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タテ社会の人間関係 その19

2016-09-11 19:31:39 | 世間

組織としての年功序列の長所は、いったん雇用関係が設定されれば、その後、何ら変更・是正の処置をとる必要がないというシステマティックな運営にある。もちろん、この方法をとる前提には、個人の能力差というものをミニマムに考えるわけで、それはせいぜい学歴差といった大雑把な枠によるわけである。(p77)

日本社会における根強い序列偏重は、年功序列制などという近代社会に発達した制度を取りあげるまでもなく、私たちの日女生活(長い伝統を持つ)においても遺憾なく発揮されている。

第一に、私たちは序列の意識なしには席に着くこともできない((上座・下座など)日本間のしつらえは、特に決定的な作用を果たしている)し、喋ることもできない(敬語のデリケートな使用、発言の順序・量などに必然的に反映される)。(p82-83)

能力主義貫徹が、日本社会では、いかに困難なものであるかは、次の例によっても十分なはずである。会社のような組織体でなく、個人の能力で100%活動できる作家や俳優のような職業に従事する人々の中にまで序列意識が根強くあることである。例えば、ある文学賞を授与されたある作家の言として、「受賞できて嬉しいが、先輩を差し置いて私ごときものが受賞するのは・・・である」という文句があったり、(p84)

日本では、これ(反論)は口答えとして慎まなければならないし、序列を乱すものとして排斥される。日本では、表面的な行動ばかりでなく、思考・意見の発表までにも序列意識が強く支配しているのである。(p86)


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