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「他に6人殺害」筧千佐子被告

2015年03月06日 | ヒトゴロシ
<青酸連続殺人>筧被告「他に6人殺害」 遺産目当て示唆

青酸化合物による連続殺人事件で、京都と大阪の男性2人を殺害したとして起訴された筧(かけひ)千佐子被告(68)が他の高齢男性6人についても、青酸化合物を飲ませて殺害したと供述していることが捜査関係者への取材で分かった。遺産などの金銭目的だったことも示唆している。大阪、京都、兵庫、奈良の4府県警は近く合同捜査本部を設置し、千佐子被告が6人の殺害にも関わったかどうか慎重に捜査する方針だ。

一方、千佐子被告は大阪の男性にカプセル入りの青酸化合物を飲ませる際、サプリメントと偽った旨を供述している。借金返済に困っていたのが動機だと説明しているという。

捜査関係者によると、千佐子被告は1994年に最初の夫を亡くした後、結婚・交際した約10人の高齢男性と死別を繰り返し、約10億円の遺産を受け取ったとされる。大半は結婚相談所で知り合ったという。

このうち、起訴された2件は関与を認めたとされているが、それ以外に兵庫県の3人、大阪府の2人、奈良県の1人の計6人を殺害したことを認めているという。いずれも青酸化合物を飲ませたとしている。

しかし、6人は病死と判断されたために司法解剖されておらず、青酸を飲まされたことを直接示す証拠はない。千佐子被告の供述内容にはあいまいな点もあり、殺人罪を立証するのは容易ではないという。

ただ、6人のうち、2009年5月ごろに死亡した神戸市の男性(当時79歳)と13年9月に亡くなった兵庫県伊丹市の男性(同75歳)については、容体が悪化して病院に運ばれた時の診察記録などが残っており、優先して捜査するとみられる。

神戸市の男性の場合、その症状は青酸中毒と矛盾しない内容とされており、診察した医師も「当時、青酸中毒を疑っていた」と警察に証言しているという。

神戸市の男性は容体が悪化してから約1年半後に死亡していることから、捜査当局が殺人未遂罪の立件も念頭に置いている。

千佐子被告は13年12月に夫の筧勇夫さん(同75歳)=京都府向日市、
12年3月に交際相手の本田正徳(まさのり)さん(同71歳)=大阪府貝塚市=を殺害したとして起訴された。

(毎日新聞 2015年3月6日)

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