昨夜、NHKで放送された
「日本のこれから」という番組に出演してきました。
感想から言うと・・・
論点が拡散して議論になってなかったです。
私は、開始早々、呆れてウトウトしてました(笑)。
しかし、ある程度の予想はしていたのですが
会社経営者や起業家気質の人々が
ニートやフリーターに注ぐ視線の冷たさには、
この問題の根深さを感じます。
どうしても、ニートやフリーターを自己責任の問題
であると位置づけ、本人の意識の弱さが原因である
という凝り固まった考えから抜け出せないようです。
今日の番組の重要な論点の一つは、
「自分の意志に反して、不安定な生活に陥ってる人が多い。
彼らをどうすべきか?」 ということでした。
ある女性は、自分が生まれ育った地域の産業が衰退し、
就職先が激減して不安定就労を余儀なくされていました。
彼女に何の責任があるのでしょう。
また、ある大学生は就職活動の厳しさについて発言しました。
すると、「君は、本当に必死になっているか?」という、お決まりの意見。
もう開いた口がふさがりません。( ̄□ ̄;)
二つの例に共通して言えることは
自分の努力以外の要因、つまり社会経済的要因が
彼らの望みが叶わない原因として大きく作用
しているということです。
もちろん、努力不足を社会のせいにすることには反対です。
しかしながら、本人の努力以外の要因によって
安定した生活を送ることが困難になるのであれば、
そこには何かしらの社会的支援が必要ではないかと
私は考えるのです。
私がツッコミを入れた有名な学生起業家は言いました。
「僕たちを甘やかさないでください。支援は必要ありません」
「放っておいてくれれば、僕たちはちゃんとやりますから」
しかし、自分の成功例を基準にして、若者全体に支援はいらないと
言いきることには到底賛成できません。
世の中、起業を志すようなバイタリティに溢れた人間ばかりでは
ありません。明るい人もいれば暗い人もいるし、身体が強い人もいれば
弱い人もいます。その多様性を認めてこそ社会が成り立っているのであって、
自由主義社会だからといって自己責任という形でその人たちを切り捨てる
のはあまりに酷なことではないでしょうか。
番組の最後に、出演者が全員、手持ちのパネルに
一言のメッセージを書きました。
ワタミの社長が「若者よ、自立せよ」と書いたのに対し、
宮本先生は「自立は権利」と書きました。
そして継ぎ足すように、「支援とは、甘やかすことではない」と。
私の意見に援護射撃をしてくれたようで、とても嬉しく思いました。
感謝です。
ちょっと脱線しますが・・・
将来的に支援が必要になりそうな人にかぎって
「支援は必要ない」と考える傾向があるという
研究データがあります。
今回の番組でも、あるフリーターらしい人から
「支援なんかいらねー」的な発言が聞かれました。
これはとても興味深いことで、
経営者層や資本家の人たちは
「支援は必要ない」と考える人が多く、
将来的に、貧困に陥る可能性の高い人たちも
「支援は必要ない」と考える人が多いのです。
将来の貧困を防止するための支援を拒む
不安定就労者。
フリーターやニートは半端な気持ちのせいだと
精神論に持って行く経営者。
最終的には、資金力のあるごく一握りの
富裕層が笑うのでしょう。
日本の、これからって一体…
「日本のこれから」という番組に出演してきました。
感想から言うと・・・
論点が拡散して議論になってなかったです。
私は、開始早々、呆れてウトウトしてました(笑)。
しかし、ある程度の予想はしていたのですが
会社経営者や起業家気質の人々が
ニートやフリーターに注ぐ視線の冷たさには、
この問題の根深さを感じます。
どうしても、ニートやフリーターを自己責任の問題
であると位置づけ、本人の意識の弱さが原因である
という凝り固まった考えから抜け出せないようです。
今日の番組の重要な論点の一つは、
「自分の意志に反して、不安定な生活に陥ってる人が多い。
彼らをどうすべきか?」 ということでした。
ある女性は、自分が生まれ育った地域の産業が衰退し、
就職先が激減して不安定就労を余儀なくされていました。
彼女に何の責任があるのでしょう。
また、ある大学生は就職活動の厳しさについて発言しました。
すると、「君は、本当に必死になっているか?」という、お決まりの意見。
もう開いた口がふさがりません。( ̄□ ̄;)
二つの例に共通して言えることは
自分の努力以外の要因、つまり社会経済的要因が
彼らの望みが叶わない原因として大きく作用
しているということです。
もちろん、努力不足を社会のせいにすることには反対です。
しかしながら、本人の努力以外の要因によって
安定した生活を送ることが困難になるのであれば、
そこには何かしらの社会的支援が必要ではないかと
私は考えるのです。
私がツッコミを入れた有名な学生起業家は言いました。
「僕たちを甘やかさないでください。支援は必要ありません」
「放っておいてくれれば、僕たちはちゃんとやりますから」
しかし、自分の成功例を基準にして、若者全体に支援はいらないと
言いきることには到底賛成できません。
世の中、起業を志すようなバイタリティに溢れた人間ばかりでは
ありません。明るい人もいれば暗い人もいるし、身体が強い人もいれば
弱い人もいます。その多様性を認めてこそ社会が成り立っているのであって、
自由主義社会だからといって自己責任という形でその人たちを切り捨てる
のはあまりに酷なことではないでしょうか。
番組の最後に、出演者が全員、手持ちのパネルに
一言のメッセージを書きました。
ワタミの社長が「若者よ、自立せよ」と書いたのに対し、
宮本先生は「自立は権利」と書きました。
そして継ぎ足すように、「支援とは、甘やかすことではない」と。
私の意見に援護射撃をしてくれたようで、とても嬉しく思いました。
感謝です。
ちょっと脱線しますが・・・
将来的に支援が必要になりそうな人にかぎって
「支援は必要ない」と考える傾向があるという
研究データがあります。
今回の番組でも、あるフリーターらしい人から
「支援なんかいらねー」的な発言が聞かれました。
これはとても興味深いことで、
経営者層や資本家の人たちは
「支援は必要ない」と考える人が多く、
将来的に、貧困に陥る可能性の高い人たちも
「支援は必要ない」と考える人が多いのです。
将来の貧困を防止するための支援を拒む
不安定就労者。
フリーターやニートは半端な気持ちのせいだと
精神論に持って行く経営者。
最終的には、資金力のあるごく一握りの
富裕層が笑うのでしょう。
日本の、これからって一体…
おっしゃられていることに賛成です。ほぼ全面的に。
この番組の全体的な流れ、行き着いた方向性に対する意見は、ムギさんのところで(トラックバックを送ってらっしゃる記事で)コメントしていますので、お読みいただけると幸いです。
で、ひところ。
ワタミの社長、ってすごくおかしなひとだと思います。
私の若い友人にワタミで正社員として働いているのがいますが、彼は「労働基準法ってなに」って言っていましたからね。
そんな働かせ方をして一方であのような持論を展開する。
つまり、彼にとって見れば「人間は奴隷を経験しなければ成長しない」なわけです。
彼自身の経験と、彼の成功体験と、彼の事業環境と彼の現在そのものが、この私の見方を裏付けていると思います。
実際、お会いした印象ではいかがでしたか?