人騒がせでした。

胃潰瘍？十二指腸潰瘍？腸捻転？盲腸？胃痙攣？
それとも子宮？
　
どこからか分からない激痛で目が覚めた。
両親はまだ帰ってきていない、朝の８時半頃。
　
まともな言葉も出せず、息をするのも苦しい。立ち上がるのもままならない。
思考はほとんどまとまらず、携帯にかければいいのに、悲鳴を上げながら姉の部屋まで体を引き摺っていった。
言葉にならない。
とにかく『痛い』とだけ伝えて。
　
ショーツしか履いていなかった私に布団をかぶせ、姉はネットで調べ始めた。
救急車呼んで欲しかったですけどね。
結局１時間くらい調べたり、温めのココアを出してくれたり服を着せてもらったりして、タクシーを待った。
近くには大きい総合病院が２つもあるというのに、何故か姉は遠い小さな診療所へと私を連れて行った。
レントゲンを撮って、検尿して熱を測って。診断を受けたけれど先生もなんだか分からない。
　
みぞおちの辺りから捻じ切れるような痛み。
意識は遠退き、声を掛けられて戻ってきてを繰り返す。
　
下腹部を圧され、苦痛に声を上げた。
真っ直ぐに体を伸ばすことが出来ない。
　
しかし、熱も無ければ検尿の結果異常も無い。レントゲン写真にも異常は見つからない。嘔吐感も下痢の症状も無い。
いつも以上に暴飲暴食も無い。お酒は飲んだがだいぶ薄めたウィスキーを二杯程度。全く酔う程の量じゃない。煙草もいつも通り。
お腹が減っていたのに無理をして眠りに就いたくらいだ。
それと痛みで目が覚めた所為か、いつもよりも寝不足だった。
　
それくらいだ。
　
大きい病院を紹介するからと言われ、とにかくベッドで痛みに耐え続けた。
姉がついてきてくれて本当に助かった。姉は最近優しくなったな。他人の為に自分の時間を割くことをしてくれるようになった。ありがたい事だ。
　
とにかくまたタクシーを待って、我が家の方向にある総合病院の救急へ。
しかし、タクシーを待つ間背中を擦られている間に痛みはだいぶ和らいで居て、タクシーに乗って総合病院に向かう頃にはケロリとしていた。
なんだったのだろうと不思議に思うほどに。
　
なんだったのだろう？
そう考えたけれど、生まれて初めてのみぞおちの痛み。不安はぬぐいきれない。
サッパリ元気になって、眼鏡・スッピン・部屋着・パイナップルヘアのこの４拍子。４セット。
恥ずかしさだけに帰りたくなった。
それでも一応の検査。待ち時間は２時間。
緊急救命の意味があるのかどうなのか？Emargency Roomってのは名ばかりなんですかね？
　
そんな訳で空腹に耐え、診察を受けてみても異常はサッパリ見つからない。
　
後日通常診察時間に精密検査を受ける事で、早々に帰らされてしまった。
　
なんだったのだろう？
　
誰かご存知ないですか？この症状。
もしご存知なら教えていただきたいです。本当に。
謎で仕方ない。お金も飛んだし。