北野武監督の1999年の作品です。
私はこの映画が好きで好きで
近所のレンタルビデオショップで何回も何回も
借りてきては観ていたので
見かねた二男がある日私の誕生日に
DVDを買ってプレゼントしてくれたのでした。
私はとっても好きなのですが、
この映画について(部分的に)
賛否両論あるというのもわかります。
なので…
カンヌ映画祭でグランプリを獲れなかったのは
ある意味仕方なかったかもしれませんが、
でも私は今でも
グランプリ獲れるだけの価値がある作品だと思っています。
まさおくんが大きくなったとき、
菊次郎やあの「仲間たち」のことは
そして菊次郎にとっても
まさおくんとあの「仲間たち」のことは
何にもまして大切な経験となっているに違いありませんから
「この鈴を振れば、天使がお母さん連れてきてくれるから。
…天使来たか?」
「何にも見えない」
「帰ろうか?
なっ、帰ろう。」
菊次郎がそう言って歩き出します。
まさおくんはしばらくじっとうつむいたまま立っているのですが、
急に走りだし、菊次郎の手をとります。
菊次郎を見つめるまさおくんと
まさおくんを見つめる菊次郎。
一番好きなシーンです。
北野さんの描いたこの絵、本当にすてきです。
テーマソングのSummer
久石譲さんのピアノソロヴァージョンです。
北野さんは、音楽はいつもは久石さんにお任せなのだそうですが、
この映画に関しては製作前から
「リリカルなピアノものでいきたい」と、
具体的なイメージを伝えられていたのだそうです。
北野さんがそのようにイメージを具体的に示すことは珍しく、
「よほどのこだわりがあったのでしょう」と
オフィス北野の代表森昌行氏が回想しておられます。
そしてこれが、映画で流れているヴァージョン。
何ともいえない(言葉にできない)
…ですね