おわら風の盆について。

むかし
おわら風の盆に行きました。

その際
聞名寺の住職さんのお話が
観光の本質を看破しておりました。

すなわち
観光とは
光を観るという
非日常の
魂の再生の営為であるということでした。


団体のツアー旅行は
何が楽しいのか分かりません。


むしろ
高群逸枝氏の娘巡礼記の如く

全てを放擲した
出奔のようなものが

観光ではないでしょうか。


その意味では
行き詰った自らを再生する契機として

静謐なる
おわら風の盆（富山市八尾町）に訪れ
その隠微な悦びに溺れるのが大切であります。


おわり


高橋記