「こんな話、逆に自分がシラフだとできないよ。」
「だよねぇ。」
タバコの煙を吐くと
自分は続けて
「何でこんなこんな感じになったんだろうね。何で別れたんだろうね。」
今まで何度も別れた理由は話してきた
互いに相手が別れを切り出してきた
なんていつもお酒を飲みながら話してきた
なのに
いまさら
「なんで?何でそう思うの?今だって仲がいいのに。」
彼女の不思議そうな顔
これ以上に何を望んでるの?
と
言いたげな困惑した顔
「自分の理想は一緒に仲良くすごせる普通の家庭なんだよ。お前だったらお酒も好きだし食べ物の趣味も同じだし。一緒に台所に立ってつまみ作りながらお酒飲んだりできる事なんだ。スノボも好きで旅行も好きで、一緒にずっと楽しい時間が過ごせる人と一緒に居たいなって・・・・・・。そうしたら、やっぱり自分はお前と一緒に居るのが幸せなのかなって。一緒に居たいのかなって。」
「けど、・・・・・」
彼女の言葉をさえぎって自分は言葉を続ける
「けどね、自分の中で腹が決まらなくて。だから、悩んでてね。言うかどうか迷ったし、自分勝手だとわかってるし。」
「それにいまお前がいいと思ってる人。たぶんうまくいくと思うよ。さっきお前次第だって言ったけど他の要因もあるって言ったよね?彼とはうまくいくと思うよ。ただお前次第でうまくいくと思うし幸せの定義は分からないけど結婚して子供もできるんじゃないかな。そして、他の要因っていうのが俺の事だった。」
彼女の物言いたげな様子を尻目に
自分は一人で勝手にしゃべっている
今までためていたものを吐き出すように
できるだけわかりやすく気持ちを言葉にしていった
「縒りを戻すっていってもJJだけの気持ちでどうにかできるものじゃないでしょ?私の気持ちもあるんだし。それに、時間が経ったからいいところばっかり思い出すだけだよ。だって分かれた後JJは私に「絶対お前とは結婚できない。」って言ったの覚えてる?」
こんな時だけ
調子のいい彼女の記憶力だと
普段都合の悪い事はすべて忘れているくせに
こんな時には覚えてるなんて
彼女がいま意中の彼とうまくいくかどうかは自分が要因に
なんて
とんでもなくえらそうな事言ったものだ
けれど
それは自分が二人の邪魔をしたり
横恋慕をいだいたりするわけではない
自分の気持ちが
彼女の思いを阻害してしまう
かもしれない
そう思うゆえだった
「まぁ私今度彼と二人で温泉行ってくるしね。けど私だまされてるのかなぁ。彼は私のこと本当に好きなのかナァ。また体だけが目的なのかナァ。」
喜びと不安が混じる彼女の表情
過去にだまされた経験があるし
むしろ今の仕事から逃げ出して
結婚したい
子供がほしい
というのがにじみ出ている
彼のことが好きだというより
逃げるきっかけになってほしいと言わんばかりに彼への期待が願望として現れてる
以前にも聞いていた彼とのいきさつ
出会いやデートの話
むしろ相談相手になっていたし
なのにいまさら複雑な感情がこみ上げてくる
「お前が男とすぐ寝るからだめなんだろ。男って言うのは手に入らないから手に入れたくなるものだし。簡単に手に入るものは利用するだけだろ。」
言葉を言い終わる前か終わると同時に
彼女に後ろから抱き着いていた
「なんで、自分の事大事にしないの?そんなに簡単に何で寝るの?もっと自分のことを大事にして幸せを見つけろよ。」
温泉に行く彼といけばきっとうまく行きそうな気がする
けれど
うまくいってしまえばこの関係も終わってしまう
不安を拭うように出たのだろうか
さっきまで未練がましい事を言っていた男とは思えないような言葉をはく
本当に彼女の幸せを願っているのか
自分すら腑に落ちない言葉を平然とはく
「俺だってお前と会ってすぐにお前の事を抱いて、好きでもないお前と付き合ったから。だから他の男も同じなんじゃない?」
あぁ改めておれ文才ないわ
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