takubonpapa blog

 日常の出来事や感じたこと、Mac、バイク、キャンプ、さだまさし等について書いてます。

忖度バカ

2018-01-08 18:42:52 | 最近読んだ本
 昨年はアベ政権に延命をゆるしてしまい、秋以降は暗澹たる思いで過ごしておりました。今年は勢いづいて9条改悪を仕掛けてくるでしょう。4月までに発議すら許さない運動のとりくみが大事だからうつむいてばかりもいられないと、思いを新たにしました。
 今年は新聞をきちんと読み、積んである本を完読することを目標にしようと心に誓いました。早速1冊完読したので考えたことをメモしておきます。


 モリカケも東芝も神戸製鋼も日産もスバルもJRも不祥事の根底には、権力や上層部に対する忖度があった。それと人を大事にせず、人件費をコストと考える労働政策も品質や技術の劣化につながっていると思う。人と技術をないがしろにしていると、原発もダムも高速道路も鉄道も航空機も近い将来大きな事故を再び起こすのではないかと不安になる。

 アベが首相になったあたりから感じている重たい空気感の正体は忖度なのかもしれないと考えさせられた。日本がアメリカとの戦争に突き進んだのも、チェルノブイリで原発事故があっても日本の原発は安全だという根拠のない神話も権力や上層部に対しての忖度があったからだろう。生活保護費を削減して社会の底を下げる一方で、兵士が亡命するほどスカスカの北朝鮮の脅威を煽って軍事費を増やしアメリカから高値で武器を買わされるのも、ポチがトランプに忖度しているだけのこと。消費税を上げて企業減税を進めるのも自民党に多額の献金をしてもらえる財界への忖度だろう。

 2017年のノーベル平和賞は核兵器廃絶キャンペーン「ICAN」に与えられた。ヒロシマ・ナガサキの被爆者と連帯して昨年7月の国連「核兵器禁止条約」として実を結んだ。国連加盟国の6割の122の国と地域が採択したがアメリカとアメリカを忖度する日本は採択していない。唯一の戦争被爆国としての責任や役割など考えず、アメリカ追随一辺倒の日本政府の姿が浮き彫りとなった。みっともないったらありゃしない。

 なんでこんなに忖度症候群が蔓延したのか。学力政策が影響していると考えるのはオレの妄想だろうか。学力テストや高校・大学の入学試験さまざまなテストの中で出題者の意図を忖度することに子どもの頃から慣れてしまって、テクニックを身につけ、先回りしてお先棒を担ぐか太鼓持ちをすることが生きる術だと考えるようになってしまった小利口者が増えたからではないだろうか。ともかく子どもが大人に忖度する世の中は健全ではないと思う。不条理と闘う若者を育てなければ。

 考えて見ればナチスドイツも旧ソ連も中国も北朝鮮も忖度社会ではないか。自分の回りにもいるではないか忖度バカが。空気・偏見・思い込みに支配されず、誰のことも忖度せず自分で見て聞いて考えて自由にものが言えて重たい空気をかき回せる世の中でなければとあらためて思う。

 鎌田さんの優しい言葉が胸に落ちて読みやすい本だった。年末のお笑い番組で政治批判ネタを披露したウーマンラッシュアワーの漫才もよかったけれど、政党や右翼や左翼でない普通の人たちが忖度の空気感に違和感を持ち批判していく世の中が健全だと思う。あったことをなかったことにしたり、曖昧にして仕方がないとあきらめたりせずに、闘う勇気を持たなければならないと新しい年を迎えて思いをあらたにした。
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