燈子の部屋

さまざまなことをシリアスかつコミカルかつエッセイ風に(?)綴る独り言的日記サイトです

付添い 1

2001-05-20 00:00:01 | 母の病気のこと(完)
先週は体調が悪くて行けなかったので、きのう、病院へ行った。
もっと早く起きたかったけれど、どうにもならなくて、なんとか起きたのが8時過ぎ。
あまりお腹が空いていなかったし、時間もないので、朝食を摂らずに出かけた。
電車の乗り継ぎはタイミングがよすぎて、
車内で食べようとキヨスクでサンドイッチとお茶を買うのにもハラハラした。
長距離電車のボックスシートは、こうして飲み食いできるのがありがたい。
土曜日の9時半は人もまばらで、あまり気兼ねせずに済む。

駅に着くと、時間節約のため、やっぱりタクシーに乗る。
急に、暮れのことを思い出した。
その日、行き先を告げて乗り込むと、少し走ったところで、やおら運転手が、
「大変ですよねぇ。やっぱり休みは交代なんですか?」と聞いてきた。
「は?」と聞き返すと、「暮れとか正月とか」

…どうやらこのおじさん、私を病院関係者だと思ったらしい。
そのまま話に乗ってもよかったけれど、一応、お見舞いであることを告げた。
するとおじさんは笑ってごまかしたけれど、私の雰囲気ってどういうのなんだろう?

病院に着いた。
いつものように受付で面会票に記入し、係りの人に連絡してもらう。
外をまわって閉鎖病棟へ行き、各踊場にリネン類の入った青い大袋が
いくつも積み重ねてある階段を、母のいる3階まで昇る。
ウーロン茶だと思われる匂いがここまで漂ってくる。
インターホンを押すと、しばらくして職員がパタパタと廊下を走ってくる音が聞こえ、
ガチャガチャと扉を開けてくれた。
「あ、外科ですね?」
職員がすぐさま尋ねてきた。
よかった。
金曜日に電話を入れて、外出許可を取り付けておいたのが、ちゃんと伝わっている。
母は、もう帽子を被り、鞄をたすきがけにして待っていた。
詰め所(と私は勝手に呼んでいるが)で外出日時を書き込み、お昼の薬をもらう。
今日は、まだ残っていた冬物をアパートに持っていき、
代わりに夏物をまた少し持ってこなければならなかった。
先に外科へ行こうとして一度外へ出たものの、
よく考えると、午前中の診療時間には遅れそうな気配だったので、
母や職員には悪かったけれど、もう一度部屋に戻り、荷物を取ってきた。


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