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「プラスの栄養学」と「マイナスの栄養学」

2007-06-10 06:54:54 | Weblog

 

 3年前、酪農学園大学食品科学科(北海道)の学生に授業をしたことがあった。

 授業で話したのは、つぎの二点である。
 ひとつは、私(このブログの筆者)の食事、玄米菜食1日1食のこと。 二つ目は、甲田光雄医博(大阪府八尾市・甲田医院長)の元患者である「現代の仙人」のこと。

 「現代の仙人」とは、青汁(5種類の野菜ジュース)だけで生きる人々である。摂取カロリーは、およそ150キロカロリーである。なお、この「現代の仙人」については、本ブログ2007年5月28日「食物が意識を決定する」を参照されたい。

 「現代の仙人」は、現代栄養学の常識を破る存在である。
 現代栄養学からはあり得ない話に、困惑の雰囲気が教室をただよい始めた。
 
  学生の感想を問いただしてみた。
 玄米菜食がいかに優れていようとも、一日一食とは信じがたい。「現代の仙人」の食事については、そんなことは絶対にあり得ない。

  このような疑問に対して、私は、現代栄養学が正しいならば、私の食事そして「現代の仙人」が存在する事実が、間違ということになると述べた。
 
  授業後、学生諸君に感想文を書いてもらった。 
 比較的多かったコメントは、1日1食についてであった。
  栄養学的にみて、とうてい無理な食事ではなかろうかというものである。たとえ1日1食で生きられるとしても、それでは食事の楽しみがないというもの・・・。だいたい予想された通りであった。

 私のような食事で健康を保てること、あるいは「現代の仙人」が存在しうるならば、これらは、栄養学を破産させてしまうというコメントがあった。

 学生諸君は、栄養をできるだけ摂らないことに戸惑っていたので甲田光雄医博のいわれる「プラスの栄養学」と「マイナスの栄養学」を紹介しておいた。

  私の玄米菜食1日1食のエネルギーは、ほぼ480キロカロリー。現代栄養学では、安静時においても、成人男子で1200キロカロリーとされるから、480キロカロリーでは、働くことができなく、
生きることさへ適わないことになる。「現代の仙人」にいたっては、150キロカロリーしかとっていない。

 これは、「マイナスの栄養学」(甲田光雄医博)である。これまでの栄養学は「プラスの栄養学」であった。
 足りないものを見つけだして、その不足を補うというのが、これまでの栄養学(プラスの栄養学)である。足し算の栄養学といってもよい。

  少食、玄米菜食一日一食、朝食抜き、断食、これらはいずれも、栄養をできるだけ少なく摂る「マイナスの栄養学」である。つまり、引き算の栄養学である。

  現在、この「マイナスの栄養学」は、まだ市民権を得ていない。しかし、少食(玄米菜食1日1食)・超少食(現代の仙人食)で病気が治るということは、「マイナスの栄養学」の視点をもつことの大切さを示唆している。

 ちなみに、この「マイナスの栄養学」であるが、栄養素以外の要素、たとえば、「氣」(一種のエネルギー)を無視できないというのが、私の見解である。このことは、明日の本ブログで論じたい。

  さて、学生諸君へは、授業を終える当たって、実証精神を発揮して学問をやって欲しいと述べておいた。

  だが、学生諸君からは、己の身体を実験台にして、玄米菜食1日1食を試そうという動きがない。玄米菜食1日1食を行うに当たっては、自己流で試さないで、私の指導を受けて欲しいと注意を促しておいたのだが。