「たにぬねの」のブログ

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今月のお薦め_12.2007

2008-03-09 22:35:24 | 今月のお薦め_XX.20XX
そばかすのフィギュア
菅 浩江著, 早川書房 から 2編を紹介します。

カーマイン・レッド
ピイが描いた"それ"に衝撃を感じた。ストーリイが訴えたいこと、問いかけるもの、また、多くの読み手が強く感じることと一致するかはわからないが、私自身が”描く”という行為について、ピイに教えられた気がする。描きたいことを描く、表現したいことを表す、これ以上もこれ以下もない。評価はありがたい副産物的なものでどれほどありがたくてもそのために描くわけではなく、やはり、表現したいことを表すのが表現する最大級の推進力であること再認識させられ、この作品に心動かされた。そう、文章を読んでいるに過ぎない私はピイが描いた絵を見ることはできない。にもかかわらず、ピイが一生懸命描いた”それ”に感銘を受けている。

結果ではなく、動機やプロセスに感動する、ことも悪くない。

セピアの迷彩
自分というヒトと付き合うことについて、勇気を与えてくれるストーリイ。自分に自分勝手であることの大切さや己にどれだけ真摯でいられるかを問われる気がします。
自分に責任を負うということは、単に理屈だけではなく、ましてや合理性を優先するのではなく、トコトン付き合う、そうすれば、自分がするべきことは見えてくる。
逆を考えれば、分かる。他人というか自分以外の人間は、トコトン付き合う姿勢は勿論大切で有効な方法であるが説得するだけのモノが必要であろう。

自分自身を誤魔化すことは簡単そうで、じつはできないことを見事に表現した一遍である。


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