ZEN and ZOO  玉野大介

動物園の中に禅の精神、禅の芸術は生き残っているか、そんなわけの分からないテーマを小脇にかかえ、美術を中心につづります。

移動マッサージの絵がテレビに登場

2009-10-24 09:22:42 | 芸術
日テレの日曜日の10時の「おしゃれイズム」という番組では室内を模したセットの壁に一人の画家の絵をずらりと並べるということをやっている。
ここに移動マッサージ氏の絵が2回にわたり登場する。
11月8日のお笑いの有吉氏がゲストのときと、いまひとつは放送日未定、小森純さんがゲストの回です。お見逃しなく。

移動氏の絵はレトロな感じがする。でも、どの時代のレトロなのかわからない。いったいこんな時代を彼は子供の頃体験したのだろうか。どうもそうとは思えない。彼のレトロは脳のなかの古い気質から生まれてくるような気がする。動物脳とか爬虫類脳とかあたりだ。まんがやアニメが大好きな彼としては現代のそういったはやりの文化に組したいのかもしれないが、そういったものはいづれ廃れる可能性が高い。それよりも脳の中のレトロのほうがはるかに普遍的だ。だから、僕としてはそちらの古代的なプリミティブものに進んで欲しい。でも、しゃべりだすとテンションがあがってとまらなくなる移動氏はわが道をいくのだろう。

映画監督と批評

2009-10-18 22:49:49 | ヒッチコック
ヒッチコック映画術」という本のなかでヒッチコックが言ってます。
映画監督が批評家に無視されたり、正当に評価されないということが続くと、監督は興行成績だけをたよりに制作するようになるのだそうだ。儲かれば正しい。でもそれは悲しいことなのだそうだ。
やっぱり、芸術家は適切な確信をつかむような言葉が欲しくてしょうがないのだ。

芸術家の独創性

2009-10-12 10:51:31 | 芸術
芸術家の独創性というのも幾つかの要素のブレンドによって作られているのではないかと最近思うのです。その要素それぞれは他人の模倣で、一つのことだけを模倣すると物まねですが、二つ以上を物まねしてひとつにすると独創的になります。
自分の個性を漠然と独創だと思っているよりも、幾つかの要素の寄せ集めだと考えて、いろいろと工夫をしてみるといいのではないかと思ってます。
例えば、色に例えると、紫を漠然と自分の個性と思っている人がその紫を青と赤に分解して、いろいろとブレンドの具合を意識的に変えることにより様々な変化を作り出せるではないかと。
僕は今、自分の要素をカフカ、ヒッチコック、千利休に分解することをでっちあげています。でっちあげることも大切です。捏造は楽しいです。