新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

ネコハギ:猫萩(足元の小さい秋)

2006-09-06 06:18:03 | 植物観察1日1題
猛烈な残暑の日、万博公園に隣接する病院に入院しました。窓外に広がる公園の緑は不変でしたが、昨5日退院し、2週間振りに外の空気に触れたとき、季節ははっきりと夏から秋へ移っていました。
荒治療で、3日前までベッドに縛りつけだったというのに、退院のその日に”むかご“のネタ探しに散歩に出るというのですから、さすがに妻も呆れ顔で、それでも介添え役としてついて来ました。
普通に歩けば10分ほどの近所の道を、少しおぼつかない足取りでゆっくり歩きましたが、夕風の音だけではなく、足元の草々もしっかり秋の到来を告げていました。
危うく見過ごしそうになった小さい白い花は、土手から灌漑水路に垂れ下がっていたネコハギ:猫萩(マメ科ハギ属)でした。
本州、四国、九州から朝鮮、中国に分布し、日当たりのよい草地や畑地に生える多年草です。茎は細い針金状で、長さ30~60cm、地面を這ってひろがります。互生する3出複葉の小葉は長さ1~3cmの広楕円形~広卵形です。
7~9月、葉のつけ根に長さ7~8mmの白い蝶形花を3~5個ずつかためてつけます。旗弁の基部はわずかに紅紫色を帯びます。
ネコハギの名は同じハギ属のイヌハギ(犬萩)に対するもので、全体に薄黄色の毛が多いことによります。
久しぶりの野外、お目当ての山萩は、なぜか当地では開花はまだでがっかりでしたが、一番先に出会ったのが、猫の名がついているものの、れっきとした萩の仲間でしたので満足でした。

(御礼:今回の入院に際しましては、多数の方からご心配をいただき恐縮しています。さいわいに予後の経過も良好ですので、当面は近場の観察を主に、少しペースを落としてでも”日記“を続けてまいりたいと思っています。今後ともご支援ご指導のほどをよろしくお願いいたします。むかご拝)