シリコンバレーで綴る弁理士日記

創英特許事務所の米国オフィスに駐在する弁理士が日常の出来事や発見を書き綴ります。

(34) シリコンバレー発祥の地

2005年12月12日 | シリコンバレー
今から約70年前。このエリアがシリコンバレーと呼ばれる前のお話です。

むかーし、むかし、スタンフォード大学のある教授が学生達に向かって、「東海岸の大企業で働くのではなく、この地域でエレクトロニクス・カンパニーを起業してみたらどうだ?」と唱えていました。これを真っ先に実行したのが、William Hewlett(ウィリアム・ヒューレット)さんと、David Packard(ディビッド・パッカード)さんの2人でした 最初は資金が無かったので、立派な研究所や工場を建てることはできませんでした。そこで、2人は小さなガレージ付きの民家を借りて、日々そのガレージで研究開発を進めました。。。

これはもう有名なお話ですね。
シリコンバレーの起源がいつであるかは色々と意見があるようですが、成功した彼ら2人を何らかの面で目標として、多くの企業家が夢を描きながらスタートアップを始めたのは事実ではないでしょうか。そのおかげで、半導体・インターネット技術が躍進し、今ではこのように国境を越えて簡単に情報をお伝えできるようになりました。

今回の写真は、1週間程前に修復作業が完了したばかりの「ガレージ」です。このガレージは住宅街にあるので、周囲の住民に迷惑がかからないようにするために普段は公開されていません(道路から外観を眺めることはできると思います)。

ところが、今週末は特別に一般公開されるという情報を入手したので、何年に一度あるか分からないこのチャンスを見逃す手はないと思い、踊る気持ちで現地に向かったのでした。本当は予約制だったようですが、その場でお願いしてみたところ快く見学の許可を頂けました。ガレージの中には彼らが使っていたデスク、工具、機器等のレプリカが置いてあり、当時の様子が見事に再現されていました(コンクリートの床は、当時のままだそうです)。

今でもどこかの住宅街にあると噂では聞いていたガレージ。思いもよらず間近で見ることができ、シリコンバレーへの愛着が湧いた一日でした。

December 11, 2005

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