1~2℃というわずかな気温の上昇でも、地球の生態系に大きな影響を与えるそうです
現在の気温が100年間に3~8℃上昇するだけで、北半球にある熱帯森林は南から枯れてしまうといいます。
動植物はそれぞれが生きるのに適した気候の地域に生息していますが、温暖化により気温が上昇した場合、植物は動物のように足を使って自分に適した気候帯へと移動することができません。
樹木は種子を飛ばして分布を広げるしかありませんが、移動速度は一般的に100年で約20キロメートル程度とされています。
毎年0.4℃の速さで温暖化が進んだ場合の移動速度は100年で600キロメートルといわれていますので、追いつけません
日本でも温暖化は森林に深刻な被害を与えていて、たとえば兵庫県神戸市の六甲山のブナは、温暖化で育成の条件が悪くなり、成熟した種子や幼木が見つからなくなり、現在残っている原生ブナも平均気温が1~2℃上がれば育つ環境でなくなるそうです。
アラスカ南部では、温暖化の影響で森林に虫が大量発生し、森林の立ち枯れ現象が起きています。
そして、森林に被害が出ると、そこに棲みエサをとっている野生動物にも大きな影響を及ぼしていくのです