サウンド・ナチュラーレ 工房猫のつぶやき

工房猫の作業の日々。某有名弦楽器サロンで見習いの時の話を絡めて、オーディオ関係の作業や音楽について書いています。

金・・・されど金

2008-09-30 23:24:26 | ケーブル
金はお金ではなく、あの昔から価値のある金属の金のこと。


工房の製品は、金がとても恩恵を授けてもらっています。


ケーブル。そしてヴァイオリン・アジャスター。


アジャスターは、1個1個に金の鍍金がかけてあります。

ひとつひとつ、丁寧に磨いて、そして金を鍍金します。

18金、そしてピンクゴールド。

その鍍金ひとつで、すごく音の差があるのです。

そして、この鍍金はまた微妙で、ちゃんと丁寧に磨かないと

きれいにかからないのです。


磨いても磨いても、細かいパーツですから、工場のやすりが

残ってしまったりするのですが、そこを何度も何度もかけます。


そして、鍍金の工房からもどってきたパーツ達。

光り輝くそのパーツはとてもいとおしいです。


お客様には18金、またはPink Goldを選ぶことが出来ます。

Pink Goldのほうがちょっと高めですが。

その音の差は、確かにあります。


http://www.egawakobo.jp/shopdetail/008000000001/order/



浮雲

2008-09-20 04:09:36 | オーディオ 環境
江川工房【サウンド・ナチュラーレ】は風雲江川工房というブランドで知られていました。


それは、オーディオ評論家 江川三郎の提案する、室内、それも天井に配置する吸音材のこと。


その姿かたちから、「吸音浮雲」と名前をつけたのですが、


ぷかぷかと空に浮かぶ、雲のようです。


女性からは、「あれはナンですか?かわいい。」と言われます。


羊毛を使っているので、圧迫感もなく、ナチュラルな色合いもあってか

不思議と癒しな存在です。


とある、関西のオーディオルームには、なんと10個くらいの浮雲が

天井に装置してあって、お写真を送っていただいたことがありました。

でも、残念ながらどこかにいってしまったので、ここではお見せできません。



そして、どういうところで必要なのかといいますと。


例えば、会社の広い会議室などに入って、「わー!」という言うと


「わー!ゎんゎん~・・・」

と残響音があります。


ひとりだから、面白いと思ってしまいますが、


それは、音楽をオーディオセットで聴いていたり、またはサロンで演奏している

時にあったら、その残響音は邪魔です。


大きな教会などの天井がまあるくなっているのは、その残響が屈折して消化される

ことをねらっているのですよね。お空にやわらかく消えていくようなイメージです。




部屋は特に天井と床で音がいつまでも行ったり来たりして、響いてしまうのです。


壁はカーテンがあったり、壁掛けの絵があったりで、残響音はそのうち斜めに

飛んだりしてなくなっていくわけなんですが。天井と床はほとんど障害物が

無いわけで、いつまでたってもキャッチボールをしているんですよね。



重さが250グラムとパスタのちいさい袋くらいですから、とても軽いです。


よく、天井につけるための透明なテグスや紐、ピンをつけてくださいと言われますが

さまざまな天井の材質が考えられる為に「装着用のピン」は添付していませんでした。


でも、ご注文時に、「ピン希望」とご連絡いただければ、テグスと一緒に添付いたします。


これも貸し出し希望の場合、お客様送料負担で対応いたします。

(但し、大きいので送料が往復で3000円ほどですが・・・)



また、お部屋にどのくらい着ければいいの?と聞かれますが、

6畳であれば3個でOKです。


以前、神田のオーディオフェアで、10畳くらいの部屋でイベントをしましたが、


その時は2個でも十分に威力を発揮しました。


天井に配置したら、その下で手を叩いてみてください。

ぜんぜん違います。


また、どこに配置すれば一番いいのかというご質問には、


スピーカーの真上では無いことは確かです。


スピーカーのちょっと前の天井でしょうか・・・


そのシステムや部屋の形状にもよりますので、ちょこちょこ移動して楽しむのも

いいかもしれません。


私の友人宅では、(ヴァイオリンのお教室をしています。)天井にいくつかSカンを


配置して、浮雲をいつでも移動できるようにしていました。


つまり、カルテットの練習であれば、演奏位置が変わりますので、それも配慮しまして。


最後に、こちらの製品も手作りで対応しております。


ニュージーランドのナチュラルな羊毛に羊が食んでいたと思われる、草がまじっていることがありますが、きちんと

殺菌(人体には影響のない薬剤)していますので、虫がでるようなことはありません。

ホルムアルデヒドなど、100%吸着するとても良い材料を使っています。

高い断熱性能と高い水分保持能力を持ち合わせていますので、


江川工房ではオーディオ用品として販売しておりますが、癒しのグッズとしても

威力を発揮します。


「吸音浮雲」は3個で1セット 9800円(税抜き)です。


今なら送料サービス中。


貸し出しも対応中です。 ご質問は info@egawakobo.jp まで


http://www.egawakobo.jp/






2008-09-14 18:06:35 | 弓のグリース
工房猫が、江川工房から、代々木のヴァイオリン工房に丁稚奉公(?)に入っていた頃、


とても素晴らしい弓をさわる機会がありました。

その美しさ、色、曲線、ヘッドの形。


見ている限り、本当に芸術品です。

そして、こんな繊細な棒からあのダイナミックな音がでるとは、想像できない。



トルテ

ペカット

サルトリ



素晴らしい弓を試奏するお客様達。選んでいる姿もみなさん美しいのでした。


何百万もする弓ですが、毛替えをするのも本当に気を使うと思いますが、

師匠は、ひょいひょいと弓のネジをはずし、つめを取って、毛の束を詰め、

毛替えを進める姿も、ほんとうに憧れてしまうのでした。


工房猫も、毛替えは出来るようになりましたが、さすがにお客様の弓をお預かり

して、納めるところまでは到達できませんでしたが、

弓の革張りだけは結構自信があります。


といっても、最近は、弓の毛替えに携わることはほとんどなく。

でも、弓のグリース・・・「ヴァイオリン・グリース」を提案・販売する日々なのです。


このグリース。ただの油ではありません。

ロクシタンのシアバター(シアの木の脂です。)にピアゾ効果のある

セラミックの微粉体をまぜこんだものです。


粉といっても、ざらつきがあるもではありません。


弓のネジには歪があります。そこで起こる雑音を起こさせないことにより、


より素直に発音できるのです。


よく倍音を消しているのでは?と質問されますが、そもそも倍音を生み出す仕組み

とは関係ないです。



とても感激してブログにに書いていただいたせつ子様ありがとうございます。


「ずーっと弾いてみていたくなるような...」と書いていただきました。


このグリースを世の中に提供できて、よかった・・・と思います。


ちなみに、ヴァイオリン・グリースはお試しやすいように、とても少量でパッキングされています。

今なら、送料込みの2000円。

http://www.egawakobo.jp/



ヴァイオリン・アジャスター

2008-09-10 04:01:50 | ヴァイオリン・アジャスター
だいぶ秋めいてきました。

芸術の秋、そして食欲の秋。


工房では、工房猫がお昼はまかないを出しております。

今日はそろそろ市場に出始めた蓮根で、蓮根トマトパスタを作りました。

作り方はいたって簡単。オリーブオイルを熱してにんにくを炒め、オーガニックの

トマト缶をつぶしていれて、ぐつぐつしてきたら、蓮根を擦って入れます。塩で

味を調えて出来上がり。

繁忙期にはパートのママ達で大賑わいの工房ですが、このまかない目当ての方も

いらっしゃるかも?


さて、ヴァイオリン・アジャスターですが、

もう6年前に遡りますが、江川三郎考案のアジャスターです。

彼は半世紀前からオーディオ評論をしていますが、同時にオーケストラのステージ

マネージャーを経験していて、弦楽器にもかなり詳しいのです。

25年ほど前に都内の楽器店にアジャスターの考案をしましたが、

その頃はまだよいマテリアルに出会っていませんでした。

そして10年前、国内で発案販売されていた、落としても音のしない貴重な

金属に出会います。彼はそこで、主に、トーンアームを販売していたのですが、

それを楽器にも使えないか?といろいろな演奏家に試してもらうことを

始めました。

そういえば、この金属で、ホルンのマウスピースを作成された方もいらっしゃいました。



そして出来上がったのが、このヴァイオリンのE線の調弦に使う

ヴァイオリン・アジャスターです。

アジャスターにはネジ機構があります。そしてこのネジ機構がやっかいなもと。

せっかくのいい音がネジの歪みによって半減されてしまうのです。

プロトタイプから始まり、フックの形など、型も何度か作りなおして今の

形になりました。



アジャスターはHillのウィッターの形を残したまま、きれいな18金メッキを

ほどこしてお届けしております。


このアジャスターに替えますと、

まず、周りの反響は。

「え?楽器、高いのに変えたの?」

「すごく、音が大きくなったね。」

「E線だけじゃなく、D、G線も良くなった。」



工房猫は思うに、とても甘く、まろやかな音になり、遠くから聞くと

その音のひろがりは雑味がなくなって澄んでいます。

(本人にはわかりずらいですね。)

たくさんの体験者のかたから、絶賛のお言葉をいただいております。


ただし、値段が、通常のアジャスターの何十倍もしますのですが、

それは、楽器を買い換えた以上に価値があると思います。

買い換えれば、いままでに慣れていた指板や楽器の重さも変わったり

いろいろです。またこなれるまで時間がかかりますよね。



6年前に購入された某フィルハーモニーの主席の方も、ずっと使っていただいて

いて、ついこの間、新しいものに替えました。

そんなに長い間使っていただいて、本当にうれしい限りです。


とにかく、まずは体験してみてくださいね。貸し出し期間は2週間です。










ブログ開始しました。

2008-09-09 02:34:47 | ケーブル
江川工房【サウンド・ナチュラーレ】 初のブログです。

オンラインショップは細々とやっておりましたが、

7月からwww.egawakobo.jpを立ち上げて、工房猫もてんてこ舞い。

でも工房はこつこつと作業を続けます。


ここでお知らせです。

江川工房では、ケーブルやアジャスターの無料の貸出をしております。



そして、

先日、6N無方向性nanoピンケーブル(RCA)1mを手にしたY様からこんな

アンケート回答をいただきました。


1) 音の立ち上がりは?

A)繊細感があり、細部の音の粒立ちが良い。


2) 音色は以前のものと比較していかがですか?

A)各楽器本来の音を引き出している。ファリャ、三角帽子冒頭の声、拍手が
 生々しい。超高音域にやや癖が見える場合があった。

3) 値段は?

1. 安い 2.少し安い 3.普通 4.少し高い 5.高い
A)少し高い


4) 納期は?
A)即納ありがとうございました。

5) ご自由にご感想をお書きください。

A)最大の特徴は繊細感。音のにじみが少なく、左右セパレーションも良くなった。ヴァイオリンの弱音で細部の粒立ちが良い。

これに高域の暖かさが出ると更によいのではないか。
気になる点としては、音楽のダイナミズム及び量感の表現がやや後退。
CD、アナログ両方でテストしたが、CDよりアナログの音の立体感に繊細感がプラスされ、音楽が生き生きと鳴る点が好ましかった。



ご本人様の了解を得て、そのままアンケート内容を載せました。

Y様、丁寧なご回答ありがとうございました。

江川先生の助言で、TakeTのツイーターをお勧めしました。



貸し出し希望の方は江川工房までご連絡ください。

手配させていただきます。期間は2週間、送料だけのご負担です。【メール便対応】

問い合わせメール窓口 s-egawa@gol.com
件名に【貸出】としてご連絡ください。