スカーレット手帖

機嫌のいい観客

舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The Second Order -チームの物語としての2日目-

2014-04-01 | 観劇ライブ記
弱虫ペダル、待望のインハイ2日目です。
大阪公演の最終日、前楽を見てきました。
※感想は、ネタバレも含みますので、ご注意ください



■キャスト
<千葉総北高校>
小野田坂道 - 村井良大
今泉俊輔 - 太田基裕
鳴子章吉 - 鳥越裕貴
金城真護 - 郷本直也
巻島裕介 - 廣瀬智紀
田所迅 - 大山真志

<神奈川箱根学園>
福富寿一 -滝川英治
荒北靖友 - 鈴木拡樹
東堂尽八 -北村諒
新開隼人 - 宮崎秋人
泉田塔一郎 - 河原田巧也
真波山岳 - 植田圭輔

<京都伏見>
石垣光太郎 - 染谷俊之
水田信行 - 桝井賢斗
御堂筋翔 - 村田充

ーーー

前回に引き続き、大阪での観戦。(インハイ1日目の感想はこちら
当日、セクシーゾーンのコンサートがとなりの大阪城ホールで開催されていたため、
乙女たちとダフ屋でごった返す中駅をくだり、雨をくぐり抜けて、シアターブラバに命からがらたどり着きました。
とりあえず着いてすぐ、DVD予約するよね。(特典がついてくる)
そして、パンフレット他物販購入を済ませ、席についたらもうほぼ、開演前でございました。
マホロバのフライヤー入ってた~ ヒャッホー マホロバ行くよ行くよ!!


今回の公演、前回と比べてちょっと上演時間が長くなっていると思うのですが、
メンバーが増えたこともあり、前回よりも、より群像劇の感が高まっている。登場人物たちの魅力を広く感じた次第です。

私としましては、まずもう、冒頭の「これまでのあらすじ」からちょっと目頭が熱くなっていました。
初演、箱学篇、インハイ1日目を、怒濤のシーンのつなぎ合わせと音楽の勢いで、
まるでアニメのイントロのような、スピード線にいろどられたコマ割り漫画のような印象で振りかえる。
この二次元的な世界の作り方はほんとにすごいなーと毎回思う。演出の力だね。
未見だった箱学篇のDVDを今回直前に購入して見て、あとアニメも見ているので、だいぶ自分が弱ペダの世界を理解できてるから
というのもあるかもしれないけど。

村井くんはほんとのしょっぱな、またチャリを漕いで入ってくるんだけど
いきなり、「うわっ、痩せたなー!!」という感じがしました。
運動しまくったから?? 
もともと絞る時には絞る(絞れてしまう?)タイプだなあと思ってたけど、今回は特に締まってました。
真田終わりで全然休まず、写真集撮ってマホロバ打ち合わせとか乾杯戦士発表とかやって
また直前に練習に合流するという神業をやってのけたから???
村井くんが元気で達者なのはほんとによくわかっているのですが、ときどき心配です。(母さん目線)
でもその副産物なのか、パンフレットの写真が超絶イケメンだったので
ほんとに村井くんのためなら出来る限りお金を払っていこう、と改めて思った次第です。
(でもトレカはトレーディングする仲間がいなかったので買わなかった… 写真集とDVDは買いますよ)


ところでこの回、なんとなく、みんな前楽で気もそぞろだったのか、けっこうミスがありました。
せりふカミとかね。千秋楽でのカミと言えば全国氷帝のときの志尊ガックン「宍戸の長太郎」を思い出しますが!ライブ感!!

おそらく、冒頭箱学のミーティングのシーンで、アドリブおかずが多すぎたせいだと思う。
まあ、めっちゃ面白かったけどね!
まず御堂筋君がもう自販機のTシャツ着て立ってるっていうところからちょっとテンションがよくわからなくなるよね。
この演出は反則だと思います!!笑
こんなんやりはじめたら、みんないちゃいちゃ遊びたくなる気持ちはわかるよ。残りがあと2回となれば名残惜しいだろうし。
福富主将が「なんだこの今日のミーティングのグダグダ具合は…!」と言いながらハケてましたからね笑
まあでも、いっぺんぐだぐだになると、集中するの結構大変なんだなあ、と思った次第。
ほんとにお芝居って生き物で、連鎖するのだなあと思いました。

その中でも、村井くんが決め所(田所さんのところまで下がって、一緒に行きましょうと言うシーン)で立ち位置を間違えたのはちょっとハプニングだった。
いろんな選手に抜かされて、不調で孤独で、もう精根尽き果ててリタイア寸前になっている田所さんの目の前に突然現れる坂道くん。
村井くんは舞台下手にパッと現れ、たぶん、その後のきめ台詞は中央の坂の上で言うはずのものだったと思う。
ところが村井くんは、下手から登場して、その場で台詞を続けてしまった。
見てる方としては、それが間違ってるとかわかりませんよ。少なくとも初見では。
それでも「あっ」と気づいて、「すみませんここもう1回」と、素直にやり直す座長、そしてそれにしっかりと100%の芝居で答える大山くん。
ここをやり直す勇気と、気を乱さずにその後の芝居に続けたのは、いまこうやってその場面を思い出して、改めて拍手を送りたいところだと思った。
(ちなみにこの「もう1回」とやったところがすごく可愛かったので、ふつうに坂道君のセリフにあるのかと思ってた。)

なぜならこのシーン、今回の2日目の中でもけっこう重要なところだと思うんですよ。
1日目では、自分のミス(というか不運?)で最下位まで転がり落ちて、破格の100人抜きで単独「みんなに追いついた」坂道くんが、
2日目、主将のオーダー「全員を連れて来てくれ」っていうことを絶対に守りたい、みんなを引きたい、誰ひとり外せない、という思いで
トップ集団から最後尾まで自分の意志で下がって行く。巻ちゃんの苦渋の決断には同意しないで、戻れるか保証もないのに田所さんを拾いに行く。
これまでずっとみんなの存在に助けられてた坂道くんが、チームの誰かを「助ける」存在になる、という象徴的な場面が、
下がってきて中央の坂の上の方から、下に居る田所さんに呼びかける、という立ち位置にいることで際立つねらいじゃないかなと。
だから、村井くんもちゃんとやり直したのかなあと感じました。

もちろん役者に集中力をもって正しくやってもらうことは、見ている方としては常に第一に求めることだけど、
今回のここのやり直しの意味を考えながら見たことで、なんか個人的には、シーンをより深く捉えられたような気がしました。
で、ここをしっかり緊張感もってやり直したから、その後のヒメヒメぺったんこ合唱しながら2人で猛追するシーンのコミカルさが生きるというか。
ヒメヒメ、村井くんと大山くんがオクターブ違いの声出してんのがすごいなーと思いました。男子どうしで。村井くん高音だもんな。

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<追記:訂正でございます>
 …と、ここまで全力でペダルを漕いで(文章書いて)アップしたんだけど、その後指摘が。(from自転車振興協会の方こと、こぐしさん

 なんとこの場面「わざと」だそうです。

 えええ!!? わざとなの!?? マスオさん風にうしろにすっとびそうな勢いのワタシ。

 こぐさん曰く、
 「マンガでコマ変わってアップになるような、ちょっと幻想っぽいかっこよさから現実の坂道になるような」かんじで
 「原作も週またいで立ち位置変わってるらしい」「CM入ったイメージっぽい」


 ほんとに!?
 どゆこと!?!?
 うわー、わからなかった。お恥ずかしいわ///// たいへん失礼しました!

 …しかし、だとすると、これは再現して取り込むぐらい、意味のあるシーンということだよね。
 流れの途切れ方でいうと、ちょっと全国氷帝のときに上からライト落ちてくるぐらい“止まる”シーンだなぁ、と思ったのですが。
 ますます謎が深まる、弱虫ペダル…… 原作を確認しなければ… 

 解釈が間違ってたので消そうかな、と思ったんだけど、間違いも含めて感想なので、残しときます。
(弱ペダ普及委員会こと、こぐしさん、ありがとう!)

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そんなわけで、ハプニング(←完全に思い込みでしたが)もありつつお話は進む。
詳細はまたDVDになったら見直したいな、と思いますが、その他印象に残ったことなど。

・御堂筋くん、きみも人間だったのか
 原作未読なので、御堂筋くんはただのヘンタイだと思っていたのですが、お母さんの思い出のシーン、泣きました。
 また村田さんがうまいのよ、芝居が。さすがです。
 母のイメージが「お母さん座り」なのもなんだか、ベタだけどハマっている。
 これは… 3日目までに原作を読んでしまう確率が上がったな……

・石垣先輩のチーム愛
 今回初めて京都伏見の「ザク」が2名ちゃんとした人間になって出てきました。
 石垣先輩(比嘉中で平古場やってた染谷くんこと染様)の
 「いびつに見えるかもしれんけどこれが俺らのチームの形や」(意訳)のモノローグに
 ほんとに、絵に描いたように私はこうなった → (´;ω;`)ブワッ 
 それにしても、染様はつくづく紫色な子だね。 
 
・枡井くんが天使の置物に見える
 適当な画像が見つからなかったんだけど、陶器のこういう顔した天使の置物があると思う。
 6代目トリオ以来の桝井くんでしたが、芸達者な子です。

・新開さんと泉田くんの魅力
 新開さんの「バキューン」大放出にやられました。
 あと、全力で新開さん解説をする泉田くんっていい子やな、と思い、
 ちょうどアニメで泉田のターンなこともあり、唐突に河原田くんにロックオンな気分です。

・2代目東堂の北村くん、そしてちゃんとも
 やっぱ玉城くんはとにかく声が独特で強烈な印象と存在感のハマり役だったので、
 登場してきた今回の東堂の動きをぱっと見たときに、どうしても「あれ、声が違うな」(あと、声が小さい)
 と思ってしまった。前回までのように、声だけで東堂どこにいるかわかるかんじじゃない。
 あと(まあしょうがないけど)まだあんまり余裕はなさそうだったけどまあ、これはしょうがないかな。
 むしろ大きなミスをせず堂々としてるだけでも今回は仕事をしたことになるのかもしれない。
 でもそれを除けばむしろアニメの絵には北村くんのほうが似ているのではないかな、と思った。
 3日目もやるんだろうなと思うので、徐々に存在感を強めてほしい。
 巻ちゃんはもう、バッチリすぎる。セクシービームが出過ぎだし、
 「クハッ」ってあんなに上手に言えてんのがすばらしい。

・今泉鳴子のTシャツ→アニメのまんま!!

・郷本CAPの女子力
 かわいすぎる。
 どうなってるんだ。美人だな。足が綺麗だな。
 福富との男の友情シーンでは、ばっちり主将、っていうかもう正直私服のときはオッサンだけど、
 (ちなみにレーパン姿は凛々しいの一言)その最初の女子力がすばらしい。

・最後のゴールシーンでひとりずつ入ってくるメンバーで、坂道くん待ちの真波くん
 植ちゃんはほんと真波くんハマり役だと、アニメを見て思っているところ。
 かと思えば別役でなんか怒鳴り散らすオッサンみたいなモブをやってた気がするけど、
 そこは全然ちがう人だったので、役者やん…!と感心致しました。
 3日目に向けて、赤青黄色の1年生コンビが気合いを入れ合うところもよかった。 

・カーテンコールで、大阪から追加のブラックライダー(?)オオタさんが紹介される
 裾から連れ出してくる村田さん。
 パズルライダーは今回も大活躍で、躍動感を与える仕事だなと思った。
 黒子の動きもそうだけど、モブ役やってるときにも、集団の脇のほうの動きを転がったり寝そべったりして無理な体勢で見せることで 
 スピード感やらがよくわかるのです。すごいね。


そんなこんなで、思い出したらきりがないです。ぜんぶよかったんだよ。
全体的に、レースの中でのそれぞれのチームの分裂と、それぞれのチームの流儀に基づいた回復をやりながら、
個人個人が抱える問題にも出来る限りクローズアップしていたので、
よくあの時間の中にそれだけの要素を詰め込んだなという印象でした。
(前提としてそれまでを補完する知識があることも重要かもだけど)
チームが一度分裂して、でも物語をはさんで戻ってきてから、
青・紫・黄色のジャージが三列に並んで正面を向いてこちらにやってくる最後の追い込みは
圧巻だったと思います。

ところで今泉くんはすごい長いこと御堂筋くんにとらわれてるなーというかんじだけど、
実際まだ作品時間で1年以内だよね。もう2年経ってるけど。
うーん、今泉くんのトラウマ克服を全力で応援したい。アシスト対決よかったし。
毎回、拡樹くんともっくんの美形アシスト対決は(原作では荒北さほど美形扱いじゃないはずなので舞台限定の)眼福なのです。

てなわけで、ひとことで言い表すのは非常に難しいですが、
まあ、3日目まで、全力で私もペダル踏みたいですね!!!

以上だよ!!!

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