トヨタ系中国法人に「商業賄賂罪」適用 漁船事件で日系狙い撃ち？

　トヨタ自動車系の中国金融会社が「商業賄賂罪」で浙江省の杭州市工商行政管理局から処分を受け、波紋が広がっている。中国では英豪資源大手リオ・ティントの社員４人が同罪などで起訴され、今年５月に上海高裁で最大１４年の懲役判決が確定したが、日系企業に対する同罪の適用例はほとんどない。中国漁船衝突事件を受け日系企業が狙い撃ちされる懸念もあるとして関係者は警戒を強めている。

　中国紙、２１世紀経済報道などによると、杭州市で処分を受けたのはトヨタグループの豊田汽車金融（中国）で、自動車ローン契約を増やすため販売店に手数料などの名目で金品を渡していた。違法所得とされた約４２万元の没収と罰金１４万元で、日本円に換算して総額約７００万円の行政処罰を科すと、今月２０日に同社側に通告していた。

　当局側の調べでは、浙江省内のトヨタ販売店３業者が２００８年８月から今年４月まで顧客に豊田汽車金融のローンを勧め、計４９人とローン契約を締結した。しかし、同社の利息は中国の国有商業銀行の利息よりも高いことなどが不正競争防止法の「商業賄賂罪」に当たるとされた。（上海　河崎真澄）

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　トヨタ自動車のコメント「豊田汽車金融が、当局から行政処分の予告に関する通知を受け取ったことは聞いている。同社が通知の内容を精査している」

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