マーサの昔話

デジカメでの景色や花、動物などの写真
海外体験談、今日の一品、糖分控えめ?なおやつ等‥‥‥

『 The Last Concert 』

2010年06月30日 | Una pelicula favorita
  ラストコンサート

 主演 リチャード・ジョンソン (Richard)
 パメラ・ヴィロレージ (Stella)
 リカルド・クッチョーラ (Stella's Father)
 マリア・アントニエッタ (Simone)

 スタッフ
 監督 ルイジ・コッツィ
 製作 オビディオ・G・アソニティス 古川勝巳
 脚本 ルイジ・コッツィ ミケーレ・デレ・アイエ
    ダニエレ・デル・ジュディチェ
    Sonia Molteni ソニア・モルテニ
 原作 Sonia Molteni ソニア・モルテニ
 撮影 ロベルト・デットーレ・ピアッツォリ
 音楽 ステルヴィオ・チプリアーニ

 製作年 1976年
 製作国 日本 イタリア
 配給 日本ヘラルド

 ブルターニュのモン・サンミッシェルの病院。 暗い表情で診察の順番を待つ男の前に診察室から
出てきた桜色の頬をした娘が無邪気に話しかけてきた。 娘の後で診察室に入った男は、医師から
突然、その娘が、白血病で、あと2、3ヵ月の命だと聞かされ、驚いた。 男は、このときになって
はじめて気がついたのだ。 あの娘が、勝手に自分を父親にしてしまったことを--。
 では、あの娘は、残された命があとわずかしかないのを知らずに去ったのだろうか? 
 男は帰り道のバス停で、再びその娘に出会った。 娘の名はステラ(パメラ・ヴィロレージ)といい
幼ない時、母と死別し、愛人と共に出奔した父を探しているのだという。 ステラは楽しげに
人懐っこく話しかけていくが男は迷惑そうな表情。

           
 
 リチャードと名乗るこの男(リチャード・ジョンソン)は、かつて、名ピアニストとして名声を
博したが、今では、場末のクラブのピアノ弾きがやっとという悲惨な生活を送っていたのだった。
 人が恋しいのか、瞼の父が恋しいのか、子供のように甘えるステラに、リチャードのかたくなな
心もほんのわずかばかりやわらいだようた。 
 リチャードはステラをシモーヌ(マリア・アントニエッタ)のホテルに連れて行き、父を探すことに
する。 ステラの励ましで彼はもう一度カムバックしようと努力をするが、なかなか仕事は思う
ようにはかどらなかった。 ステラの方もパリにいるという父(リカルド・クッチョーラ)に会いに
行くがもはや、彼女の求め続けてきた父は遠い存在になっているのを見て、再びリチャードのもとに
帰っていった。ステラは、残された日々を精一杯、彼のために生きることを決意し、又リチャードは
そんな彼女の献身的な愛を次第に受け入れていった。 やがてリチャードの努力が報われて、実を
結ぼうとしていた。 《ステラに捧げるコンチェルト》がパリ交響楽団によって演奏されるので
ある。 ピアノ奏者はリチャード自身。 夢が遂に現実のものとなる日がやってくる。 
 ところが、病魔は確実にステラの若い肉体をむしばんでいた。 「いつまでもあなたと一緒よ。
忘れないで。」 病院のベッドでなおもリチャードの身を気づかい続けるステラ。 
 コンサートの日、純白のドレスに弱りきった体を包んだステラは、シモーヌに見守られながら
舞台の袖でリチャードの晴れ姿を、見つめていた。 ステラは逝った。 
 自らの命と引き換えに、生きることに絶望していたりチャードに愛と生のよろこびを与えて・・・

  


 
 酒場でピアノを弾いて生計を立てている落ちぶれた中年男と、病魔に犯された薄幸な少女との
あまりにも哀しいラストが控えている恋愛映画です。
 残された寿命を精一杯生き抜く少女の強さにうたれた男は、再び名ピアニストとしてコンサートを
開くことを約束する。 くたびれた中年おやじが最後のコンサートの場面では、すごくカッコ良くて
素敵でした。 若くて可愛い少女ステラが、自分の残りのパワーを中年男にそそいで、名ピアニストに
戻したのですから、現実にはあり得ない様なもの哀しい物語です。

 ステラ役のパメラ・ビロレージは、本当に可憐なお嬢さんでした。 モン・サンミッシェルの
美しい風景と、スティヴィオ・チプリアーニの素晴らしい音楽とのマッチングは言いようがありません。
 最後のコンサートシーン、「ステラに捧げるコンチェルト」が流れるところは、きっと何回見ても
涙が流すでしょう。 この映画を見た当時、高校生だったのですが、ピアノの発表会でひいたのを
思い出します。結構、気に入ってます。どうしてこんなに美しい曲ができるのだろうと思いました。 



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