の手紙”(the love letter)に到達する頃にはすっかり、ジャック・フィニィに傾倒していた私。

しかしその傾き具合は”愛の手紙 the love letter"ですっかり振り切ってしまった。私の感想だが”愛の手紙”は恋に恋する話だ。本来、現実はおろか、フィクションの中でも滑稽、馬鹿馬鹿しい出来事として扱われる恋に恋するであるが、”愛の手紙”は全くもって滑稽ではなく、(フィクションであるに関わらず、)現実の恋を、真実の愛を作品から感じてしまう。

ジェイクは行き詰まり感、へレンは切羽詰った状況、にあり、その度合いは恋に恋する場合ではなく、生き方そのものへ問いかけへシフトしてもおかしくない程に深刻であった。そのような二人が抽斗を介して、スローな遣り取りが可能になった。このスローぶりがジェイクとヘレンに本物の恋に恋する恋を手を入れさせたのだろう。

極端な話をする。
子孫を残す仕組みの一つとして愛がある、と仮定しよう。(そういえば、心理学の授業でハーレム状況になったら恋愛感情はなくなるって話をきいた気がする。)

つづく

なにはさておき、
是非、皆さんにもゲイルズバーグの春を愛すという書物を読んで欲しい。このお薦めをお読みいただき、”愛の手紙"を読みたいと感じられた方、立ち読みが可能なボリュームですから、、、。
ついでに”もう一人の大統領候補”や”独房ファンタジア”も立ち読めちゃいます。(でも、気に入ったら買っちゃいましょう)。


今月のお薦め_index->

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今月のお薦め_index | トップ | texto_027 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

今月のお薦め_XX.20XX」カテゴリの最新記事