※一部ネタバレあり、ご注意を※
映画『ルビー&カンタン』(2003年仏)をレンタルで観た。
これほどオーソドックスなコメディ・アクションは久しぶり。
コメディは当たり外れが大きいので、借りる時は結構迷うのだが、
これぞまさしく古典的ドタバタ喜劇の王道を行く「大当たり~♪」である!
まずテンポがいい。
一から十まで逐一描くような野暮な作りをしていない。
それでいて、「今の、どういう意味?」と首を傾げるような場面もない。
次々と気持ちよく笑える。
そして、ジェラール・ドパルデューのカンタン!
周りの空気を読めないヤツ、というよりも、自分の置かれた状況を理解できず、
自分からわざわざリスクを招いているように見えるほどの天才的な「アホ」!
観ればわかるが、アホを笑うと言っても、そこには陰湿さなどひとかけらもない。
思わず抱き締めたくなるような、どうにも愛さずにはいられなくなるアホなのだ。
その絶妙なアホさ加減に、笑い涙の乾く暇もない。
彼を観ていてジョニー・デップのジャック・スパロウ船長(『パイレーツ・オブ・
カリビアン/呪われた海賊たち』)を思い出した。
ドパルデューもデップも、本当に役者だなあ~、と思う。
そんなカンタンに運命的な出会いが訪れる。
彼に親友呼ばわりされ、付きまとわれて振り回されるのがジャン・レノのルビー。
クールに決めたいのにことごとく足元をすくわれてしまう。
ギャングの親分の女を寝取ってしまった自分のせいとはいえ、
親分に彼女を殺されて黙っていられるはずがない。
だが、さっさと済ませるはずだった復讐計画はちっとも進まないばかりか、
なぜか次々に負ってしまう怪我がどんどんグレードアップしていく始末。
いったいこの先どう収拾つけるんだろう、となっていく。
カンタンはルビーと故郷で酒場を共同経営するという勝手な夢を描く。
その空き店舗になっている酒場を隠れ家に使おうとルビーを連れてくると、
そこにはルビーの殺された彼女に生き写しの不法滞在者がいた。
当然ルビーはかなり気にしている。
そうなるとカンタンには彼女の存在が邪魔でしようがない。
憧れの兄ぃに惚れ込んだ弟分が兄ぃの彼女に嫉妬するようなものである。
ついにカンタンは、ギャングにルビーの居場所を密告する。
彼女への嫉妬がルビーのほうへ向かったのか…?
そうとは知らずにルビーは彼女を連れて隠れ家を出る。
だがそれは、彼女を連れて逃げるのではなく、彼女を無事に逃がすためだった。
その親切のお返しに彼女は、カンタンの密告電話を盗み聞きしたことを打ち明ける。
怒り心頭になったルビーが急いで隠れ家に戻ると、
ルビーに逃げられたと思ったギャングの子分たちがカンタンをボコボコにしている。
カンタンは一発で相手を伸すことができる腕前なのに…!
そう、あの密告電話は、ルビーを逃がすためのおとり電話。
いつものように一発で子分を伸してしまっては、
親分が子分と連絡が取れないのを怪しんで、また次の子分を放ってしまう。
それではまずいとルビーの逃走時間を稼ぐために、
カンタン自らサンドバッグになっていたのだ。
こうなると、いったいカンタンは本当にアホなのかと疑いたくなるが、
ここは素直にカンタンの義侠心に打たれておこう。
そしてルビーとカンタンは、子分たちを逆手にとって、
復讐計画を遂行するためギャングの家に乗り込んで行く―
無条件に笑えて最後までニヤリとさせられる後味のいい作品だった。
ドパルデューについては、これまでに深刻な映画しか見たことがなかったので、
この映画で彼のコミカルな魅力を発見することができた。
お気に入りの1本、かな。
そうそう。最後にもう1つ。
飲み食いしながら観るのは不可能だ。
(次を読む ※ネタバレあり)
映画『ルビー&カンタン』(2003年仏)をレンタルで観た。
これほどオーソドックスなコメディ・アクションは久しぶり。
コメディは当たり外れが大きいので、借りる時は結構迷うのだが、
これぞまさしく古典的ドタバタ喜劇の王道を行く「大当たり~♪」である!
まずテンポがいい。
一から十まで逐一描くような野暮な作りをしていない。
それでいて、「今の、どういう意味?」と首を傾げるような場面もない。
次々と気持ちよく笑える。
そして、ジェラール・ドパルデューのカンタン!
周りの空気を読めないヤツ、というよりも、自分の置かれた状況を理解できず、
自分からわざわざリスクを招いているように見えるほどの天才的な「アホ」!
観ればわかるが、アホを笑うと言っても、そこには陰湿さなどひとかけらもない。
思わず抱き締めたくなるような、どうにも愛さずにはいられなくなるアホなのだ。
その絶妙なアホさ加減に、笑い涙の乾く暇もない。
彼を観ていてジョニー・デップのジャック・スパロウ船長(『パイレーツ・オブ・
カリビアン/呪われた海賊たち』)を思い出した。
ドパルデューもデップも、本当に役者だなあ~、と思う。
そんなカンタンに運命的な出会いが訪れる。
彼に親友呼ばわりされ、付きまとわれて振り回されるのがジャン・レノのルビー。
クールに決めたいのにことごとく足元をすくわれてしまう。
ギャングの親分の女を寝取ってしまった自分のせいとはいえ、
親分に彼女を殺されて黙っていられるはずがない。
だが、さっさと済ませるはずだった復讐計画はちっとも進まないばかりか、
なぜか次々に負ってしまう怪我がどんどんグレードアップしていく始末。
いったいこの先どう収拾つけるんだろう、となっていく。
カンタンはルビーと故郷で酒場を共同経営するという勝手な夢を描く。
その空き店舗になっている酒場を隠れ家に使おうとルビーを連れてくると、
そこにはルビーの殺された彼女に生き写しの不法滞在者がいた。
当然ルビーはかなり気にしている。
そうなるとカンタンには彼女の存在が邪魔でしようがない。
憧れの兄ぃに惚れ込んだ弟分が兄ぃの彼女に嫉妬するようなものである。
ついにカンタンは、ギャングにルビーの居場所を密告する。
彼女への嫉妬がルビーのほうへ向かったのか…?
そうとは知らずにルビーは彼女を連れて隠れ家を出る。
だがそれは、彼女を連れて逃げるのではなく、彼女を無事に逃がすためだった。
その親切のお返しに彼女は、カンタンの密告電話を盗み聞きしたことを打ち明ける。
怒り心頭になったルビーが急いで隠れ家に戻ると、
ルビーに逃げられたと思ったギャングの子分たちがカンタンをボコボコにしている。
カンタンは一発で相手を伸すことができる腕前なのに…!
そう、あの密告電話は、ルビーを逃がすためのおとり電話。
いつものように一発で子分を伸してしまっては、
親分が子分と連絡が取れないのを怪しんで、また次の子分を放ってしまう。
それではまずいとルビーの逃走時間を稼ぐために、
カンタン自らサンドバッグになっていたのだ。
こうなると、いったいカンタンは本当にアホなのかと疑いたくなるが、
ここは素直にカンタンの義侠心に打たれておこう。
そしてルビーとカンタンは、子分たちを逆手にとって、
復讐計画を遂行するためギャングの家に乗り込んで行く―
無条件に笑えて最後までニヤリとさせられる後味のいい作品だった。
ドパルデューについては、これまでに深刻な映画しか見たことがなかったので、
この映画で彼のコミカルな魅力を発見することができた。
お気に入りの1本、かな。
そうそう。最後にもう1つ。
飲み食いしながら観るのは不可能だ。
(次を読む ※ネタバレあり)
ラストはともかく道中の掛け合いは思わず笑ってしまいますよね!
個人的にはブーブークッションと牛の鳴き声の
エピソードがくだらなくて好きでした☆^^
こちらこそありがとうございます。
あのぅ。。。
たった今、気づいたのですが。。。
プロフィールにある「M」とは、もしや、「男性」という意味でしょうか?
てっきりHNだと思ってコメントしてしまいました。。。
申し訳ありません
>ブーブークッションと牛の鳴き声
!!
あの畳み掛けてくる笑いには逆らえなかった。。。
本当に楽しい映画です^^