もう騙されないぞ(Won't Get Fooled Again)

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ビーマン それは航空会社:その2

2004年09月17日 | バックパッカー
ミャンマーには2週間滞在した。ヤンゴンからトランジット地点のダッカへはまたしてもビーマンだ。前回のカメラで懲りた僕は、係員の「ノー・プロブレム」という言葉を無視してノースフェイスの35リットルバックパックを機内に持ち込むことにした。

イミグレーションを通過し、ゲート前で時間を潰している最中、ふと自分の搭乗券に座席番号が書いてないことに気が付いた。いちおう"Seat No."という欄は存在するのだが、空白のまま。近くの空港係員にこのことを聞くと、彼は一言"Any seats you can take."どこに座ってもいいのか。新幹線でも指定席を好む僕としては、このシステムはちょっとびっくりだ。

バンコク発ヤンゴン行のビーマンはたしかに座席が指定されてあった。成田発バンコク行も座席は指定されているという。この座席指定をする路線としない路線の扱いがよくわからない。そもそもこの飛行機はあなたたちの国へ向かうのだよ?

予想通り飛行機は数時間送れてヤンゴンに到着した。機内にはバンコクから搭乗している客が半分以上いたが、どうやら皆好きな席に移動しているようで、前方または窓側の席はほとんど埋まっていた。僕には後方の、トイレの斜め前方という素敵な席に座るしか選択肢がなかった。ダッカまで少し眠りたかったので、スチュワーデスに毛布をくれと言うが、毛布は置いてないとあっさり言われる。
素敵だ。

ビーマンでダッカを経由して他の目的地へ向かう乗客は、ダッカで一泊しなければいけない。これはほとんどのダッカ行旅客機が夜に到着するため、カルカッタやネパールのカトマンズに向かう人は朝の便まで待たなければいけないからだ。当然航空会社が旅行客のために無料のトランジットホテルをあてがってくれるのだが、空港でトランジットの手続きをしている途中、同じくインドに向かう3人の日本人旅行者に出会った。彼らはヤンゴンで僕がバックパックを持ち込んで機内に入ってきたのを見ていたらしく、「いつも持ち込むの?」と聞いてきた。僕がいままでの経緯を話すと、「それは不注意もあるよね。でもそんなことしょっちゅうおこるわけではないんだからさぁ」と、バンコクでの僕が思ったセリフを吐いた。

トランジットホテルへ向かうバスが来るまで2時間は待ったであろうか、ようやく空港正面入り口に数台のマイクロバスがやってきた。どうやら目的地によって泊まるホテルが違うらしい。カルカッタ組は日本人が4人とオーストラリア人が1人。バスに乗り込む前に、荷物を預けていた乗客はターンテーブルで拾うのだけれど、このターンテーブル、おそらく回転していないんじゃないかと思うくらいぼろっちい。それを強引に証明するかのように、旅行者の荷物は壁によりかかるように一つにまとめられていた。

どう見ても「捨てられた」ような印象を受ける。空港は工事中なためか、裸足の作業員が周囲を歩き、ところどころに盛り土がある。韓国の慶州の古墳群みたいだ。「なんなんだこの対応は・・・」と一人の日本人がつぶやく。まぁいいさ。バスに乗ってホテルに行けばあとは寝るだけだ。

夜の10時過ぎだというのに大勢のバングラデシュ人(彼らは入り口にある鉄格子に両手をかけながら目的もなくただ漠然と空港内部を見つめていた)がいる空港を出たバスは10分でホテルに到着した。中級のバックパッカー用ホテルといった感じで、なかなか快適に過ごせそうだ。ホテルのスタッフがやってきて、3部屋用意してあると言う。3部屋?我々は5人だぞ。僕たちは一斉に、今日はとても疲れている、シングルルームに泊まらせてくれ、と抗議する。ホテルのスタッフは困った顔をしていたが、部屋が足りないなんてことはない。このホテルは2階建てなんだから。

スタッフは渋々了承し、5人がそれぞれ1人で部屋を使用することができた。その最中、一人の旅行者が自分のバックパックのジッパーが少し開いていることに気が付いた。幸いチェーンで囲っていたため、中のものは盗られてないようだったが、ファスナーが壊れている。彼は一言「明日ぜってー機内に持ち込む!」

翌日は空港で志村けんのようなギャグを係員にかまされつつも、問題なくカルカッタに到着した。4人の日本人はドミトリーのある安宿に宿泊することにした。宿につき、ベッドに荷物を置き、シャワーを浴びる。シャワーを浴びて部屋に戻ると、バックパックを預けた2人が怒っている。バックパックのジッパーをこじ開けられ、カギが壊されていたのだ。幸い彼らも貴重品は中に入れてなかったようで、大したものは盗まれてはいなかったものの、かなり悔しがっている様子だ。「あー、やられてるよぅ!やっぱ君みたいに機内に預けときゃ、バッグ壊されなくてすんだんだよぉ」
僕はタオルで髪を乾かしながら、ニヤニヤ笑ってこう言った。

「やっぱビーマンっすね」

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4 コメント

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Unknown (学生パッカー)
2004-09-18 14:40:41
最後の「やっぱビーマンっすね」にはやられました(笑)

カメラを盗られて言われたせりふをそのまま返したんですね。

僕はまだビーマンを使ったことはありませんが、今度タイに行くときはぜひとも利用してみたいと思っています。
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そうなんだぁ・・・ (えりりん)
2004-10-26 19:26:27
こんばんわ。

アンコールワットは素敵だったけど、パスポート盗られたおバカな私です(カメラの方がマシ?んーーある意味パスポートの方がマシかな)

この年末、まさしくビーマンでバングラに行く予定です。この記事を教訓に「やっぱビーマンっすね」を言ってやる側になりたいと思います。しかも墜落したなんて話もありますが・・。
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実は安全なんです (主婦の敵)
2004-10-27 12:47:13
えりりんさん、こんにちは。

夏に国内で墜落したニュースは僕も最近知りました。

滑走路をオーバーランして向かいの林に突っ込んだ写真をネットで見ましたが、失礼ながら笑ってしました。



しかし、この墜落では死亡者が出ませんでした。

http://dnausers.d-n-a.net/dnetGOjg/Disasters.htm

↑のサイトをご覧いただければわかると思いますが、

ビーマンは死亡事故をまったく起こしていない超優良航空会社なんです。

「安全かつネタの宝庫」のビーマン・バングラデシュ航空。

年末のフライトを楽しみにしていてください。^^
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ちょっと安心しました! (えりりん)
2004-10-28 00:12:14
いや~墜落話を聞いた時はさすがにびっくりしましたが、今更キャンセルする気もないし、ま、いっかと思うようにしてます。クリスマスイブのビーマン機内で、おもしろいネタをご提供できるよう頑張ります
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