徒然庵

Taka@書き人
日常のとりとめのないこととか。
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久石譲報

2005-12-25 11:38:34 | 徒然

最近滅法寒くなって、いよいよ部屋にこもりっきりの生活が続いております。季節の移ろいも早く、露天風呂に入りながら粉雪の降りしきる寒空を見上げると、ああまた長くて寒い冬がやってきたんだな、と実感する次第です。冬って好きじゃないけど、嫌いでもないです。やっぱり冬あっての春、冬あっての夏ですから。おいしいものも多いし(笑、なにより人の優しさが暖かく感じる季節ですよねー。

冬にちなんだ久石譲の耳より情報を幾つか。今月初めに「World Dream Ochestra」(以下WDO)と題して、公式には第二回目の企画(プロトから数えれば3回目)のコンサートが開催されました。これはどういうものかというとですね、今までの久石譲のコンサートは彼自身の曲のみの構成で行われていましたが、このWDOでは久石譲チョイスの、他の音楽家(主に映画音楽)の曲を中心に構成された、久石譲アレンジによるものなんです。
去年の第一回目はハリウッド中心のアメリカンスタイルで、ハリウッドオーケストラの主席トランペッターを迎えてのコンサートでした。「スターウォーズ」メインテーマも聞けたりして、今までオリジナルを重視していた彼自身のスタイルからは予想もできない、まさに自分の壁をまた一つ越えたな、という感がしたものです。
今年のWDOは、パリの映画音楽や観劇音楽中心のしっとりとした大人向けの選曲となっています。年の瀬を迎えてなにかとせわしなくピリピリとしてくる世の中にあって、少しの休息と安息をプレゼントしたいという意図があるようです。
CDが早くも発売されているのでそれは入手したんですが、実は自分は残念ながら今回は2つの理由で行くことができませんでした。まず大きな理由の一つには仕事のスケジュール的に不可能だった事があります。そして、もう一つは久石譲本人の曲や新曲が聞きたいので、今回はあんまり無理してまで行くことはないかなと。けど、半年に一遍は久石さんのコンサートに行かないと禁断症状(ぉ)が出る体になってしまったワタクシにとって、結構キッツイ時期になってまいりまして、そんな時にWonder(久石譲オフィシャル)から無料配信の速報が。正直超嬉しかった(笑。 下記サイトよりストリーミングで視聴できます。コンサートの雰囲気だけでも味わって頂ければ幸いです。

久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ 12月の恋人たち

CDに入っていない曲も多数聞けたので、ホクホクです。
でも・・・まあなんでもそうだと思うんですけど、やっぱり生にはかないませんよね。
久石譲コンサートについて色々と書こうかなと思ったんですが、長くなりそうですしまたの機会にします。

もう一つ久石譲報を。
12月17日封切りの、「男たちの大和」の映画音楽を久石さんが担当されました。第二次世界大戦中の戦艦大和の悲劇に関わる人たちの人間ドラマを描いたこの作品は、主演反町隆、中村獅童、鈴木京香、主題歌は長渕剛。
以前の映画「壬生義士伝」の出来が素晴らしかっただけに、今回も楽曲がどんな感じになっているのか、楽しみです。私の説明より関係者の方がより真に迫ってくると思います。ワンダーのこんなレポは、とりわけ興味をそそるところとなっています。

 8月下旬には大和のall rush試写が東映ラボテックにて行われた。ホルンを主体とした大和のテーマ曲など数曲のデモをスタッフ、監督、東映関係者に初披露。ワンダースタッフしか気づいてないかもしれないが、最初ということで非常にピリピリ雰囲気が本人からはでていた。結果はポジティブな反応ではあった。しかし本人は納得はしてない様子。映画のディープな悲劇的な部分を久石は、反対に明るく包もうと試みているようであった。

 角川氏立ち会いの試写が同月にもう一度行われた。角川春樹氏について、「本気で物をおっしゃる方で、中途半端なしで本当に素敵な人だ」と後日語っている。試写前に角川氏は、久石に「泣ける心が動かされるメロディーが欲しい」と要請。相当久石音楽に期待してる模様。その後2人で個室にて密談有り。何が話されたかは本人のみぞ知るところ。

 ここからが、テーマが決まらず、苦悶の日々が続く。最初に仕上がったテーマ曲は好評ではあるが、久石は何かしっくりこないと試行錯誤。そして次に上がってきたテーマ候補曲も同じくして、断念。その後その2つを1つにまとめようとするがこれも断念。時間は刻々と過ぎていく。

 世界に入りきるのに苦労していた。深夜のスタジオ作業のあと、スタッフに囲まれた久石は、あの「生きている意味がわかった」という台詞は何がわかったんだろう?とみんなに尋ねていた。それぞれが答える言葉にふとうなずいたり、そうか、、、と考え込んだり、、、この映画の意味、戦争の意味、大和のテーマを模索している時の久石からは本当にある領域に足を踏み入れていくような悲壮感にもにたオーラがでていた。

 そして、ある日、「なんか変なのが出来上がった」との一言、スタッフ全員でスタジオに入りその曲を聴いたとき、その場の時は完全に止まった。久石が「俺このシーンが好きなんだよな」といっていたクライマックスを奏でる音楽に久石音楽の神髄をみたような気がする。ここまで自分を追い込める人間が他にいるのだろうか?その壮絶なシーンを超える迫力、久石の音楽が大和のテーマと同化した日ではなかったのではないかと思う。


仕事が落ち着き次第、是非自分も見に行ってみたいと思います。
なんかねー、最近ねー、これは見たい!って思う映画あんまりないんですよね。。。
邦画洋画に限らず。
それだけに、ね。

最後に、幾つかの受賞情報を。
LAFCA {The Los Angeles Film Critics Association}で最優秀音楽賞、第4回(2005)大韓民国映画大賞(MBC主催)で、久石が映画「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」の音楽で最優秀音楽賞を受賞。
凄いですねー、いよいよグローバルになってきました。

久石譲公式ウェブサイト


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