宗恒の茶庭

「茶道 思いつくまま」や「和の美術」など

幽霊画展 全生庵

2017-08-17 20:38:50 | 美術

東京は8月に入って16日間雨ばかりです。
今日は久し振りに雨は降りそうもない日との予報で、主人と出掛けました。
台東区谷中にある《全生庵》という禅宗の寺です。

幕末から明治時代にかけて活躍された落語家の三遊亭円朝さんの遺愛の「幽霊コレクション」です。
幽霊の掛軸が約30本ほど展示されていました。下半身がぼやけた、顔も怨念をおびた女性幽霊の勢ぞろいです。
高橋由一や円山応挙、川端玉章、広重など有名の画家の幽霊画もあります。
情ない悲しそうな表情や、醜い顔、怒っている表情、美人なのにきつそうな顔、恨みがましい顔などいろいろ。
今回の展覧会の目玉は鏑木清方の幻の幽霊画(↑)が一世紀ぶりに展示されていることです。
顔を伏せた女性が脚付きの茶托に載せたお茶を誰かに捧げている図で題は《茶を献ずるお菊さん》。
手は細く血が通っていないほど白く、袂から下はぼかしてあります。「お菊さん」という名前で怪談”皿屋敷”の「お菊さん」なのかな?と思わせます。

お寺の裏は墓地になっていて、幽霊画展にはぴったりの場所です。
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道学実

2017-08-17 10:32:29 | 茶道
茶道の稽古は「道」「学」「実」を学ぶことにあります。

普段の稽古では「実」の点前の稽古が中心で、点前順序やきれいな所作などを学びます。
その日に使った軸、花・茶入、茶碗などの道具の説明も合間合間にしますが、なかなか深い説明はできない状況です。稽古場では限界があります。

「学」は教養として自分で求めていかなければならないと思います。
本を読んだり、茶道具の展覧会に行ったり、茶会に出かけたり・・・
初心者からそれを要求しても無理ですが、《四ケ伝》を学び始めるころからは茶道にも興味が深まってきますのでどんどん知識を求めていったらと思います。
知識を学んでいくうちに何となく自信がついてくると思います。近頃の茶道検定もこうしたことを踏まえてできたと思います。
茶会に出かけると色々なお道具を拝見でき、またご亭主と名正客との会話からも話題の選び方・話のトーン・間合いなど会話術を学べます。

「道」は茶道を稽古していくうちに、もてなしの心、もてなされる心、相手を思いやる心、自分を律する心など精神面が養われることが期待されます。

普段の稽古でもいろいろ私が学んだことを生徒さんに伝えていきたいです。
この夏休みの間に茶道書を新しく読んだり、読み返したりしました。「こういうことは茶の教養としてお伝えしたいな」と思う事柄が沢山出てきました。

理論武装が少しでもできれば生徒さんも徐々に自信が出てくるのでは・・・と希望しています。
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