黒部川扇状地は 水と風のとおり道…

自然の不思議をさがす「小さな旅」が好きです

金子みすゞと矢崎節夫さんの講演レポート

2023-04-09 06:40:45 | 四季つれづれ

あの3月11日にあまり聞きすぎたので少し拒否反応してたかもしれない。朗読教室のテキストでみすゞさんの詩を読み、関連本を読んで足跡をたどりたまたま彼女に光をあてた矢崎節夫さんの講演をきき、気持ちが一変する。講演レポートを書いて残そうと思った。

講演 矢崎節夫さん(童謡詩人・金子みすゞ記念館館長)    

2023-3-25 13時から西田美術館にて 若井直美

『こだまでしょうか、いいえ、だれでも。』なんだか最後の一行がよくわからなかった人いませんか。矢崎さんによれば「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」って返事したのは山彦こだまではなくて遊んでいた相手です。「ごめんね」って言うと「ごめんね」と返事したのも相手。たとえば「おはよう」というと「おはよう」と返ってきますよね。うれしさはこだまします。良い言葉を何度もくりかえしてください。                  矢崎さんのお話は、わかりやすく優しくあたたかく、金子みすゞさんの魂の伝道師というにふさわしい語りでしたので雰囲気をそのままに口語文を綴ってみました。

「優しい」という字は、憂いの横に人がいます。辛いことはなかなか人に語れない。だからそばにそっとより添う。辛いことにその人が答えを出すまで そばで話をきいている。                       こどもがころんで「痛いよ~」と泣いたら、大人は「痛くないよ、泣いちゃだめ」と言ったりします。でも「痛いね~痛いよね~」と言って、時には「痛いの飛んでけー」とより添えば痛くないですよね(^^♪ Understandという言葉があります。理解するというのは「そばに立つこと」上からではなくて、わかるところまで同じ目線におりていく、ということなんですね。

<わか> と <かわ> 何かが本当にわかると人は変わります。ある時急に、何かがふっとわかる時があります。そんなことを何度も経験していつのまにか人は「自分らしく」なるのかもしれません。          わかった時、人は変わります。

〇みすゞさんの詩に「ぬかるみ」がありました。

このうらまちのぬかるみに 青いお空がありました。

とおく、とおく、うつくしく、すんだお空がありました。

このうらまちのぬかるみは 深いお空でありました

 〇私は若かりし時、子供が好きではなかったのです。長女はフランスで生まれました。帰国しても子育てが辛いときがありました。そんな時、幼い娘は土の地面の水たまりを見て「おかあさん、こんなところにお空があるよ」と言いました。                              外国は石畳なので彼女は土の道のぬかるみを知らなかったのです。まわりと違う子育てでも楽しい!と思えるようになり、そのころから古里富山の見方が変わったのかもしれません。

 <みすゞさんと祈り>

みすゞさんのまなざしはどこを見ているのでしょう。         「すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。」みすゞさんの詩はいつも「あなた」が先で、「わたし」があとです。いつも一緒にただそこに居てくれる。

見えないものも、見えるものも、生も、死も、壮大な宇宙さえも詩われているけれど、決して神や仏や宗教にとどまっていません。みすゞさんのまなざしは、小さいもの、力の弱いもの、名も無きもの…地球という星にあるすべてのものへそそがれています。                    さいごにたくさんの言葉を紡いで私たちは生きています。言葉には色があります。濁った色より澄んだきれいな色がいいですね。私はなるべく汚い言葉は使いません。

ウクライナに必勝しゃもじを持って行くのは優しさではありません。「みんなちがってみんないい」私は本当のいい人になりたいです。           (30分の予定が1時間に延長となりました。人柄があふれた講演でした。)

関連本の多さに驚きます。なかでも心に残った関連本3冊。

詩人 矢崎さん 2冊目の詩集

 


ラジオから「3月3日金曜日、生きてまた会いましょう」

2023-02-09 16:54:54 | 四季つれづれ

最近 iPadにNHK のらじる☆らじるのアプリを入れて「聴き逃し」を選んで聞いています。朗読は「新日曜名作座」などレベルが高い。音楽番組は色々あるしバラエティも多種多様。

先日バラエティの区分で「みんなでひきこもりラジオ」というのがあり何気なく聞いてみてびっくりしました。

引きこもり歴10年とか 「自分は死にたいけどあなたは生きてください」とかのメッセージが読まれています。アナウンサーは栗原望(くりはらのぞむ)さん、若い男性です。引きこもっている方の手紙も読まれました。

実際にハガキやメールを出したりしている人は一歩前へ出る勇気がある人、そうじゃなくて暗いトンネルの中にいてこのラジオを聴いている人がどれだけ多いのかしら、と想像すると胸が痛い。50歳以上の人も何人もおられました。月に1回第一金曜日の午後8時05分から1時間。

3年前くらいから放送されていた模様。初めて聞いていて最後の挨拶に耳を疑いました。栗原さんは「来月の3月3日生きてまた会いましょう」と言いました。

きっと「生きて」と言いたい何かがあったのでしょう。

戦後生まれの団塊の世代の私は戦争のない年月を生きてきました。 まさかの戦争 誰でも良かった、という殺人の動機や無差別の大量殺人など、とても想像できない 時代ではありますが、それでも知らなければいけないことがあります。


多数派?少数派? あなたはどちら?

2023-01-15 16:31:52 | 四季つれづれ

「自粛バカ」池田清彦 宝島新書 を読んだので感想文を書いてみた。

中国のゼロコロナ政策を疑問視している私たち日本人だが、ほんの少し前
なんと国民の9割が政府のコロナ自粛要請に従ったという。
民度が高いから!ではなくて「自粛バカ」だったかと本を読んで納得した。

この本の底に流れるのは「多数派と少数派」の話。
最近は「マジョリティとマイノリティ」ともいうが。
多数派が暴走するとどうなるのか。

マイノリティの定義は「非主流」
私は若い頃から皆と同じ行動ができないほうで、常に少数側に
いて現在に至る。体制側にいるのは苦手。
しかし、周りの人と違うとみなされたら排除され、いじめの対象になる。
多数派の彼らは強い相手には大人しく、いじめても良さそうな相手を物色する。
対抗するなら「相手を批判する理論が必要」なぜいう通りにならないか、を相手が    納得してくれるまで説明しないといけない。                     多勢に無勢なら相当な覚悟と多大なエネルギーが必要だ。

一方、マジョリティはなんとも手強い。

劫初からサルも人も多勢につけば有利と知っている。
社会的には政権寄りにいれば意見をリードできる。
こちら側にいる限り心の平安を保てる。
 日本には「なんとなく空気を察する文化」があり説明されなくとも
多数派を選択し、強い同調思考の中でいきる。
そして日本は特に無宗教という特性があり「すべては自然現象」として
責任を回避し前例のままにとあきらめてしまうところがある。

「自粛バカ」「自粛警察」のようにあっさり権力の言うなりになってしまう。
SNSの時代に権力のある側が多数派の場合、確固たる考えがない人・
勝ち馬に乗る人・無意識に無難な選択をする人は常にマジョリティ。

みんな一緒はキケン。今こそマイノリティ志向が大事。
空気を読めるふりをしない。反対の情報に注目する。
いつの世も「打たれても出るクイ」でありたい。

2023-1月

 


富山の冬に「白群色」の空があるという

2022-12-16 08:58:48 | 四季つれづれ

色のことを調べようと、本棚の「色の名前」(角川書店)を手にとった。

2019-5-13日の天地人の切り抜き記事がはさまっていた。

コラム氏の友人カメラマンが見た「白群色」は雪化粧した立山連峰の

浮かぶ空の色、それは「幻の色」と発信されていた。

ー岩絵具の青色の顔料であるアズライトという石を砕き細かい粉末状

にしてできるやわらかい白みを帯びた青色が「白群色」だという。

若いころの私にとって、富山は「灰色」だった。

しかし、年をとるにつれ、富山の色は青や緑色に変化して透明感を増している。

あらためて「色の本」のページをゆっくり繰ってみる。

ネイチャープロ編集室のシリーズ本は高価だが、地球の自然の多彩な画像

と豊かな日本語で埋め尽くされていてあきることがない。

カヤドウフリーイベント-野あそびワークショップの5年間は1枚の葉っぱ、

ひとひらの花、輝く実たちを見つめてきた。

この不思議で魅力的な世界をどう伝えたらいいのかな?と言葉を失うこと

もあった。そうでなくても消えていく脳の中の語彙たち。

令和5年は、しばらくは言葉の森に分け入ってみようと思う。

 

 

 


70代の終活ブログ 2022年師走にスタート。

2022-11-25 23:01:49 | 四季つれづれ
16年にこのブログをスタートしたころは68才。
2018年4月には黒部市のパッシブタウンで開催される
カヤドウフリーイベントの実行委員となり地元での
自然体験活動することにわくわくしていた。
毎月行われるイベントの中でネイチャーワークショップ
5年間続けて2022年の11月に卒業。
コロナの時期もあったけど刺激的で豊かな日々、交流を
少し書き留めておきたい。
 
多忙を理由に休止したブログをなぜ再開するのか?
①インスタグラムを習って発信しているが、写真と
簡単な文章では伝えきれないことを800字くらいの
文章にまとめることは脳の活性化にいいかも。
 
②今やググればすべての情報が手に入ります。
自分だけの情報をコツコツ発信する必要もないから
記録重視。
 
74才ワカッチの田舎暮らし
100才時代に向けてどう生きていくのでしょうね(^^♪
 
小学生女子作 野あそび 葉っぱのピザ